受注テクニック

「BIGMOTORと全く同じだ」 私は見た!超ブラック住宅会社

「BIGMOTORと全く同じだ」 私は見た!超ブラック住宅会社

もう時効でしょう(笑)

実際に私がこの目で見たBIGMOTORもびっくりの超ブラック住宅会社列伝。

会社名はもちろん伏せさせていただきますし場所も明かしません。

ただ、会社の規模だけは大中小で表現させていただきます。

住宅営業指導を生業としている私ですが、住宅会社の経営者によく勘違いされることがあります。

「住宅営業指導っていうことはパワハラもどきの指導ではないのか?」

住宅営業指導という言葉から連想してしまうのでしょうが、このような根性営業は私が最も嫌うところです。

不動産住宅業界にありがちなくだらない部分を徹底的に排除し、お客さんの声を精査したり、営業心理学を考えながらいかに受注を取っていくかを目指しています。

しかし、未だに時代錯誤な営業指導が行われている会社が結構あるのが実態ですよね。

「BIGMOTORと全く同じだ」 私は見た!超ブラック住宅会社

地域有力ビルダーK社(中規模)

K社の異常性は際立っていました。

社長のカリスマ性で会社を大きくした功績は評価せざるをえませんが、パワハラ体質は劣悪を極めるものでした。

売る社員が正義

すべてはこの理念で押し通された会社でした。

私は営業出身なので方向性としては賛同します。

営業が売って仕事を取ってこないと、設計もインテリアコーディネイターもへったくれもないからです。

営業が仕事を取ってきて、そこでさまざまな仕事が発生し、お客様からいただいたお金がみんなの給料となって反映されるからです。

しかし、これが行き過ぎると訳のわからない住宅会社になってしまいます。

K社の社長は小柄な方で、仕立てのよさげなスーツをビシッといつも決めているのですが、営業に対する姿勢が半端なく厳しいのです。

もちろん、どんな会社であっても営業に厳しいこと自体は悪くありませんし、ある意味当然と言えるでしょう。

しかし、K社長の厳しさはこんな感じなのです。

① 数字を達成できない営業の人格を否定する

よく聞く話ですが、私が今まで出会った中では、この社長がダントツでこれに当てはまっています。

私はあくまでも部外者なわけですが、本社でK社長が数字の悪い営業を見つけると、私との話を中断してその営業マンを歩直立不動の状態で立たせながら罵倒が始まります。

「虫の居所でも悪いのかな」と初めは思っていたのですが、どうやらそれが日常茶飯の事で、営業社員もかなり参っていました。

経営者は社員はもちろんのこと、その家族や協力業者の生活まで責任を負っているので、数字に対して真剣になるのは当然でしょう。

しかし、人格を否定するような罵詈雑言は論外だと思います。

② 営業の休日出勤は当たり前

この話は働き方改革が話題になるちょっと前のことです。

それを踏まえてお聞きください。

働き方改革以前の時代ともなれば、ブラック企業の休日出勤は当たり前といえば当たり前の話でしょう。

この時、社長と多少口論気味になったのですが、いくらなんでも休日出勤を当然とする風潮はいかがなものかということです。

「数字が出てないやつが休むなんてもってのほかだ」

K社長はこれが口癖でした。

今は論外ですが、20年前であってもこれは本当におかしな話ですよね。

私が積水ハウスの現役時代もこんなもんでしたが、当時の支店長も全く同じようなことを日常的に口にしていました。

ですから、2~3か月に一度泊まりがけの研修では、その研修を火曜日水曜日の休みに当てるのは当たり前という風潮だったんです。

ただ、数字が出ている営業はどうなるのだ?という疑問が湧きますよね。

これに関して支店長はこう言い放つのです。

「数字が出ている営業にとっては、勉強してさらに数字を上げる絶好の機会だ。自分のためにやるのだから、業務時間をそれに割くのは社会人としての常識だ」

こう来るわけですよ(笑)

良い時代になりましたね。

住宅メーカーT社(大規模)

大きな会社とだけお伝えします。

小規模な会社がパワハラまがいの行為に満ち溢れているケースはよくあります。

しかし、全国区の大きな会社ともなれば、社会の目もあるのでそんなめちゃくちゃなことはできないのでは、と普通は思います。

しかし、ビッグモーターの例があるように、従業員6,000人を抱えるような会社であっても、びっくりするような内容の住宅会社は存在します。

T社もこれに該当するでしょう。

数字に厳しいのは当然なのですが、現場の雰囲気は体育会気質そのもので、営業現場では上司から手足が出ることもしばしばでした。

さすがにこの数年はそのようなことはなくなったと聞きましたが、 数字に対して厳しい会社なので、その風土はしっかり残っているでしょう。

新卒研修で見た連帯責任思想

T社の新卒研修を覗いたことがあります。

私が担当したわけではないのですが、別件で本社に訪れた時にたまたま新卒研修をやっており、その様子を覗き込んだのです。

時間は夜の10時でした。

なぜか10人ぐらいの新卒者が正座をしているのです。

私を招き入れた幹部社員曰く

「見てください、このくだらない連中を。一番端っこにいる〇〇がレベルの低い課題を出したもんですからチームの連帯責任ですよ。 本当にレベルの低いクソみたいな連中です。こいつらの面をよく見てください!」

私はどうリアクションしたらいいのでしょうか(笑)

答えようがありませんでした。

まずはどんな事情で正座しているかよくわかりませんし、いくらなんでも夜の10時に、こんなことをやっているのは明らかにおかしいですよね。

人間ピラミッドが必須事項

これは正直耳を疑いました。

何のタイミングか忘れましたが、とにかく営業社員はチームを組んで人間ピラミッドに挑まなくてはいけないのです。

チームの協調性とか目的完遂能力醸成のためとかなのでしょうが、さすがに頭の中は疑問符でいっぱいになりました。

人間ピラミッドを作る様子は実際に見ていないのですが、幹部社員から事細かに話を聞きました。

チームに分けて、できるだけ素早くピラミッドを完成するための戦略をみんなで練り、それを実践するのです。

はっきりとは教えてもらえませんでしたが、以前にはちょっとした事故も何回か起こったようでした。

私たちの仕事は住宅営業です。

なんでこんなことをする必要があるのだろうかと当時は疑問に思いましたが、この記事を書くにあたり、久々にT社のことが頭によみがえってきました。

業界にはびこる体育会系体質を一掃したい

大規模ハウスメーカーでも少数精鋭の工務店でも同じですが、我々の仕事は本来、実に繊細な神経を必要とする細かい仕事のはずではないでしょうか。

ところが、不動産も含めて住宅の世界は、意味不明な体育会気質を前面に押し出した会社がまだまだ多く存在します。

このような気質が残る理由の一つは提案力不足です。

お客さんから要望しっかり聞き取り、考えたプランを魅力的に見せることができれば、おのずとお客さんを契約してくれるでしょう。

ところがそのようなことを疎かにする傾向がある会社ほど、こうした根性に頼ることになるのです。

私はコンサルタント歴25年になりますが、こうした業界の体質を少しでもなくそうと努力をしてきました。

幸い今関わっている住宅会社や建材会社には、このような体質の会社は一社もありません。

私自身がそういうのを嫌っているので、お付き合いをする会社も自然とこのような会社になるのでしょうが、会社が儲かるだけでなく社員も楽しくリラックスして働けるような会社を作るべきでしょう。

まとめ

ビッグモーター騒動が世間を賑わしているので、それによせ話をしてしまいました。

しかし、住宅不動産業界のみならず、多くの業界では今回の事件を他山の石とすべきでしょう。

表向きは平静を装っても、心の中で「あれってほとんどうちの会社と同じじゃん」と思ってる人が相当数いるはずです。

住宅不動産業界も、おかしな会社はどんどん淘汰されるべきでしょう。

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森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

積水ハウスと超零細工務店での営業経験を積み独立。現在は工務店のコンサルティングや、セミナー、執筆などをメイン業務に活動。現場見学会は企画から携わり、営業マンロープレも自らが設定を考え客役となり実施。国土交通省の認可組織である住活協リフォームにおいては全国加盟店向けに営業アドバイスなどを行う。 twitter・・https://twitter.com/iezukuri21 Instagram・・https://www.instagram.com/iezukuri21/ note・・https://note.com/91008082 youtube・・https://www.youtube.com/user/mo9100/videos

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