工務店のお客様の声にアクセスがない理由|R工務店の改善事例

私は3年前からR工務店に関わっていますが、そのR工務店から「お客様の声へのアクセスがほぼありません」という相談を受けました。私がR工務店のホームページを調べると、お客様の声の欄そのものが無く、お客さんの紹介文はコラムの中に埋もれていました。
R工務店はお客様の声の欄を新しく作って紹介文を集め、OB顧客の取材動画を発信する方針に変えました。工務店がホームページを持っていても、アクセスが無ければ単なるお飾りで、毎月の維持費は捨て金同然です。
本記事では、R工務店の事例をもとに、お客様の声へのアクセスを増やす集め方・載せ方・SNSでの広げ方を解説します。
工務店のホームページにお客様の声が無いと信頼されない
R工務店のホームページにはお客様の声の欄が無かった
R工務店のホームページには、お客様の声がどこにも見当たりませんでした。私はR工務店の社長にこの点を直言しましたが、お客様の声が無いホームページは話になりません。
新築やリフォームを考えている人は、その工務店で工事をしたお客さんが満足しているかどうかをいちばん気にしています。そのため、工務店は少なくとも2〜3人のお客さんに取材して、写真付きで紹介するべきです。
もちろん、工務店が自分で載せるお客様の声に、悪いことが書かれているはずはありません。
読む人が「これ本当かな?」と疑う部分もありますが、それでもお客様の声が載っていれば、工務店の信頼性の一部になります。
お客様の声の欄を設けていない工務店は、大至急ホームページを修正して欄を作ってください。
お客様の声で施主の満足度への不安を和らげる方法は、小規模工務店が避けられる理由と誤解の解き方で解説しています。
コラムの中に埋もれていた2,000字の紹介文
実は、R工務店のホームページにも、お客様の声らしきものはありました。私も途中まで気付かなかったのですが、R工務店のコラムの中に次のような記事があったのです。
【2023年〇月〇日担当〇〇】
お客様の声をご紹介します。
H市内に土地を購入されたD様と私たちR工務店が最初に接点を持ったのは、昨年開かれた現場見学会でした。
SNSをご覧になったD様ご家族が・・・・
コラムの文章は全部で2,000文字ほどあり、R工務店は確かにお客さんの紹介をしていました。しかし、置き場所が悪かったのです。
読む人がたまたまそのコラムをクリックすれば読めますが、R工務店が新しいコラムを書き加えるたびに、古いコラムは一覧の下へ下がっていきます。そうなると、紹介文は一般のお客さんの目に届きにくくなります。
現在のR工務店はこの点を修正し、新たにお客様の声の欄を設けて紹介文をすべて集約したので、ホームページの体裁も良くなりました。
直筆の施工後アンケートで工務店のお客様の声を集める
施工後アンケートに直筆の感想欄を作る
私はセミナーで毎回、施工後の顧客アンケートには、お客さんに直筆で書いてもらう項目を作ってほしいと話しています。
直筆の項目には、お客さんが何を書いても構いません。
工務店は、とにかくお客さんに直筆で感想を書いてもらうよう仕向けてください。
地道に続けていくと、直筆の施工後アンケートが10件、20件と工務店の手元にたまっていきます。
掲載はイニシャルで構わないと伝えて同意をもらう
施工後アンケートがたまったら、工務店は頃合いを見計らって、お客さんにホームページへの掲載を頼みます。
工務店「先日ご記入いただいたアンケートですが、うちのホームページに掲載させてくれませんか?」
お客様「構わないけど名前と顔は嫌です」
工務店「できれば写真も掲載したいのですが大丈夫です。イニシャルで構わないのでお願いしたいんですよ」
お客様「それなら構わないけど」
工務店が実際に頼むと、ほとんどのお客さんがこの流れで承諾してくれます。
お客さんの同意さえ取り付ければ、あとは工務店がホームページの目立つところにお客様の声の欄を設け、直筆のアンケートの実例をどんどん載せていくだけです。
お客さんへの頼みごとの切り出し方は、紹介営業のコツで解説しています。
打ち直した文字より直筆のほうが読まれる
お客様の声の欄はほとんどの工務店や住宅会社が設けていますが、会社がパソコンで打ち直した文字では信憑性が減ります。
私は、打ち直した文章が嘘だと言っているわけではありません。
それでも人は、直筆で書かれたものをホームページで見かけると、ついクリックして中身を読みたくなります。
直筆のアンケートは1、2件ではダメですが、数がまとまってくると、ホームページを見る人のアクセスが目に見えて増えてきます。
お客様の声の欄のほかに、イベント集客に向けてホームページを改善する施策は、ホームページ改善の17の施策集で解説しています。
お客様の声を取材動画にする中小工務店はまだ少ない
中小工務店のホームページで、お客様の声に動画を使っているケースは、ほとんど見かけません。一方で、大手のあるハウスメーカーは動画を積極的に活用しており、希望するお客さんに配るタブレットにも、お客さんの取材動画を相当数入れてアピールしています。
中小工務店が大手に簡単に対抗することはできませんが、お客さんに動画撮影を頼み、ユーチューブなどに上げてホームページに埋め込むことは、さほど難しくありません。
撮影や編集の手間はかかるものの、お客さん本人が動画で語る声は、直筆よりもさらに効果が高いと私は考えています。
工務店に問い合わせるかどうか悩んでいる人にとって、取材動画は一歩踏み出すための大きな判断材料になります。
OB顧客の取材動画を始めたR工務店

3年前までのR工務店にはお客様の声の欄すら無かったのですが、現在のR工務店はお客さんの取材を動画付きで積極的に行い、発信する方針に変えています。
OB顧客のご夫婦がカメラの前で語った言葉
R工務店の取材動画には私も関わっており、つい先日も、私がビデオカメラを持ってOB顧客のご夫婦の取材に乗り込みました。私は聞き方を工夫しましたが、ご夫婦は実にいいことを言ってくれました。
「〇〇さんはちょっとしたことがあってもすぐに顔を出してくれるしね」
「あの人は木材のことを本当よくわかっているよ」
「ハウスメーカーも一瞬考えたけども、うんちくや気遣いのレベルが全然違うんだよね」
3つとも、私が実際にビデオカメラに収めたコメントで、R工務店はこの映像を編集してユーチューブにアップしています。
工務店がうだうだとお客さんに説明するよりも、OB顧客のこうしたコメントを聞いてもらうほうがはるかに効果的です。
私が動画にこだわり、工務店に動画をすすめる理由はここにあります。
お客様の声をインスタグラム・ツイッター・ユーチューブで広げる
お客様の声を工務店のホームページだけに載せるのは、もったいないと私は思います。工務店はお客さんから事前に了承をもらったうえで、SNSでもお客様の声を発信しましょう。
| SNS | お客様の声の載せ方 | 特徴 |
|---|---|---|
| インスタグラム | おしゃれな家をおしゃれに撮った写真で投稿を作り、その中にお客様の声を混ぜる | 写真が中心 |
| ツイッター | お客様の声に加えて、営業担当者の人柄も発信する | 拡散機能が最も強力だと言われる |
| ユーチューブ | 顔出しOKのお客さんを探し、取材動画に出演してもらう | お客さん本人の声を動画で届けられる |
インスタグラムは、かつての勢いが少し衰えた感じはしますが、破壊力は今でも強大です。アカウントを開設していない工務店は、急いで運用に取りかかってください。
ツイッターは、建設業界で営業に活用している人があまりいません。私はこれが不思議でならないのですが、工務店がツイッターを活用すれば効果的な宣伝ツールになり、何かしらバズる投稿をすれば、工務店の名前が一気に知られます。
ツイッターで施主がどんな投稿に反応するかは、工務店のSNS集客と投稿ネタの選び方で解説しています。
ユーチューブについては、私は他のコラムでも動画が有効だと何度も書いてきました。工務店はなるべく早くユーチューブのチャンネルを開設し、さまざまな動画を発信してください。
工務店が3つのSNSでお客様の声を発信すれば、ホームページへの関心が高まり、お客様の声の欄へのアクセスも伸びると、私は経験上断言します。
まとめ
私は工務店のホームページを毎日のようにのぞいていますが、お客様の声の欄が充実している工務店もあれば、欄の存在すら無い工務店もたくさんあります。工務店の経営者は重要性を分かっているはずなので、ただサボっているだけだと私は思います。
新築の激減が予想されるなか、今のうちに対応しない工務店は、近い将来後悔することになります。お客様の声の欄をホームページの目立つ場所に作り、直筆アンケートと取材動画を集めてSNSでも発信しましょう。
ぜひ本記事のR工務店の改善事例を参考に、自社のホームページにあるお客様の声の欄を見直してください。



