工務店の動画集客は社長の発信から|山の上の展示場の事例

コロナの前は紹介とチラシの反響で受注できていた東海地方の小規模工務店で、新規のお客さんが急に減り、社長がチラシをやめようかと考えるまでになりました。
私がこの工務店の社長と最初に意見を一致させたのは、社長が自ら語る動画を発信することです。
チラシについては、私は動画のQRコードを印刷して動画へ誘導する使い方を勧めています。
その工務店は、山の上にある自社の住宅展示場も動画でアピールしはじめています。本記事では、この工務店の事例をもとに、小規模工務店が動画集客を始めるときの発信の中身とチラシの使い方を解説します。
コロナで新規客が減った工務店が動画集客に踏み切った経緯
8月の半ば、私は東海地方のある小規模工務店に呼ばれて、その会社に出向きました。
この工務店は典型的な小規模の地場工務店ですが、小規模ながら住宅展示場を持ち、建築に対する姿勢も真摯そのものです。
この工務店(Y社とします)は、人里離れた山の上に展示場を建て、予約したお客さんだけをそこへ案内して接客するやり方で受注を続けてきました。
紹介とチラシの反響が急に細った
Y社はコロナの前、紹介やチラシの反響でそれなりに受注がありました。
ところがコロナの影響で新規のお客さんが急に細り、さすがの社長も何か手を打たないとまずいと考えはじめました。
社長と私に接点ができたのはちょうどそのタイミングで、社長と私は次の方針で一致しました。
「動画戦略も含めていろいろと変革をしましょう!」
アイ工務店のように伸びている住宅会社もある
コロナでお客さんが減ったのは小規模工務店だけではなく、大きな住宅会社でも集客減に苦しんでいるケースがあります。
逆に絶好調の会社もあり、業界でだれもが名前を知っているアイ工務店もその1社です。
私は2021年の新卒研修を依頼されて実施し、研修に先立って住宅展示場を見学したり、営業マンに取材したりしました。
その取材で、私は「なるほど伸びている会社は違うな」と感じる点がいくつもありました。
話をY社に戻すと、Y社はコロナで急いで改革を迫られることになったわけです。
工務店の動画集客では社長が自ら語る
Y社の社長と私が打ち合わせで最初に意見が一致したのが、動画配信です。小規模工務店で動画配信に力を入れる会社が目立ってきており、新規客が減ったいまの状況では採用すべき戦略だと私は考えています。

会社の大小に関係なくトップが発信する
動画集客で私が大事なポイントだと考えているのは、会社の大小に関係なく、社長自身が発信することです。
正確には社員の発信に加えて社長も発信してほしいという意味ですが、腰の重い社長には今すぐ考えを改めていただきたいと思います。
小規模工務店から地域のパワービルダーまでの規模では、社長の発信が特に大きな意味を持ちます。
社長が文章で日々発信する方法は、工務店のSNS集客の事例で解説しています。
移動式展示場の売却に向けて私が撮った動画
参考までに、私が撮影し、字幕も付けた移動式展示場として使った家の紹介動画(YouTube)を紹介します。
この動画はY社ではなく別の地場工務店のもので、移動式展示場として使った家をそろそろ売却したいという意向を受けて、私が撮りました。
この原稿を書いている段階では、その工務店はまだ動画をホームページに載せていませんが、9月の末までに掲載する予定です。
私が工務店に発信してほしいのは、物件の説明、展示場の説明、社長による家への想いや技術論などです。どれか1つでもよいので、工務店はまず動画で何かを発信することを優先してください。
次からは工務店が自分で撮影してYouTubeに上げる
この動画は私がアドバイスしながら撮影しましたが、これ以降はその地場工務店に自分で撮影してもらい、YouTubeへの投稿も工務店自身でしてもらうことにしています。難しい編集は無理でも、この程度の動画であればどなたでも作れるからです。
自社で投稿した動画を既存の名簿客に届ける方法は、工務店のYouTube活用事例で解説しています。
チラシに印刷したQRコードで動画へ誘導する
「チラシは効果がない」という社長の意見に反対した理由
「チラシは効果がないから止めたいと考えている」
Y社の社長は私にそう言いましたが、私はこの意見に反対しました。SNS全盛の時代でも新聞折り込みなどの紙のチラシには役割があり、その理由はQRコードにあります。
紙に印刷したQRコードはスマホで読み込める
QRコードは世の中にあふれています。
ファミレスに入ればソースの横にQRコードがあり、喫茶店に入れば会員募集へ誘導するQRコードが置かれています。
お客さんはそのQRコードを手持ちのスマホで読み込むので、QRコードは紙に印刷されていることに意味があります。
一方で、お客さんはSNSで送られてきたQRコードを、受け取ったスマホでは読み込めません。
正確にはスマホに送られたQRコードをそのスマホで読み込む手法もあり、私はそのやり方を知っていますが、一般的ではないと思います。
今後この不便を補う手法は出てくるでしょうが、少なくとも今は、紙に印刷されたQRコードを読み込む使い方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
そのため私は、工務店がアピールしたい動画を作ったら、その動画のQRコードを印刷した紙を地域に配ったり、地域で有力なコミュニティー誌に載せたりする方法を勧めています。SNSでの発信と組み合わせる方法は、ハウスメーカー・工務店のSNS集客で解説しています。
チラシのQRコードから社長の動画を見せて現場見学会へ案内する方法は、現場見学会の案内動画の作り方で解説しています。
山の上の住宅展示場を動画でアピールする撮影の進め方
山の上に住宅展示場を作った工務店は、日本広しといえどもY社のほかにはないと私は思います。Y社はこれまでどおりの集客を続けながら動画によるアピールを加えることにし、つい先日、私は現地を訪ねて動画を撮影しました。
私は現地に行くまで、何をアピールすればよいのか分かりませんでした。実際に現地で展示場を確認し、そのうえで社長のうんちく話を聞くうちに、私にはアピールポイントがだんだん分かってきました。
Y社と私はいったん撮影を終え、編集した後に動画を公開する予定です。ただ、私はしばらくしたら再撮影したいと考えており、それは一度で完成とせず、修正してブラッシュアップしていく必要があるからです。
動画集客に未着手の工務店へ伝えたいこと
私はY社とこれから一緒にいろいろ取り組んでいきます。
Y社の社長は「おかしくなる前に新しい動きをしよう!」と考えて動き出しましたが、読者の工務店にも同じように動いてほしいと私は思います。
今回の試みがどうなるかは誰にも分かりませんが、それでも工務店には何か新しいことに挑戦してほしいのです。
動画戦略をすでに始めている工務店はそのままどんどん進め、未着手の工務店はぜひ取り入れてほしいと私は強く進言します。
私がここまで強調するのは、動画の力が絶大だからです。
被写体が動き、出演する人間が直接語りかける映像には、大きな迫力と説得力があります。
動画を始めてから最初の反響が出るまでの経過は、工務店のYouTube開設から反響までの事例で解説しています。
まとめ
コロナで新規客が減った小規模工務店にとって、社長が自ら語る動画は、会社の考えや展示場の魅力を伝える手段になります。チラシはやめるのではなく、動画のQRコードを印刷して配ることで、紙を見たお客さんをスマホで動画へ誘導できます。
山の上の展示場を持つY社も、現地で社長の話を聞きながら撮影し、公開後に再撮影してブラッシュアップする段取りで動画集客を進めています。
ぜひ本記事の山の上の展示場の事例を参考に、社長が語る動画を1本撮り、そのQRコードをチラシや地域のコミュニティー誌に載せてください。



