住宅展示場のクリスマスイベント|新規40組の成功例と失敗例

住宅展示場のクリスマスイベント|新規40組の成功例と失敗例
Friends toss colorful paper confetti from their hands

12月24日が日曜日と重なり、クリスマスイベントを開いた住宅会社がかなりありました。同じ住宅展示場のイベントでも、新規来場40組を集めた会社がある一方で、集客ゼロに終わったチームもあります。

中堅ハウスメーカーU社は、建築予定がなくても来てよいと伝えていました。

そのうえで、子供の塗り絵と最新の土地情報を使い、来場の理由を複数用意していました。

集客ゼロのチームは、子供向けゲームとお菓子をチラシとSNSで告知しただけでした。

本記事では、2つの事例をもとに、住宅会社のクリスマスイベントで客を集める仕掛けを解説します。

住宅展示場のクリスマスイベントで新規40組を集めたU社

年末年始は、大手ハウスメーカーをはじめ、全国各地の住宅会社がイベントを開きます。

年末のイベントはクリスマスが勝負どころです。

12月24日が日曜日と重なったこともあり、クリスマスイベントを実施した住宅会社がかなりあったようです。

私はこの記事を書いている12月25日に、前日に行われたイベントの情報をかき集めました。

その中には、私が「えっ、なんでこんなに盛況だったの?」と驚いたイベントがありました。

逆に、集客ゼロのイベントも多数あったようです。

各社の企画は、クリスマスに便乗したものが最も多かったようです。

私は毎年「他にないものかな……」と思っています。

ただ、住宅営業にはお子さん相手の要素もあるので、クリスマスの企画が多いのは致し方ないかもしれません。

クリスマス以外の住宅展示場の使い方は、展示場を地域へ貸し出すイベント事例で解説しています。

盛況だったのは、中堅ハウスメーカーU社のイベントです。

私は現場を見ていないので、営業マンから聞いた又聞きの情報になります。

それでも、U社のイベントは大成功したようです。

U社は単独で住宅展示場を構えていて、12月23日と24日にクリスマスイベントを開きました。

営業マンから聞いた集客結果は、新規来場が40組、折衝中のお客さんが10組、OBが30組です。

ただし、私は数字を若干ぼかしています。

私が特に目を引かれたのは、新規来場の40組でした。

住宅会社のクリスマスイベントで来場を増やした3つの仕掛け

私がU社のイベントを分析すると、お客さんが来場する理由を作る仕掛けが3つありました。

「建築予定がなくても来てよい」とバナーで伝えた

住宅会社のイベント、特に住宅展示場を会場にしたイベントは、お客さんに「家を建てる予定がないとダメなのかな?」と思わせてしまいます。

私は研修や講演で、このことを昔から言い続けてきました。

この種のイベントは感謝祭のようなものなので、住宅会社は「家の建築予定とは一切関係ありません」と銘打って開くのがコツです。

U社のイベントは、まさにこの形でした。U社は建築予定がなくても問題ないことを、目立つ大きなバナーで主張していました。

余談ですが、一般的な現場見学会でもこの考え方は使えます。

新築のお宅を借りたイベントとなれば、どんなに鈍感な人でも、家を建てる予定がなければ行くのはまずいと感じます。

住宅会社がそこを先回りして「建築予定がなくても大丈夫です」と伝えれば、来場者は増えます。

ショールームに入るときの心理的な敷居を下げる仕掛けは、敷居の低さで変わる工務店の集客で解説しています。

子供の塗り絵を展示場に貼り出し、はずれなしの抽選会を開いた

U社は、入念な準備が必要な企画として、幼稚園から小学校低学年くらいの子供が描いた塗り絵を、事前にネット上で集めました。

そのうえで、集めた塗り絵を当日住宅展示場の中に貼り出すとアピールしました。

塗り絵を応募してくれた子供には、お土産も用意していました。

さらにU社は、当日展示場に来場した方を対象に、はずれくじなしの抽選会を行いました。

この企画はかなり好評だったようです。

私は、この企画が新規かOBかに関係なくお客さんを集めたと分析しています。

私も当日の様子を写真で見ましたが、とにかく多くの人でガヤガヤしている雰囲気でした。集客に困っている住宅会社にとっては、羨ましい光景としか言いようがありません。

「12月22日に更新した最新土地情報」で土地を探す人を呼んだ

クリスマスイベントというと、住宅とは関係なく、とりあえず人を呼べばいいという安易な考え方が多くなりがちです。

U社はそれだけでなく、家を真剣に考えている人が来たくなる仕掛けも用意していました。

土地を探している人限定にはなりますが、U社は次のキャッチコピーを打ちました。

【年内最後。12月22日に更新した最新土地情報が展示場に満載】

このコピーはクリスマスとは関係ありませんが、土地を探している人にはかなり気になる内容で、集客に当たったようです。コピーの中で私がいちばん評価するのは、「12月22日に更新」という日付です。

イベント当日は23日と24日なので、直前に仕入れた土地情報が展示場にあると告知されていたことになります。

真剣に土地を探している人が「どこにも流通していない情報があるかもしれない」と考えても不思議ではありません。

土地情報を使ったイベントの組み立ては、展示場の再来場を生むイベント企画で解説しています。

私は、U社の成功は複数の要素がうまく絡み合った結果だと思います。集客イベントには、とにかく複数のフックが必要です。

U社と同じ発想は、クリスマスにこだわらなくても使えます。季節に関係のない企画の例は、寄席を使った工務店の集客イベントで解説しています。

建築予定のない来場者を集めても意味がある理由

建築予定がなくても来てよいと書くと、「いくら人が来たってそれは無意味じゃないか」とおっしゃる方がいます。

その気持ちは私にも分かりますし、筋が通っているのもよく分かります。

それでも私は、この考えは間違いだと断言します。

仮に、新築したばかりの方が住宅展示場に来場したとします。

その方が家を建てることは、100%ありません。

それでも営業担当者が笑顔でしっかり接客すれば、来場者は住宅会社をこう評価します。

「建てる予定のない私のことも笑顔で一生懸命案内してくれた親切な工務店さん」

では、予定のない方が来場すると、住宅会社に何かデメリットがあるでしょうか。私の考えでは、デメリットはありません。

強いて挙げれば、営業担当者が一人しかいないときの接客の重なりです。営業担当者が建築予定のない方を接客している直後に、真剣に家を建てたい人が来場すると、接客がかぶってしまいます。

その場合でも、営業担当者は掛け持ちで接客すれば対応できます。

後から来た人の検討の濃度が濃いと判断したら、先の方には「すみません、あとはご自分でご覧ください」と伝えれば済みます。

この一例だけでも、家を建てる予定のない方を集客する意味は分かります。

建築が「まだ先」の来場者をその後どう追うかは、展示場来場者の追客の考え方で解説しています。

集客ゼロだった新入社員チームのクリスマスイベント(Hホーム)

私は、実際には失敗したイベントのほうが圧倒的に多いと思います。ここでは失敗例として、今年入社した新入社員3人が組んで行ったクリスマスイベントを紹介します。

Hホームは、かなり規模の大きい住宅会社です。

私は、Hホームの新入社員を1年間引き受けて研修をしています。

研修では例年、新入社員が営業を始めて半年を過ぎたあたりで、独自の企画を立てて実行してもらうプログラムを組んでいます。

私は企画の内容に一切口を出さず、「勝手にやりなさい」というスタイルを取っています。新入社員からは様々な案が上がってきましたが、中でも多かったのは、やはり住宅展示場を使ったクリスマスイベントでした。

ところが、あるチームの集客はゼロでした。新規どころか、OBや折衝中のお客さんも一人も来なかったのです。

新入社員は一年生なので仕方がないのですが、私は企画書を見た瞬間から結果が分かっていました。企画書に書かれていたのは、次の3点だけです。

  • 展示場でクリスマスイベントをやる
  • 子供たち向けのゲームを準備し、お菓子などを配る
  • 集客は手配りチラシとSNSで行う

この企画では、さすがにお客さんは来ません。

ここまでひねりがないとどうしようもないのですが、私は口を出さないと決めていました。

新入社員から上がってきた報告には、次のような言葉が並んでいました。

「いくらなんでも0組と思いませんでした。反省しています」

集客イベントの企画を告知前に見直す手順

私は、この手のイベントを企画する住宅会社に、基本中の基本の視点に立ち返ってほしいと考えています。お客さんの気持ちになりきるという視点です。

告知をお客さんとして読み直す

仮に、営業担当者がお客さんの立場で、クリスマスイベントを告知したインスタグラムを見たとします。告知を見たときに「これ行ってみたいな」という気になるかどうかで、企画の良し悪しを判断してください。

私は、何が人の気持ちを引きつけるのかを考えながら企画を立ててほしいと思います。

あわせて、どんなキャッチコピーや絵なら目がとまるのかも考えてください。

インスタグラムなどでの発信の仕方は、ハウスメーカー・工務店のSNS集客で解説しています。

まとめ

今回のクリスマスイベントでは、新規来場40組を集めたU社と、集客ゼロに終わったHホームの新人チームで、結果がはっきり分かれました。U社は、建築予定がなくても来てよいと伝えたうえで、子供の塗り絵と抽選会、12月22日更新の土地情報という複数の来場の理由を用意していました。

主催者目線では、人は来ません。

お客さん目線で考えれば、何を準備すればよいかはおのずと分かります。

ぜひ本記事の2つの事例を参考に、次に開く集客イベントの企画を、お客さんの立場で見直してください。

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