住宅営業トークの作り方|新人の前職・家族構成から見つける事例

住宅営業トークの作り方|新人の前職・家族構成から見つける事例

新人の住宅営業は、住宅関連の法規や仕様を必死に覚えます。ところが、自分の家族構成が営業トークに使えることには、案外気づきません。

新人の営業トークは、上司が新人の前職やアルバイト歴、家族構成を聞き出すと見つかります。

この原稿を書き始める5時間前まで私がズーム面談をしていた新卒の女性営業Aさんは、学生時代にデパートの化粧品コーナーで美容部員をしていました。

その経験は、化粧台の照明や化粧用品の収納の話に使えます。

本記事では、新人の経験から住宅営業トークを見つける方法と、面談で直すべき話し方の癖を解説します。

住宅営業トークは新人の経験から見つかる(美容部員だったAさんの事例)

人は、自分のことが意外に分からないものです。

住宅営業の新人にとって、自分の強みを見つけるのは至難の業と言ってもいいでしょう。

大卒の新入社員は23歳で、学生時代にアルバイトの経験はあっても、正社員として営業職に就くのとは次元が違います。

そのため、上司のような第三者が新人営業を客観的に観察し、その人だからこそ使える営業トークを見つけてアドバイスします。

この原稿を書き始める5時間前まで、私はある住宅会社の女性営業Aさんとズーム面談をしていました。面談の途中で、私はAさんに「Aさんは武器になる営業トークを持っているじゃない」と伝えています。

新卒に見えない落ち着きはデパートの美容部員で身についた

私「とても新卒には思えない落ち着いた雰囲気だよね」

Aさん「お客様からもよく言われます。二回目の商談で上司が同席した時に私が新卒営業だとわかると皆さん驚くんですよね(笑)」

私「その雰囲気ってどこで培ったんだろう」

Aさん「学生時代にデパートの化粧品コーナーで美容部員をやっていたんですよ。学生みたいな雰囲気を出せないので、その時は気をつけて落ち着いた女性の雰囲気をだしていましたし、お客さんが何を考えているか見抜こうと努力していました」

何気ない会話からふと出た話でしたが、私は妙に納得して、Aさんに次のようにアドバイスしました。

化粧の話を化粧台の照明や窓の取り方につなげる

私「美容部員をやっていた経験は住宅営業でネタとして上手く使えるよ。来場した奥さんが化粧っ気のない人だと嫌味になってしまうけれども、それなりに化粧して整えている奥さんであれば話が盛り上がるよね」

Aさん「化粧が接客につながるんですか?」

私「もちろん!化粧用品の収納場所や化粧台の適切な場所も話としてできるだろうし、化粧は照明によってもずいぶん見え方が違ってくるでしょ?化粧台の照明の話とか窓の取り方などの話ができるでしょう」

私がこう話すと、Aさんは納得したように自分のノートにメモを取り始めました。

前職やアルバイトの経験を住宅営業トークに変える例

美容部員の話は一例にすぎません。

上司は、新人が住宅営業以外で経験した仕事を確認してください。

新人の職種が何であっても、その経験は営業トークに活かせます。

清掃と不動産の仕事は窓の掃除や土地探しの話になる

ビルの清掃のアルバイトをした新人は、床の掃除や窓拭きを経験しています。

隅々まできれいにする方法や、窓を素早くきれいにする方法は、雑談の格好のネタになります。

窓の高さによっては手を伸ばして拭くのに難儀した、という話もできるかもしれません。

窓の高さの話は、家を建ててからの毎日の掃除の話につなげられます。

前職が不動産会社だった新人の場合は、分かりやすい例です。新人が土地を毎日のように見ていた経験は、土地を探しているお客さんにとって大変興味深い話になります。

4年間の引っ越しアルバイトは家具の搬入と動線の話になる

学生時代の4年間、引っ越しのアルバイトをしてから住宅営業になった男性営業社員を、私は知っています。

この男性営業社員は、お客さんと話すときは毎回、引っ越しの話を絡めると言っていました。

この男性営業社員は、家具を旧居から運び出して新居へ搬入してきました。

そのため、大きな家具を持って階段を上がったり、コーナーを曲がったりした経験があります。

また、この男性営業社員は「口には出せない」と笑っていましたが、新居に家具を置いてみると微妙に入らないことがあったそうです。

お客さんが指示した場所に置きながら、心の中で「この場所では動線が悪いよな……」と思ったこともあったと言います。

こうした経験は、住宅営業の接客で格好の話題になります。

新人の経験住宅営業トークにできる話題
デパートの美容部員化粧用品の収納場所、化粧台の場所と照明、窓の取り方
ビルの清掃窓の高さと、入居後の毎日の掃除
不動産会社毎日のように見てきた土地の話(土地を探しているお客さん向け)
引っ越し大きな家具の搬入、階段やコーナー、家具の配置と動線

見つけた話題を接客で使える形にする練習の方法は、住宅営業ロープレの進め方で解説しています。

家族構成も営業トークのネタになる(三人姉妹のAさん)

女性営業のAさんは三人姉妹です。私がズーム面談で何気なく家族のことを聞いたときに分かった話で、Aさんの家族構成も営業トークの格好のネタになります。

洗面台の奪い合いは洗面ボウルの数の話になる

私が「洗面台の奪い合いにならなかったか」と質問すると、Aさんは即座にイエスと答えました。

Aさんには2つ上の姉と2つ下の妹がいて、3人が20歳前後に差し掛かった頃は毎朝大変だったそうです。

女性は男性と比べて洗面所を使う時間が長いと推測できるので、洗面ボウルが1つしかないと、姉妹で揉める可能性があります。

Aさんの家では3姉妹に母親を加えた4人で洗面所がごった返していました。

その結果、はじき出された父親がよく文句を言っていたと、Aさんは笑っていました。

洗面所の混雑の話から、水が使える化粧スペースを提案する方法は、奥さんへの化粧スペースの提案で解説しています。

子供部屋の収納不足は成長後の収納計画の話になる

女の子のいる家でよく起きる問題として、子どもが赤ちゃんの頃に家を建てた親が、子供部屋の収納を「とりあえずこれでいいか」と安易にプランニングしてしまうことがあります。ところが、娘が中学生、高校生、大学生と成長するにつれて服が増え、アクセサリーなどの小物の収納場所にも困るようになります。

最近は、収納を意識した提案力の高い住宅メーカーが増えました。

一方、今から20年もさかのぼれば、収納といえば折れ戸にパイプハンガーが1本渡してあるだけ、というのがごく普通の仕様だったと私は思います。

Aさんも中学生ぐらいになるとこの収納に不満を持ち始め、母親によく文句を言っていたそうです。

Aさんはアルバイトで美容部員をやるぐらいでしたので、おしゃれや化粧品をそろえることにかなり力を入れていたと容易に想像できます。

早口と話を最後まで聞かない癖は最初の面談で指摘する

上司は、新人と話しながら問題点を見つけたら、すぐに指摘して直すように指導します。

私は、この4月に住宅会社へ入社した営業社員や、中途の営業社員に営業指導をしています。

これまでに関わった人数は約90名です。

その中の一人の男性営業社員とは何度も会っていますが、初めて顔を合わせたのは4月15日でした。そのときはズームではなく対面で30分ほど話し、私はこの男性営業社員の話し方で2点が気になりました。

相手が急かされるように感じる早口

1点目は、この男性営業社員がかなりの早口だったことです。

相手が急かされているように感じる話し方だったので、私はその場で指摘しました。

次に話すときはもっと速度を落とすように指導しています。

「はい、はい、そうですよね」と言葉をかぶせる癖

2点目は、この男性営業社員が、私の話を最後まで待たずに「はい、はい、そうですよね」と言葉をかぶせることです。

会話の一部分でかぶせるのは構いませんが、この男性営業社員はすべての会話でこの調子でした。

本人の癖なのでしょうが、私はこの点も指摘して、直すように注意しました。

新卒営業が伸びるかどうかを分ける日々の習慣は、住宅営業の新人育成の事例で解説しています。

まとめ

新人の住宅営業トークは、上司が新人の前職やアルバイト歴、家族構成を聞き出すと見つかります。

美容部員だったAさんは化粧台の照明や収納の話を、引っ越しのアルバイトをした男性営業社員は家具の搬入や動線の話をお客さんにできます。

若い営業社員には教えることがたくさんありますが、上司は新人の特性や素養を客観的に見てアドバイスしてください。

あわせて、早口や言葉をかぶせる癖のような話し方の問題点は、上司が気づいたその場で指摘して直させます。

ぜひ本記事の美容部員や三人姉妹の事例を参考に、次の面談で新人営業の前職と家族のことを聞いてみてください。

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