人材育成・マネジメント 住宅営業社員の育て方

【工務店向け】人が育たない・人が辞めてしまう・・つい最近あったお話をします

「人が育たない」「人が辞めてしまう」つい最近あったお話をします

おそらくは多くの工務店の皆さんがこの問題にぶち当たっていることでしょう。

「人が育たない」「人が辞めてしまう」以前の問題として、そもそも人を採用できないという障壁さえ存在すると思います。

今回のコラムは、私の周りでつい最近起こった実例をみなさんにご紹介したいと思います。

「人が辞めてしまう」にスポットを当てた話ですが、もう少し詳しく話すと「人が育つ前に辞めてしまう」ということになるでしょう。

これはある意味悪夢のような事態です。

入社して一ヶ月で辞めていくのであれば、痛いことは間違いないですが、そこそこにやり始めてから突如やめられるのが工務店としては一番きついと言えるでしょう。

今回はまさにこれに該当する実話です。

【工務店向け】人が育たない・人が辞めてしまう・・つい最近あったお話をします

本州のどこかにある住宅関連会社の話

ある会社とだけさせていただきます。

A 社とひとまず呼びましょうか。

A社はもともと新築住宅を手掛けてなかったのですが、いろいろ検討した結果、新たにこの分野に乗り出すことにしました。

必要人員はどうやって揃えたのか

新築を手掛けるわけですから、設計が必要になりますし、現場の工務というか現場監督も当然いるでしょう。

また、この会社は中高級を狙っているので、デザインに詳しいインテリアコーディネーターもいないと格好がつきません。

そして、授業を急激に拡大する戦略を描いていたので、営業と名の付く社員も必要に なりました。

① 設計

大ベテランの設計を他社から引き抜きました。

20代から30代の若手でもよかったのですが、中高級を意識すると経験も豊富な50代ぐらいの方が、お客さんの信頼も得られるだろうということで、採用もそこにターゲットを絞ってかけました。

タイミングもよかったかもしれませんが、設計に関してはドンピシャの人材を採用することができました。

これには社長も大喜びで、この設計士は新規のお客様を接客するときは必ず立ち合っているのですが、明らかにお客さんの信頼を得ているのが部外者の私にもすぐわかるほどです。

②インテリアコーディネーター

こちらは社長が知り合いに声をかけたらあっさり入社。

正直なところ私は顔を合わせる機会がほぼない事に加えて、インテリアの知見があまりないのでなんとも言えません。

しかし、社長とはかなり昔から面識がある人物とのことですから、 今のところはこの採用も正解だったと言えるでしょう。

③営業

これが一番の難題でした。

このケースで一般的なのは、即戦力を引き抜いてくることです。

ただ、営業に関しては全く伝がないので、当初は人材紹介会社に登録をして、2人の30代営業経験者と社長が面接したのですが、結果的には採用に至らず、営業だけが空席になっていました。

「どうして採用しなかったのですか?」

こう社長に聞いたのですが

「うーんと・・・なんとなくしっくりこなかったんだよね」

と社長から返答。

確かにこの手のものはフィーリングが極めて重要ですので、社長がなんとなくピンと来なかったのであれば見送りでいいと思います。

ついに営業職が決まった

ビジネスマン,ガッツポーズ

実は横すべりの配置転換

結果的に外部から人材を引っ張ってくるのはやめました。

社内のほかの部門で営業をやっていた人間を、急遽新築の部門に配置転換させたのです。

もちろん、本人の意思を充分に確認した上での配置転換です。

こちらの社長はそのあたりに大変気を配る方で、強引なことをやっても絶対にうまくいかないという仕事観を持っています。

本人もやる気満々で、新築営業なので歩合給もしっかりと提示され「売ったら結構稼げますよね!」と私と会った時には楽しそうに話していました。

住宅営業の中途採用は難しい

ここで少しだけ一般論の話をしましょう。

営業と名の付く社員がいない小規模工務店は関係ない話ですが、1人でも営業職を変える工務店にとっては悩ましい問題です。

現在営業が1人いるところに加えて「もう一人欲しいな・・・」と思った時に社長はどのような発想を起こすでしょう。

① 手っ取り早く経験者を中途採用しよう

② まるっきしの素人で構わないから若い人間を採用しよう

この2つが最もポピュラーな考え方だと思います。

素人を採用すると色がついていないので育てがいはあるのですが、 なんといっても当初は全く戦力にならないので、会社にとってはただの負担にしかなりません。

ですから、どうしても中途の経験者を採用しようとするのは当然といえば当然のことでしょう。

しかし、中途社員は当たり外れが大きいというのが、この業界の常識と言ってもいいでしょう。

当たりを引けば会社に大きな利益をもたらすのですが、その確率は50%以下と思った方がいいでしょう。

これは私の経験則であり、実際に中途社員を雇った社長たちの意見からもほぼ間違いないことです。

もちろん、中途の営業社員を採用して成功している会社もあります。

その代表格はアイ工務店でしょう。

ただし、アイ工務店の場合は会社の上層部が大手ハウスメーカーの 幹部連中が集まってできた会社なので、そのルートを通じて確実な人材を引き抜くことができたという背景があることを忘れてはなりません。

誤解しないでいただきたいのですが、住宅営業経験者を採用することがダメだなどとは一言も言っていません。

当たり外れが大きいというだけのことです。

話をA社に戻します

脱線してしまったので話を元に戻しましょう。

問題のA社は既述したように、社内の別部門から新築部門の営業へ配置転換をしてこの問題をクリアしました。

他部門から配置転換されたのが営業マンG 君。

まだ20代の若手ですが、自宅を新築して少しでも稼ぎを良くしたいと意欲満々でした。

「 すみません・・・ 退職したいんですが」

社長は驚いたと思いますよ。

やる気満々のG君が配置転換から半年経ったところで、突如のリタイア宣言です。

半年間での新築受注の結果は0ですが、これについては会社側も本人も想定内の話で、その間歩合給がつかないのも理解の上ですから何の問題もありません。

しかし、この退職理由にはこんな裏がありました。

新築部門発足当初は休日を本社に合わせて土日祭日にしていたのですが、住宅事業が始まった直後に休日を一般的な住宅会社と合わせて火曜日、水曜日に変更したのです。

その代わり土日や祝日は出勤となったのですが、これがG君の考え方を大きく変えてしまいました。

休みの変更はG君も納得していましたし、大きな問題はなかったのです。

しかし、平日出勤の共働きの奥さんと、小さな子供がいるG君にとっては、休日が土日となり家族と休みが合わなくなったことが決定打となってしまったのです。

このことは、会社もG君も当初深刻に考えていなかったのですが、 いざ休みが家族とズレることによるすれ違いは、相当な負担があったようで、退職決断に至ってしまいました。

G君は新卒時代からずっとこの会社で働いてくれ、勤務態度も問題なければ会社に対する不満も全くなかったのです。

しかし、結果的にはこうなってしまいました。

住宅業界特有の問題に悩む経営者

私のように頭からハウスメーカー勤務の人間にとってはあまり大きな問題になりません。

入社した時から休みは火曜日と水曜日と決まっていますので、生活に変化が起こらないからです。

ところがA社のように、最初は土日休みだったところを展示場を建てるなどして業容拡大に合わせて休みを変更する工務店にとって、大きな問題となりうるのです。

「休みを火水にして土日出勤にしたいのだけど森先生はどう思う?」

たまにこう聞かれるのですが、私としてはなんとも答えようがありません。

営業的なことを考えれば土日は絶対に出勤日にするべきです。

しかし、働いてる人間のことを考えると、土日出勤を強烈に進言することは憚れるのが私の正直な気持ちです。

コラムをお読みの方々の肝に銘じていただきたいのは、休日問題が皆さんには必ず存在し、これによって人が育たなかったり人が退職するという問題を引き起こすことです。

まとめ

今回の話は私が関わるところでつい最近起こった実話です。

営業については様々なアドバイスを会社にしますが、この問題については回答を見出していないのが現状です。

今工務店を経営されている方も、 一度は休日の変更について考えたことがあるのではないでしょうか。

しかし、さまざまな理由で断念したかと思います。

最後にくどいようですけども私から一言申し上げます。

土日出勤の弊害は家庭によっては非常に大きなものになるのですが、 営業的なメリットから見ればこれまた非常に大きなものになります。

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森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

積水ハウスと超零細工務店での営業経験を積み独立。現在は工務店のコンサルティングや、セミナー、執筆などをメイン業務に活動。現場見学会は企画から携わり、営業マンロープレも自らが設定を考え客役となり実施。国土交通省の認可組織である住活協リフォームにおいては全国加盟店向けに営業アドバイスなどを行う。 twitter・・https://twitter.com/iezukuri21 Instagram・・https://www.instagram.com/iezukuri21/ note・・https://note.com/91008082 youtube・・https://www.youtube.com/user/mo9100/videos

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