完成見学会のイベントは異業種コラボで集客|工務店の事例4つ

完成見学会のイベントは異業種コラボで集客|工務店の事例4つ

完成見学会を開いて物件を公開してもお客さんはなかなか来ず、コロナの影響で会場となる現場を借りること自体も難しくなっています。

人を集める手として私が勧めるのは住宅以外の業種とのコラボで、2001年には従業員10人の工務店の見学会に中部電力がキッチンカーを出してくれました。外車ディーラーと組んだ見学会では、敷地に並べた試乗車2台の周りに通りがかりの人まで集まりました。

本記事では、私が23年間見学会をサポートしてきた中で見てきた4つのコラボ事例を解説します。

工務店の完成見学会イベントを異業種コラボで集客する

新築をメインとする工務店やハウスメーカーにとって、完成見学会(新築現場見学会)は切っても切れないイベントの代表格です。コラボとは、住宅会社が住宅以外の業種と一緒にイベントを行うことを指します。

完成見学会の会場となる実邸を施主に借りる頼み方や年間の開催予定の立て方は、小規模工務店の完成見学会の集客で解説しています。

住宅以外の業種と組むイベントには寄席という形もあり、その事例は寄席を使った工務店の集客イベントで解説しています。

電力会社・ガス会社のキッチンカーを呼んだ工務店の完成見学会

2000年あたりから、電力会社は電化住宅を強力に推進し始め、住宅会社と盛んにコラボして見学会を行っていました。電力会社は、電化住宅をお客さんにPRするには見学会が絶好の機会だと考えていたのです。

2001年、従業員10人の工務店に中部電力が二つ返事でOK

中部地方にある従業員10人程度の工務店の話です。以前から社長と私は知り合いで、社長から軽いノリでこう頼まれ、私は見学会の企画に手を貸しました。

「新築現場見学会を行うんだけど、もうちょっと手伝ってよ」

私は電力会社が積極的に動いていることを知っていたので、企画として真っ先に中部電力に声をかけることを思いつきました。

すると、あの巨大な中部電力が、従業員10人の会社の企画提案に「是非やりましょう!」と二つ返事でOKしたのです。

現場の敷地が広かったこともあり、中部電力は当日、2トントラックぐらいの大きなキッチンカーを現場に派遣してくれました。キッチンカーではIHクッキングヒーターを使って様々な料理が作られ、見学会に来たお客さんに振る舞われました。

2010年頃、西部ガスが九州3県の工務店にキッチンカーを提供

西部ガスは九州の会社で、東京ガス、東邦ガス、大阪ガスと並ぶ4大都市ガスの一角です。4社の中では最も規模が小さいものの、大きな会社であることは間違いありません。

私は2010年頃、西部ガスと一緒に活動したことがあります。

西部ガスは、福岡、熊本、長崎の3県の工務店が見学会を行うときに、キッチンカーを提供していました。

工務店はチラシで西部ガスのキッチンカーが当日来ることを大きく告知し、西部ガスは来場客にホットケーキなどをガスで焼いて手渡していました。

西部ガスの主眼は、ガスコンロで調理をしたほうが美味しくできるというアピールです。

ただ、電力会社がこうしたコラボを申し出てくれたのも今は昔の話です。

IHが一定程度普及したため、電力会社は経費をかけてまで工務店の手伝いをしてくれなくなりました。

ガス会社も同じで、最近では西部ガスも経費の問題などから簡単には協力してくれなくなったようです。

外車ディーラーの試乗車で通行人まで集めた見学会

全国の有名住宅フランチャイズのある加盟店は、外車のディーラーとコラボしたことがありました。見学会の当日、ある有名会社のディーラーが試乗車2台を敷地内に持ち込み、来場者に運転席へ自由に座ってもらうという試みで、これがなかなか好評でした。

見学会でこのような企画は、通常まずありません。

会場に外車が2台並んで人だかりができたので、通りがかりの人もわらわらと集まってきました。

集まった人の多くは家とは関係のない人たちでしたが、工務店にとっては、閑散とした寂しいイベントよりも、とにかく人が集まってくれたほうがありがたいものです。

ディーラーの営業さんも喜んでいたので、一石二鳥とはまさにこのことでした。

しかも、車と家にはつながりがあります。家を建てる人にとって車は欠かせない持ち物で、駐車スペースも必ず考える内容です。

車のように家と関わりの深い分野と組む方法には家具や雑貨とのコラボもあり、その進め方はデザイナーズ住宅の家具・雑貨コラボで解説しています。

不動産業者と組む見学会は土地情報に更新日を書く

不動産業者とのコラボも定番ですが、やはり人が集まります。住宅展示場などの来場者の7割〜8割が土地なしという現状を考えると、不動産情報を見られるイベントがお客さんに魅力的に映るのは当然です。

来場者に土地の有無や家づくりの時期を聞く書式は、住宅見学会のイベントアンケートテンプレートで解説しています。

ただし、このコラボにはちょっとしたコツがあります。

私がコンサルティング先やセミナーで毎回伝える話ですが、住宅会社が「土地情報あります」と告知するだけでは、なかなか人は集まりません。

例えば7月20日にイベントを行う場合、工務店は次のように告知して、最新の情報であることをお客さんに認識してもらいます。

「7月18日に全てを更新した土地情報を、当日はご準備してお待ちしております」

展示場や会社の前にある錆びついた鉄の看板に「土地情報たくさんあります」と書かれていても、お客さんはその情報を信用しません。

工務店が日付を区切って告知すると、情報を見たお客さんは、この見学会に足を運べば他にはない掘り出し物の土地情報があるかもしれないと考えます。

土地情報を使ったイベントで気をつける点は、展示場の再来場を生むイベント企画で解説しています。

アウトドアをテーマにした住宅会社のイベント

テントやアウトドアグッズの会社と組む

コロナ禍になってから、人と距離を取れるキャンプやアウトドア活動に注目が集まり、ここ最近はソロキャンプという言葉も流行しています。

マーケティングの観点から見ても、アウトドア志向の人が増えているのは事実です。

そう考えると、住宅会社がテントやアウトドアグッズを扱う会社とコラボしてイベントを行うのはありだと私は思います。

家のプランそのものにアウトドアの要素を取り入れて見学会で見せる方法は、完成見学会で打ち出すプランで解説しています。

大手ハウスメーカーの中にも、ヘーベルハウスのように、アウトドアの視点でイベントを行っている会社があります。イベントの内容はヘーベルハウスのイベント紹介ページで確認できます。

三重県の工務店が展示場でキャンプファイヤーを企画

物事には流行り廃りがありますが、現在私が注目しているのはアウトドアです。私は三重県のある小規模工務店と、展示場の敷地内でキャンプファイヤーをやって人を集める企画を進めています。

誰でも真似できるやり方ではありませんが、この工務店は人里離れた場所に展示場を構えていて、近隣にはキャンプ場もあります。

工務店と私は、こうした環境とアウトドアブームを合わせて考え、「これは面白い!」となりました。

予定では8月前半の開催で、私も参加するので、結果は改めて報告します。

まとめ

完成見学会のイベントは、住宅会社が物件を公開するだけでは人が集まりにくくなっています。電力会社・ガス会社、外車ディーラー、不動産業者、アウトドア製品会社といった異業種と組めば、お客さんが見学会に足を運ぶきっかけを作れます。

ぜひ本記事の4つのコラボ事例を参考に、次の完成見学会で声をかける会社を書き出してみてください。

あなたへのおすすめ