私は2つのTwitterアカウントをもっています。
さほど発信はしていませんが、フォロワーの合計数は3,300人。
Twitterフォロワー数の平均値からみるとかなり多い方ですが、今から新たにTwitterのアカウントを開設し営業用に使おうとしても、フォロワー数は簡単に増えません。
「それならTwitterなんてやっても無駄だよね」という声が聞こえそうですが、これは極めて早計な話です。
私が現職の住宅営業マンだとしたら、すぐにTwitterを開設し運用しますが、極端な話フォロワー数などはゼロでも構わないのです。
Twitterをうまく活用すれば、新規客はもちろんですが追客に大きな効果をもたらすことは明らかです。
巷ではInstagramばかりがもてはやされますが、違和感があるのは私だけでしょうか。
住宅営業担当者がTwitterをやるべき明快な理由
Instagramの偏重に違和感
常日頃から私は住宅会社のホームページを見ています。
特に気になるのがInstagramやFacebookなどSNSの使用頻度とその内容です。
SNSは会社の大小に関わらず平等に使えるので、小規模な工務店にとってこれほど有力な手段はありません。
今の時代にこれらをやらないのは極めて危険だと言わざるを得ないのですが、こんな時代になっても全くSNSをやっていない工務店は半分以上は確実にあると思います。
圧倒的に多いのがInstagram
そしてもう一つ気にかかるのがインスタグラム偏重の傾向です。
もっと言うと、InstagramとFacebookのコンビが最もポピュラーな組み合わせと言えるでしょう。
これ自体は間違っていないと思うのですが、あまりにもInstagramを重要視していないだろうかと皆さん思わないでしょうか。
Instagramは写真の撮り方による技術の差が出ますが、基本的には家の室内やインテリアを綺麗に撮影することによって、お客さんの目を引く効果があります。
おしゃれなインテリア写真がたくさん並んでいれば「この住宅会社が作るにはオシャレだわ」と高評価になり、折衝の場が生まれる可能性が高くなるのは間違いないでしょう。
しかし、Instagramをほかの会社がほとんどやってない時代ならいいのですが、これだけみんながやるようになると、その破壊力は日に日に低下しているのは誰の目にも明らかでしょう。
インスタグラムは人の顔が見えないことが多い
もちろん人の顔を載せることはできます。
しかし、世の中に溢れている住宅会社のInstagramを見ると、建物の内外層がほぼ9割を占めているのが実情です。
Instagramを使って生配信をして社員の顔を出し発信している会社であれば、この辺りはカバーできているので問題ありません。
しかし、Instagramをやってはいるものの、人の顔や息遣いが感じられない建物の写真ばかり載せている住宅会社は、この危険性に早く気づいてください。
具体的にはインスタライブを行って、そこに社員が登場させるのが手っ取り早いのですが、そのようなケースでもニコニコ笑って愛想良く振る舞っているだけのケースが多いので、私から言わせてもらえれば、人間性の表面しか見えていないことになります。
ツイッターは人間性があらわれる
それに対して基本的に140文字の文章だけで勝負するTwitterは、その人の人間性や考え方が如実に現れます。
ちょっとした文章でも気の利いたことを書いたり、ほっこりさせるような文章力のある文面を見たりすると「この人は魅力的な人物だな」と感じるのです。
つまり、Instagramなどをフル回転で駆使し、建物のインテリアなどはアピールするのと同時に、Twitterを使って社長や営業担当者の人間性を並行してアピールしていけば、お客さんの評価はより高いものになるのです。
試しにツイッターを閲覧して、工務店の社長やハウスメーカーの営業マンが発信していると思われるアカウントを軒並みチェックしてみてください。
いくつも見ていくと、必ずその中に思わず目を止めて過去の発言を 読みたくなるような、素敵なアカウントが見つかるはずです。
ツイッターは追客に使える
追客に困っている住宅会社は多いでしょう。
しつこい訪問を繰り返すわけにはいかないし、同じく電話をかけまくるわけにもいきません。
最近ではメールで自動的に追客するシステムが発達してきたので、 それを導入している住宅会社も増えましたが、このシステムには残念な点が一つあります。
文章の内容が一般的な域から出られないことです。
文章を見ればすぐにわかりますが、担当の営業マンが書いたのではなく、法人として文章を書いているのが一瞥すればすぐにわかります。
これが駄目だと言っているのではありません。
お客さんに次のアクションを促すための刺激剤となるでしょうし、そのきっかけを作ることによって、実際に契約につながったケースも多々あることを、私は充分に承知しています。
しかしながら、繰り返して申し上げますが、この文章には担当者の人間性、会社の温度感、空気感を織り込むことは極めて難しいのが現状です。
人間性を伝えるにはツイッターが一番
私は以前からこの様に断言しています。
なかなか受け入れてもらえないのですが、このように確信しているので、コラムでも再三申し上げているのです。
どうやってTwitterを活用すればいいのか
Twitterの使いかたを具体的にお話ししましょう。
匿名でも実名でもいいので、まずはtwitterアカウントを開設します。
あなたの住宅会社が展示場を持っていると仮定しますが、その展示場にお客さんが“ふらっ”とやってきて、たまたまあなたが接客担当として前面に出たとしましょう。
60分程話して次回のアポを取ろうとしたもののそれは叶わず「もっと色々見て回りたいので、何かありましたらこちらからご連絡いたします」と言われると手も足も出ませんよね。
ダイレクトメールやメールを不定期で送るという方法しか、現実的には取れないと思います。
しかし、私であればお客さんと次のような会話をするでしょう。
私 「承知しました。ではいろいろご覧になって、またぜひ弊社にお声がけください」
お客様「ありがとうございます。こちらも非常にいい感じなんですけども、あいにく私たちはまだ見始めたばかりですので、いろいろ見学したいんですよ」
私 「おっしゃるとおりです。ごもっともな話ですね。ところで私はtwitterをやっているのですが、さまざまな情報を流していますのでお暇な時に覗いてやってください」
これで完了です。
twitterと全く接点のない人にとっては無駄な情報ですが、twitterアカウントを持っていたり、ある程度ツイッターの情報を見ることに慣れていたりする人であれば、あなたのアカウントをチェックしてくれる可能性が発生するでしょう。
一回だけ見てつまらないと思えばそれっきりですが、そのTwitterの発信内容に「なかなかこの人面白いこと言ってるじゃん」と反応してくれれば、場合によってはフォローしてくれるかもしれないですし、フォローはしなくとも、ちょくちょくと覗きに来てくれる可能性が あるのです。
仕事の話だけでなくプライベートな話も必ず載せる
ポイントはここです。
「〇〇で現場見学会を行ないます」
「新商品が来月発表されます」
こうした純粋な告知ツイートはもちろんして欲しいのですが、このようなツイートに、あなたの人間性が出るようなツイートを混ぜ込むのです。
「先日地鎮祭があったのですが、お客様のHさんから地元で有名な和菓子屋のお菓子の箱をいただいてしまいました!本来ならば私がお祝いするべきことなのに涙が出そうでしたね!」
これだけ書いてもたったの79文字。
このツイートを一回しか会ってないお客さんがたまたま見たら、どのように感じるでしょう。
少なくともあなたが担当したお客さんが満足して、非常に感謝の意を表明している事実は伝わります。
お客さんにとっては60分程度話したきりで顔も覚えていないと思いますが「〇〇ホームの加藤さんは良さげな人だな」との印象は必ず心に刻まれます。
こうしたところに、あなたから絶妙なタイミングでメールや電話が入ったりすれば、会ってみようかと思う可能性は高くなるのが普通ではないでしょうか。
私がtwitterを使えとしつこく言っているのは、こうした理由からです。
まとめ
今回は具体事例までは書きませんでしたが、Twitterを実際に使ってお客さんから信頼を得て、契約に至ったケースを複数知っています。
できれば次号で、もしくは近々にこの実例を挙げて皆さんにご紹介しましょう。
今回の記事を読んで「確かにこれは言えるな・・・」と少しでも思った方がいれば、すぐに着手してください。