クレバリーホームの加盟とVARY'S|アイフルホームとの違いと加盟金

住宅フランチャイズに加盟しようとすると、工務店は加盟金300万円から400万円、毎月30万円程度のチャージに加え、住宅展示場の建設まで求められます。アイフルホームと並ぶ勢力のクレバリーホームは、加盟金50万円、毎月のチャージが基本4万円という新ブランド「VARY'S(ばりーず)」を始め、その試みが軌道に乗りつつあるようです。
VARY'Sでは本部が設計を行い、家具やカーテン、照明の打ち合わせも本部の専門職が契約前にオンラインで担当するため、加盟店は展示場を建てずに営業できます。
本記事では、アイフルホームとクレバリーホームのフランチャイズとしての違いと、VARY'Sの仕組み、工務店が加盟するメリットを解説します。
工務店から見たアイフルホームとクレバリーホームの違い
住宅フランチャイズの最盛期は2000年前後だったと私は記憶していますが、それから25年が経ち、フランチャイズの様相はずいぶん変わりました。
1990年代後半はアイフルホームの一強で、アイフルホームはテレビCMと親会社であるLIXILの信用力を背景に、圧倒的な強さを発揮していました。
その後、アイフルホームはユニバーサルホームとの分裂劇などを経ながらも、今でも大きな力を持っています。
アイフルホームと同じくらいの勢力を持つ住宅フランチャイズはわずかしかなく、その1つがクレバリーホームです。
クレバリーホームの母体は千葉県の新昭和グループ
クレバリーホームの本社は千葉県君津市にあり、クレバリーホームは新昭和グループの1社として30年近い歴史を持っています。
新昭和という社名は、千葉県の方ならすぐに分かりますが、北海道や四国の方にはなじみがないと私は思います。
新昭和グループは注文住宅事業のウィザースホームも抱えており、ウィザースホームとクレバリーホームを合わせると、年間4000棟以上を市場に供給するかなり大きな住宅グループです。
新昭和グループのうち、工務店が加盟できるフランチャイズ部門がクレバリーホームにあたります。
クレバリーホームは価格ではなくタイルと提案で競う
クレバリーホームは紆余曲折を経て、今は極めて大きく安定した住宅会社になっています。
ただし、クレバリーホームはローコスト住宅ではなく、お客さんが実際に家を建てるとそれなりの金額になります。
そのため、クレバリーホームの加盟店は価格で他社と勝負できず、提案内容やタイルといった他社にないもので競い合っています。
クレバリーホームの加盟店がタイルを商談でどう打ち出しているかは、外壁タイルの営業トークで解説しています。
タイル以外の特徴として、クレバリーホームが標準採用するウルトラファインバブル発生装置と、商談で聞かれたときの答え方は、ウルトラファインバブル住宅の営業トークで解説しています。
また、フランチャイズの宿命として、加盟店は新規入会もあれば脱会もあるため、加盟数はどうしても上下します。クレバリーホームも一時は47都道府県すべてへの出店に成功しましたが、今は若干欠けているようです。
クレバリーホームが工務店向けに始めた新ブランドVARY'S
クレバリーホームの本部は、従来のクレバリーホームとは別の戦略として、新しいブランドの供給を始めました。
そのブランド名がVARY'S(ばりーず)で、本部はVARY'Sを従来のクレバリーホームとはまったく別のチャンネルとして立ち上げたようです。
私は当初、VARY'Sはクレバリーホームと大差ないブランドだと考えていましたが、よく調べるとかなり内容が違うことに気づきました。
加盟金50万円・毎月のチャージ4万円という初期投資の安さ
一般的な住宅フランチャイズでは、加盟店は300万円、400万円、あるいはそれ以上の加盟金を負担し、毎月30万円程度のチャージを無条件に支払う契約になります。それに対してVARY'Sの加盟金は50万円で、毎月かかるチャージも基本的には4万円という格安です。
従来のクレバリーホームに加盟する場合の費用は、クレバリーホーム加盟の加盟金とロイヤリティで解説しています。
フランチャイズ加盟を検討する工務店にとって、ネックになるのは何と言っても初期投資です。
加盟金が500万円で、さらに本部から展示場も建てろと言われれば、工務店が二の足を踏む気持ちも分かりますし、やる気があってもそれだけの原資を揃えるのは並大抵ではありません。
VARY'Sであれば、加盟店は住宅展示場を建てる必要がなく、初期投資も圧倒的に安く済みます。
設計と家具・内装の打ち合わせは本部が担う
VARY'Sでも、加盟店の営業担当者はお客さんの要望を聞く必要がありますが、営業担当者がその内容を本部に丸投げすれば、本部からプランが出来上がって戻ってきます。そのため、加盟店は業務が著しく簡素化され、お客さんへの提案もハイスピードになります。
私が一番驚いたのは、家具やインテリアの打ち合わせの仕組みです。
VARY'Sのお客さんは、家具、インテリア、照明、カーテンなどもろもろの内容を、本部の専門職とオンラインで打ち合わせします。
しかも、本部はこのオンラインの打ち合わせを建築請負契約の前の段階で行います。
家具やカーテンまでそろえて引き渡すオールインワン
一般的な家づくりでは、住宅営業がお客さんと展示場などで会って要望を聞き、プランニングを数回行ってから建築請負契約に至りますが、VARY'Sはそのような工程を経ずにお客さんと契約できる仕組みを作っているようです。
また、一般的な住宅会社は建物だけを完成させて引き渡しますが、VARY'Sはインテリア、カーテン、照明などを全部セットにしたオールインワンで引き渡します。
お客さんは完成と同時に体一つで入居すれば、そのまま生活を始められます。
工務店とお客さんにとってのクレバリーホームVARY'Sの利点
専門職を揃えられない工務店の代わりを本部が務める
小規模な工務店はインテリアなどの専門職の人材をなかなか揃えられませんが、VARY'Sではこの役割を本部がすべて担います。しかも、本部が契約前に打ち合わせをここまで詰めるので、工務店から見れば、本部が営業のアシストをしてくれる形になります。
住宅フランチャイズで本部と加盟店がそれぞれ担う役割は、住宅フランチャイズの仕組みで解説しています。
お客さんは契約前に家のイメージをつかめる
打ち合わせを担当する人材は、本部があの手この手を駆使して集めた有能なスタッフのようで、お客さんの満足度は当然上がります。また、お客さんは、一般的には契約後に行う打ち合わせを契約前にしてもらえるので、家のイメージを事前にかなりつかめます。
これまでになかった住宅フランチャイズとしての評価
無印の家やダルトンハウスなどがVARY'Sに近いかもしれませんが、本部がここまで一切合切を行い、加盟店の営業業務を簡単にしたのは画期的だと私は評価しています。
今のVARY'Sの加盟店数はまだ少ないものの、私は今後急激に加盟店数が増えると予想しています。
本部の新しい試みが軌道に乗れば、それはすなわち加盟店も軌道に乗ることを意味します。
第2ブランドとして使うクレバリーホームの加盟店
今のVARY'Sはまだ知名度がないため、クレバリーホームの加盟店が第2ブランドとしてさらに加盟するケースが多いようです。
この使い方は、ヤマダホームズと似ている部分があります。
ヤマダホームズは、名門の小堀住宅とヤマダホームズの2本立てで営業を行っており、展示場に来たお客さんを営業の判断で振り分けています。
クレバリーホームの加盟店も同じように、来場したお客さんを一旦はクレバリーホームで受け入れ、話の流れによってVARY'Sを勧めることができます。
お客さんの要望を聞きながらクレバリーホームで見積もりを出すと、それなりにいい金額になるのが今の現状です。
予算が合わなければお客さんは他社に流れますが、加盟店がVARY'Sに振れば受注できる可能性が高まります。
さらに、予算にまったく問題がないお客さんでも、VARY'Sのコンセプトに惹かれれば、加盟店はそのまま受注することも可能です。
お客さんにとっては、浮いたお金を自動車の購入や子供の教育資金に回せる利点があります。
来場したお客さんの要望を聞く初回接客の進め方は住宅営業の初回接客のコツで解説しています。
2月13日のVARY'Sリモート加盟説明会
私は以前、フランチャイズの加盟店説明会に呼ばれて登壇することもありました。
そうしたご縁もあり、私は各フランチャイズが行う加盟店説明会に、情報収集を兼ねて受講者として参加することがあります。
2月13日にVARY'Sの加盟店説明会がリモートで行われるという情報を得たので、私も参加することにしました。
私は工務店ではないので加盟することはありえませんが、リモートの説明会ではいろいろな情報が手に入り、場合によってはその場で質問もできるため、時間がある限り参加しています。説明会の日程と申し込みはVARY'S加盟店説明会の案内ページに載っています。
まとめ
アイフルホームはテレビCMとLIXILの信用力で1990年代後半に一強を築き、クレバリーホームは新昭和グループのフランチャイズとして、価格ではなくタイルと提案で勝負してきました。そのクレバリーホームが始めたVARY'Sは、加盟金50万円、毎月のチャージ基本4万円で加盟でき、設計も家具やカーテンの打ち合わせも本部が引き受ける、業界でも注目されていく仕組みです。
VARY'Sが今後どうなるかは誰にも分かりませんが、新築需要が激減する中で、小規模な工務店が取り得る選択の1つであることは間違いないと私は思います。新築以外で受注を増やす方法は工務店のリフォーム受注の進め方で解説しています。
ぜひ本記事のVARY'Sの仕組みを参考に、自社に合う住宅フランチャイズかどうかを検討してください。



