受注テクニック

追客しなくてもお客さんから来てもらえばいいのです

追客しなくてもお客さんから来てもらえばいいのです

工務店における追客は、経営者が大きく頭を悩ませる点であるのは間違いないでしょう。

大昔と違ってメールなどの文明の利器があるわけですから、効率的な追客も可能ではあるでしょう。

しかし、いくら工夫しても、大手のように人員が豊富なわけではありませんし、本当に小さな工務店であれば社長自らが現場で腕を振るケースも出てくるでしょう。

こうなると追客まではとてもやっていられません。

何かを工夫して動かなければダメなのは明々白々であり、大手や地域の有力工務店と単純に競り合っては、体力勝負の消耗戦となり勝敗は火を見るより明らかです。

そんな悩みをかかえる工務店に対して工務店の皆さんに私からアドバイスをさせていただきましょう。

追客しなくてもお客さんから来てもらえばいいのです

追客するのではなくお客さんから来てもらう

先入観を取り除きましょう。

追客と聞くと、どうしてもこちらからお客さんを追っていくイメージ になります。

“追客”と漢字で書くぐらいですから、そのように考えるのは当然のことです。

しかし、人員と時間が限られる小規模工務店の場合、お客さんを常時追い続けるのは至難の業です。

小規模工務店と書きましたがこれは大きな会社でも同じこと。

可能であれば、こちらから追いかける手間と時間をかけない営業手法を実行すべきでしょう。

そこでひとつのご提案があります。

お客さんを追うという発想ではなく、お客さんからこちらに来てもらう、漢字を当てるとすれば来客とでも言えばいいでしょうか。

皆さんから行くのではありません。

お客さんが勝手に会社に向かって集まってくるような発想を起こせばすればよいのです。

ホームページのこんな工夫

定期的に訪問してもらう工夫をする

「そんなの当たり前じゃないか、すでにやっているよ」

こんな声が聞こえてきそうですが、私が今からお話しするのは、ひとひねりした工夫ですので是非最後まで目を通してください。

まるっきしの新規のお客さんでも、一回接触があっただけのお客さんでもいいのですが、あなたの会社のホームページをちょくちょくと覗きに来てもらうのが理想的な形です。

そのためには、ホームページ自体を魅力あるものにしなくてはいけませんし、何よりも訪れるたびに新しい情報を得られる状態に整備しておくことがポイントです。

このように話を進めてすぐに思い浮かぶのがブログです。

毎日のようにブログを書いている工務店はほぼ皆無だと思われますが、一週間に一回程度なんとかブログを書いている工務店になると、そこそこにあるかと思います。

あなたの勤務する工務店が毎週欠かさずブログを更新していると仮定しましょう。

このブログの内容が 面白くかつ内容の濃いものであるのが前提ですが、お客さんがそれなりにホームページのブログを覗きに来てくれる確率は一定程度あるでしょう。

ブログは必ず定期的に書く

毎日書く必要はありません。

可能ならばその方が良いですが、できれば一週間に一回は必ず書くと決めて、月曜なら月曜にアップしてください。

ただし、繰り返しますが中身が面白いことが前提条件になります。

情報性、エンタメ性、などを含めて、ある一定の水準を超えていれば、定期的なブログのアップはお客さんを引き寄せる効果があります。

書くことはいくらでもある

私は文章を書くことにで慣れているから言えるかもしれませんが、 題材などはいくらでも転がっています。

住宅営業が専門ですからそれに関わることが多いのは当然ですが、今並行して書いている記事は宅配ボックスについてですし、過去に書いたものは、双眼鏡に関する評論もありましたしカレンダーについていろいろと述べた記事を書いたこともあります。

「使いやすい卓上カレンダー五選」こんな感じの記事をよく見かけませんか?

あの手のものはずいぶん書いています。

住宅のことに限定しようとするのでネタが限られて先細りになるわけです。

食べ物の写真を毎日のようにあげるのはどうかと思いますが、範囲を広げてあなたの人間性なり人となりが伝わるようなものを書けば全く問題はありません。

動画をYouTubeにアップする

YouTubeを必ず開設してください。

そして、そこに動画を定期的にあげ、該当する動画URLをホームページに貼っていけばよいのです。

動画内容がおもしろければ、直接YouTubeにアクセスすると思いますが、それはそれでホームページを見ていることと全く同じですので問題はありません。

私はあちこちの工務店で話をしているのですが、動画発信は慣れてしまえばこんなに楽なことはないのです。

1,000文字、2,000文字といった文章を書くにはある程度慣れが必要ですし手間もかかります。

しかし、同じ分量をカメラに向かって話すのであれば、あっという間にできるのに加えて、あなたの人柄を説明せずとも動画内容から伝わりますし、文章よりも動画の方が、より親近感が湧くものです。

筆者が関わっている工務店動画をご紹介

https://www.youtube.com/@user-gn5nd4vf4g/videos

こちらは愛知県豊橋市で工務店を営む鈴木工務店のYouTubeになります。

工務店ではありますが一人親方なので、一般的に言うところの大工さんと表現した方が良いでしょうか。

一人親方になるので、今回のテーマである追客が最も難しい体制となります。

他社同様にホームページは持っていますが、経費をかけ工夫を凝らした内容とは言いづらいものなので、YouTubeを積極的に活用して発信するべきだとアドバイスをさせていただきました。

動画をご覧になるとわかりますが、高価な撮影機材を使用したり、編集に膨大な時間をかけたりしたような内容でありません。

しかし、以前のホームページだけの発信の状態から比べれば、発信力は飛躍的にアップしました。

ホームページではまったく分らなかった社長の人柄、保有している加工場、推進しているWB工法の良さが伝わるのに加えて、WB工法で建てた社長のご自宅も4回にわたって動画にしているので、この工法を伝えたい社長の気持ちもストレートに伝わるのです。

このチャンネルは私が外部で受けているので経費が発生していますが、その気になれば自社でやることは充分に可能です。

自分でやれば経費は0円。

動画にすることによって、一度でも接触のあったお客さんが見に来ることもあるでしょうし、しばらくたってから「新しい動画が上がってるかもしれないな」と考えたお客さんから新たなアクセスがあるかもしれません。

つまり、YouTubeチャンネルを開設して不定期で構わないので動画を上げ続ければ、こちらから追客をしなくてもお客さんから皆さんの会社へアクセスしてくれる可能性が生まれるわけです。

ホームページに〇〇な 入り口を設ける

全国の工務店でこの話をするのですが、なぜか採用してくれる会社が現れなくて非常に残念な気持ちです。

今まで一社だけが採用してくれたのですが、そのやり方をお話ししましょう。

① 全くの新規のお客さん
② 一度でもあなたの会社と接点があったお客さん

基本的にはこの2つのパターンしかありませんよね。

ところが、どちらのお客さんであっても、会社のホームページで得られる情報は全く同じです。

これはある意味不公平感を感じますし、お客さんにとっては再び会社のホームページを見ても、内容が同じであれば再訪する意味がないと思いませんか。

特別な鍵付きページを設ける

新規の人は見ることができないのですが、4桁の暗証番号を入力すれば覗くことができる特別ページを設けてください。

このページに入るには暗証番号が必要ですが、それはお客さんと面談した時にメモか何かで伝えればいいのです。

そして、この暗証番号毎月交換することにして、その都度メールや電話やダイレクトメールでお客さんに伝えてください。

追客と言えば追客ですが、暗証番号を伝えるだけの連絡ですから追っている感じはあまりしません。

こうすれば、あなたがお客さんを追いかけなくても、お客さんは毎月最低でも一回はあなたの会社のホームページに来訪してくれるようになります。

ただし最低条件があります。

特別なページですから、多少突っ込んだ内容とか読み物として、他にはないような情報を掲載してください。

この差別化さえできれば、お客さんは高い確率で会社のホームページに戻って来るでしょう。

まとめ

少数精鋭で事業を行う工務店にとって、追客は骨の折れる作業でしょう。

若い営業社員がたくさんいれば、三河屋さん的な御用聞き訪問を繰り返すのも追客の一つの手法です。

しかし、そのような人海戦術を繰り出すわけにはいかないので、自分は極力動かずに、お客さんから動いてこちらの方にやってくる仕組みを考えてください。

今回はホームページとYouTube二つのポイントに的を絞りましたが、考え方やり方はまだまだあります。

引き続きこのコラムでその辺りをご紹介していきますので、ぜひ皆さんの会社でも実行してみましょう。

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森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

積水ハウスと超零細工務店での営業経験を積み独立。現在は工務店のコンサルティングや、セミナー、執筆などをメイン業務に活動。現場見学会は企画から携わり、営業マンロープレも自らが設定を考え客役となり実施。国土交通省の認可組織である住活協リフォームにおいては全国加盟店向けに営業アドバイスなどを行う。 twitter・・https://twitter.com/iezukuri21 Instagram・・https://www.instagram.com/iezukuri21/ note・・https://note.com/91008082 youtube・・https://www.youtube.com/user/mo9100/videos

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