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「地域の小規模工務店がポスティングなんてして効果あるの?」にお答えします

「地域の小規模工務店がポスティングなんてして効果あるの?」にお答えします

私がお話しするまでもなく今はSNSの時代です。

SNSが事実上存在しない20年前であれば、イベントなどを実施するときの告知方法は新聞折込みやポスティングなどが主流でしたが今は全く様変わりしました。

しかし、紙媒体の宣伝方法を完全に放棄するのはどうかな・・・と私は思っています。

その理由は簡単。

実際にコンサルティング先の現場やお客さんの動向を取材していると、紙媒体が効果を発揮する場面もそれなりにあることを体感的に知っているからです。

そのアナログ手法の定番ともいえるポスティングを今回は取り上げていきましょう。

「地域の小規模工務店がポスティングなんてして効果あるの?」にお答えします

23区内ではないのですが、設計事務所を経営しているS設計事務所があります。

社長は60歳くらいですが、家族経営的な設計事務所で業績は順調そのもの。

新築受注とリフォーム受注をしっかり確保した安定経営なのですが、その理由の一つを「ポスティングはうちにとって中心的な営業活動だよ」と社長は断言します。

ポスティングによる反響が一定数ある

答えはこれでしょう。

実際にポスティングを行っていると、その反響が必ずあって受注に結び付いているからにほかなりません。

もちろん適当に撒いているわけではありません。

住宅地図を貼り合わせた大きな地図を見せてもらったのですが、それは綺麗に色分けされたポスティングの区割り図でした。

「〇〇地区に〇〇のキャッチコピーを書いたチラシを3500部 4月30日にポスティング」
「▲▲地区には▲▲の写真を大きく掲載したA4サイズにチラシを1000部 6月3日にポスティング」

などと事細かに書かれているのです。

もちろんその内容はパソコンにもしっかり保存されているのですが、そのポスティングからどのような反響があったかも記録されていました。

「問い合わせ電話が3件」
「見積もり依頼1件」
「トイレリフォーム問い合わせ1件」

そして残念ではありますが・・・

「反響皆無」という記述も。

しかし、反応が薄かったポスティングは、その原因を分析し次回は改良型の紙面構成でポスティングを行うのです。

「イベントの時だけバーっと撒いてもダメだよ」

この社長の意見には私も同感です。

コンサルティン先でよく話すのですが、新築現場見学会などを企画し、集客のために1週間前の段階で10000枚を配ったものの来場が1組だった・・・

よくある話ですよね。

世の中の住宅業者はほとんどがこれなのですが、これをもってして紙媒体のチラシをまいても効果がないというのは早計です。

ポスティングには有効な理由がちゃんと存在するのです。

ポスティングが有効な理由

①SNS世代ではない人に訴求できる

テクニックではありませんがまずはこれ。

いくらSNSの時代と言っても関係ない人には関係ありませんので、いくらTwitterやInstagramでアピールしても全く届かないことになります。

ですから、SNSをメインに行うとしても紙媒体のポスティングは一定の効果があります。

②紙媒体は俯瞰で把握できる

スマホが主役の時代だからこその傾向があります。

新築イベントの情報をSNSとポスティングの両方で流したとしましょう。

情報量はスマホも紙媒体も全く同じだと仮定します。

そうすると、スマホに流れた情報をすべて見ようと思うと、当然ですがスクロールをしなくては無理。スクロールをするだけではなく、小さめの文字などは拡大して確認することになります。

ところが、紙媒体は情報を一気に俯瞰で把握できるという特徴を持っているのです。

いかがですか?

おそらくは紙媒体で一気に見たほうが全体像を把握するのは早いはずなのです。

とうとう3000万部を割り込んだと発表があった紙媒体の新聞ですが、情報の俯瞰という観点では優れた点もあると言えるでしょう。

③文字を大きく書いてシニア層にも読みやすくする

リフォーム営業は対象顧客の年齢層が比較的高いので、その年齢ゆえに視力が落ちています。

だから、リフォームイベントの告知ポスティングは紙媒体に大きめの文字で情報を書いてあげるのです。

ところが、スマホだとどうでしょうか。

もちろん簡単に文字を拡大できますから何の問題も起きなさそうですが、文字を大きくするとその分ほかの文字が画面から外れてしまい、文章を追っていくのが大変な事態に陥ります。

こう考えると、リフォームチラシの場合は、アナログチラシをポスティングしたほうが訴求しやすい面もあるともいえるのです。

基本はSNS戦略をメインでいいでしょう

ここまで書くとSNSを否定しているようですが、そこは誤解しないで下さい。

私自身がTwitter、Instagram、noteをやっていますし、YouTubeも運営していて登録者数も1000人を超えたところです。

SNSの重要性と可能性を認めているので取り組んでいるのですが、そんな人間が「ポスティングは効果がある」と話しているのです。

SNSをやっていない工務店は大至急着手を!

ポスティングの話をしているのですが、SNSも必須だと私は考えています。

ですから、とにかくSNSを毛嫌いしないで取り組んで下さい。

今回のコラムはあくまでポスティングですのでSNSの話はこれ以上深く突っ込みませんが、とにかくSNSに着手しそれと並行でアナログポスティングをやってほしいのです。

S設計事務所の話に戻りましょう

ポスティングを戦略的に行っているS設計事務所ですが、ポスティングについて興味深い話を社長からお聞きしたので、それもご紹介しましょう。

ポスティングは一軒家の方が効果が高い

集合ポストのあるマンションに住んだ経験のある方はお判りでしょうが、3日もポストを開けないと中は投函された広告が山のようになっています。

もちろん一戸建てのお宅にも業者のチラシはガンガン入るわけですが、一戸建てより集合ポストのあるマンションの方がチラシ投函数が増える傾向にあるのをご存じでしたか?

S設計事務所の社長曰く「配布するアルバイトの気持ちになると分かるけど、集合ポストのあるマンションへどうしても足が向かうんだよね(笑)」とのこと。

一気に大量のチラシを処理できるからです。

もちろん、会社としてはアルバイトに一戸建てにも配布しろと指示を出すのですが、やはりマンションに足が向きやすいことに加えて、デリバリーなどのチラシは共働きや若い世帯が多い賃貸マンションに多く配られる傾向があるのです。

つまり、集合マンションにポスティングするよりは、一戸建てに配布したほうが目に留まりやすいということなのです。

大きな差はないような気もしますが、この社長に聞いただけではなく、あるポスティング会社の社長も全く同じ話をしていた記憶があります。

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森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

積水ハウスと超零細工務店での営業経験を積み独立。現在は工務店のコンサルティングや、セミナー、執筆などをメイン業務に活動。現場見学会は企画から携わり、営業マンロープレも自らが設定を考え客役となり実施。国土交通省の認可組織である住活協リフォームにおいては全国加盟店向けに営業アドバイスなどを行う。 twitter・・https://twitter.com/iezukuri21 Instagram・・https://www.instagram.com/iezukuri21/ note・・https://note.com/91008082 youtube・・https://www.youtube.com/user/mo9100/videos

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