住宅営業のお礼状で売る|口下手な若手B君の手書きと追客の体験談

住宅展示場で接客したお客さんの携帯番号に電話をかけても、電話に出ないお客さんはいます。
私が現在通っている工務店のB君は、来場後に手書きのお礼状を書き、その後はショートメールで計画的にお客さんを追いかけています。B君は惚れ惚れするほど無口な今年で2年目の営業マンですが、この方法で新築住宅を売りまくりました。
本記事では、B君の事例をもとに、住宅営業のお礼状の書き方と、お礼状から始めるショートメールでの追客の組み立て方を解説します。
口下手なのに売りまくる住宅営業マンB君とお礼状
トップ営業マンと呼ばれる人は、自己評価として次の決まり文句をよく口にします。
「私は決して喋りはうまくないんですよ」
実に饒舌な人が謙遜で言うケースも多いのですが、私は実際の現場を見ています。
その私からすると、喋りがうまくないのに新築住宅を売りまくる住宅営業マンは結構いると感じます。
過去にもいましたし、私が現在進行形で通っている工務店の営業マンもこれに当たります。
その営業マンが、今年で2年目、24歳のB君です。
B君はまだ勢いだけで売っているのかもしれません。
売れたのもこの1年間の話なので、今後伸びていくかどうかは分かりません。
ただ、B君がその1年間で売りまくったのは事実です。
なので、そこには理由があると私は考えています。
採用面接でもほとんど話さなかった
B君は、惚れ惚れするほどの無口です。
これはオーバーに言っているのではありません。
私はB君と個人面談もしますし、営業会議で一緒になることもあります。
それでもB君は自ら発言することがなく、こちらから話を振らない限り口を開きません。
ただ、B君はいつもニコニコと微笑みを絶やさないので、悪い印象を持たれることはまずありません。
口数が少ない若手が雑談の力を伸ばす方法は、住宅営業の雑談を上達させるロープレで解説しています。
工務店の社長に聞くと、B君は採用面接のときですらあまり喋らなかったそうです。
住宅営業の面接であれば、口数が少ない人でも何とか頑張って話をするものです。
社長は採用するかどうかをかなり悩みましたが、新卒の住宅営業マンは応募自体が少ないという事情もありました。
そこで社長は「まあ、とりあえずやらせてみよう」と、半分諦めの境地で採用を決めたとのことです。
勤務態度は真面目で誠実
社長は、B君が営業で芽が出なければ内勤部門に移せばいいと、腹の中で思っていたそうです。
それでもB君は言われたことを真面目にやり、勤務態度も非の打ち所がありませんでした。
そのため社長は、一向に上がらない営業成績に目をつぶっていました。
私の時代の住宅営業は、朝8時前に出勤して0時過ぎに帰るのが当たり前でしたが、今そんな働き方をするのは論外です。
ところがB君は、注意しないと夜遅くまで延々と仕事を続けてしまうそうです。
深夜に事務所から明かりが漏れていれば、勤怠管理の問題で労働基準監督署から厳しく指摘される可能性すらあります。
そのため社長を含めた上司は、B君に早く帰るよう何度も注意したと話していました。
成績が上がらない時期にも、B君は来場のお礼状を地道に書き続けていました。
住宅展示場の来場後にお礼状を書く住宅営業は成績が良い
B君が続けていたのは、住宅展示場に来場したお客さんへお礼の手紙を書くという、定番中の定番の作業です。
定番とはいえ、お礼状をしっかり実行している住宅営業マンは、実はさほど多くありません。
しかし、お礼状を書いている人ほど成績が良いのは事実です。
従業員が1,000人を超える、ある大きな住宅会社では、若手社員を中心に来場後のお礼の手紙を励行しています。
これは会社の規則ではなく、上司がそう指導しているのです。
私はこの住宅会社の新入社員研修を請け負っており、新卒の社員には次のように話しています。
「手紙は絶対に書いた方がいいよ。強制はしないけども、書いた方がいいと思うよ」
その結果、新入社員は実際に書いているようです(笑)。
新入社員研修でロープレやお礼状をどう教えるかは、住宅営業の新卒研修の進め方で解説しています。
B君も来場後のお礼状を、ご丁寧に手書きで出しています。
B君は上司から教わったのではなく、自ら買った住宅営業の単行本に書いてあったのを見て始めたそうです。
真面目なB君は、それ以来この作業を欠かさず続けています。
お礼状の後はショートメールでストーリーを描いて追いかける
電話が苦手なB君が選んだショートメール
住宅展示場では、来場者にアンケートをお願いするときに携帯電話番号を書いてもらいます。
書いてくれない人も1~2割いますが、残りのお客さんは書いてくれます。
そのためB君は、ほとんどのお客さんの携帯番号を手に入れられます。
手に入れた番号の使い方には、次の3つの選択肢があります。
- 電話を定期的にかける
- 電話は一切しない
- ショートメールのみで対応する
B君が選んだのは、ショートメールのみで対応する方法です。
話ベタなB君にとって、相手の顔が見えない電話は大の苦手でした。
その意味では、電話を一切しない方法にも当てはまります。
ただし、B君は電話をやめるだけで終わらせず、ショートメールで連絡を続けました。
電話に出ない人でも、ショートメールなら文面を見てくれる確率は格段に高まります。
電話やメール、訪問をどう組み合わせてお客さんを追いかけるかは、工務店の追客方法と体験談で解説しています。
1か月後、2か月目と先に連絡の計画を描く
ショートメールで連絡する住宅営業マンは、B君以外にもいます。
B君のショートメールの凄さは、ストーリー性にあります。
B君は、住宅展示場で接客して手書きのお礼状を出したところから、長期スパンで連絡の絵をあらかじめ描いておくのです。
| タイミング | 連絡手段 | 内容 |
|---|---|---|
| 住宅展示場での接客後 | 手書きのお礼状 | 来場のお礼 |
| 1か月後 | ショートメール | 計画しておいた最初の連絡 |
| 2か月目 | ショートメール | 現場見学会の告知 |
| その後 | ショートメール | 描いておいた計画に沿って続ける |
B君は、行き当たりばったりのショートメールを送りません。連続性のあるショートメールを送り続けることで、お客さんを育てていきます。
一斉配信のメールにはできない、会話を元にしたショートメール
ストーリー性を持たせる追客は私が教えた手法
実は、メールでストーリー性を持って追いかける手法は、私がB君にアドバイスしたものです(笑)。B君は、私の言うことを忠実に実行してくれました。
お客さんをメールで追いかけるやり方は、住宅業界でそれなりに浸透しています。
ただ、営業個人で追いかけるのには限界があります。
そのため、メール配信を専門に請け負う業者や、配信ソフトを販売する会社も複数出てきています。
私もこうした動きを耳にしてから、自分なりに研究を始めました。
どのようなメールを、どのようなスパンで配信しているのかも探りました。
機械で一斉に送る方法は、漏れがなく手間もかからない点で実に優れています。そのうえで私は、こうしたシステムにないものを、私ができないかと考えました。
ゴルフの会話からショートメールを作る
たとえば初回面談で、ご主人と営業マンの間で次のようなやり取りがあったとします。
営業「この展示場にはゴルフバッグを3つ置けるようなスペースを設けています。ところでゴルフはされますか?」
主人「大学時代私はゴルフ部だったんですよ。ですからゴルフはほぼ生活の一部ですね」
会話はこれだけです。それでも営業マンがこのお客さんにショートメールを送るなら、ゴルフに触れた内容が1つのパターンとして考えられます。
【ショートメール内容】先日のお話ではゴルフ好きだということでしたが、3日前に引き渡しをしたあるお客様も、ご夫婦ともにゴルフ好きでゴルフバッグを四つ置けるようなスペースに加えて、ゴルフグッズなども大量に置けるように設計をしました。お客様に許可を頂きましたので、ご参考までにその写真をお送りします。
昔はショートメールに写真を添付できませんでしたが、今は改善されているので、こうした芸当が可能になりました。
このショートメールは、お客さんと営業がじかに交わした言葉を元にしているので、機械の一斉配信では対応できません。初回接客での会話の広げ方は、住宅営業の初回接客のコツで解説しています。
まとめ
口下手なB君が新築住宅を売りまくったのは、住宅展示場の来場後に手書きのお礼状を出し、その後はストーリー性を持たせたショートメールで追いかけたからです。B君のショートメールは、お客さんと交わした会話を元にしているので、機械の一斉配信にはまねできません。
お客さんの携帯番号を手に入れたら、B君のように、しつこく感じられない間隔で的確な情報をショートメールで送ってください。
ぜひ本記事のB君の事例を参考に、次の来場者へのお礼状から、接客で交わした話題を入れて書いてみてください。



