リフォーム営業の戦略は得意分野から|収納の悩み3か所の提案例

築30年のマンションに住む私が収納のリフォームを考えたら、「リフォーム」「収納」「得意」「神戸市」のように悩みと地域名を組み合わせて、収納を大得意とする近所のリフォーム会社を探します。そのため、リフォーム営業の戦略は、得意分野を確立して打ち出すことから始まります。
本記事では、得意分野を収納に定めたときのキッチン・玄関・寝室での提案と、現地調査での聞き方を例に、リフォーム営業の戦略を解説します。
リフォーム営業の戦略はお客さんの検索から逆算する
リフォーム受注を増やすには、リフォームを考えている人が何を考え、どう動くかを先に考える必要があります。
私自身がリフォームを考えているとして考えてみます。
私が今住んでいるマンションは築30年で、建てられた当時は収納があまり考えられていませんでした。
そのため、私はリフォームで収納を充実させた間取りに変えたいと考えます。
次に私が取る行動は、ネットでリフォーム会社を探すことです。私はリフォーム会社を探すのと同時に、その中に収納が得意な会社はないかと考えて、「リフォーム」「収納」「得意」「神戸市」といった単語で、自分の希望に合うリフォーム会社が近所にないかを調べます。
収納不足で悩んでいる私が探しているのは、収納不足を大きく解決するアイデアをたくさん持ったリフォーム会社です。検索した先に収納を大得意とするリフォーム会社のホームページが出てくれば、そのホームページは私の目に止まります。
リフォーム会社は自社の得意分野を確立し、お客さんが検索する言葉でその得意分野をアピールする必要があります。
得意分野以外の方法も含めた受注の増やし方は、リフォーム案件の取り方で解説しています。
工務店がホームページでリフォームの問い合わせを集める方法は、工務店のリフォーム集客とホームページで解説しています。
リフォーム営業の得意分野に「収納」を選ぶ理由
収納の悩みは、どの家庭でも何かしら抱えています。
リフォーム営業が誰もが悩んでいるポイントをつかんで押さえれば、お客さんは営業の話に乗ってきます。
さらに、営業が悩みのポイントを場所ごとに複数考えて提案していけば、他社と比べても厚みのある商談ができます。
キッチン収納のリフォーム提案(壁・多機能家具・床下収納)
多くの家庭で、キッチンの収納不足は大きな問題になっています。
吸盤フックの代わりに壁を使う提案
キッチンで物をしまう場所が足りないと、お客さんが100円ショップで吸盤式の壁掛けフックを買ってきて壁に貼り、お玉やしゃもじを掛けて収納不足を解消することがあります。ただ、吸盤フックを並べるとキッチンの見た目がかなり悪くなるうえ、吸盤の吸引力が落ちると、掛けていた物が突然総崩れになる事故も起こります。
この事情を頭に入れておくと、リフォームの提案ポイントは「壁を最大限利用すること」と「おしゃれさを保つこと」の2つに絞れます。リフォーム営業は、お客さんに「この2つを両立した提案を私たちからさせてください」と言えばいいのです。
キッチンの収納の不満をお客さんから聞き出す質問やトークは、住宅展示場のキッチン接客で解説しています。
折りたたみテーブルなど多機能家具を提案する
広いスペースを使えるリフォームなら問題はありませんが、キッチンの面積を物理的に増やせないリフォームでは、今の空間をできる限り有効に使うしか手がありません。そこで私がリフォーム営業にしてほしいのが、多機能家具を使う提案です。
たとえば、今のキッチンで調理をしたり一時的に物を置いたりするスペースが圧倒的に足りない場合、営業は折りたたみ式のテーブルを提案します。お客さんは普段はテーブルを折りたたんで空いた隙間にスライド収納しておき、調理のときだけ引き出して開いて、物の置き場所を作ります。
一軒家のキッチンでは床下収納を提案する
床下収納はポピュラーな提案ですが、重要です。
ある政治系のネット番組のスポンサーをしている住宅会社は、番組の中で毎回のようにマンションの床下収納をアピールしています。
その住宅会社は、マンションでは通常なかなか取れない床下の空間を、自社が開発した工法なら十分な広さで取れると訴えています。
この宣伝の仕方を見ると、収納が物件販売の大きな売りになることが分かります。
マンションのリフォームでは構造をいじるわけにいかないので、床下収納はなかなかうまくいかないかもしれません。一方で一軒家のキッチンリフォームであれば、リフォーム営業は床下の空間を活用する提案をぜひしておきたいところです。
玄関の現地調査でリフォーム営業が聞き出す3つの悩み
玄関にこもる匂いは収納物が原因
玄関の匂いの悩みは収納と直接関係がなさそうに見えますが、それは大きな誤解です。
古い家に行くと、その家独特の玄関の匂いがします。
玄関の匂いは、玄関に収納されている物の匂いがこもっていることが大きな原因です。
リフォーム営業が現地調査でお客さんの家を訪問し、独特な匂いを感じ取った場合は、当たり障りのない形で話を切り出してみましょう。
営業「私は営業としていろんなお客さんのお宅に伺いますが、どのご家庭に行っても玄関ではその家独特の匂いがしますよね」
奥様「え!何か臭います? 臭いのかな?」
営業「いえいえ、臭いとかそういうことはないのですけども、こちらのお宅の独特の匂いはやっぱりありますよね」
営業はこの流れでお客さんの顔色をうかがいながら、リフォームで収納の問題を解決するだけでなく、匂いの問題も一新できることを伝えます。
傘や小物が散らかる玄関は質問の材料になる
玄関に小物が散らかる問題は、どの家庭も抱えていると思います。
リフォーム営業は現地調査で玄関に入ったとき、小物や傘が散乱している様子を感じたら、その光景を目に焼き付けてから家の中に入ってください。
そのうえで、営業は代表的な例として、こんな質問を投げかけます。
営業「玄関の片隅に傘が置いてありましたが、雨の日などは下から水が滴って足元がべちゃべちゃになるんじゃないですか」
お客さん「そうなのよね。雨が降るたびになんとかならないかな~なんて思っているのよ」
営業がよほど的外れなことを言わなければ、お客さんからはこのような答えが返ってくるでしょう。
玄関の臭いや収納不足からリフォームの話を切り出す会話例は、玄関リフォームの提案ポイントで解説しています。
風水や家相は雑談で一言だけ確認する
ごくまれなケースですが、風水や家相を気にするお客さんにとっては、玄関の位置や明るさが重要なポイントになります。お客さんが風水を気にするかどうかは確認しないと分からないので、リフォーム営業が聞いておくべき事項だと私は思います。
一般的にはほとんどないニーズについて、営業はあえてヒアリングせずに流しがちです。
しかし、1000件のリフォームをすれば、風水を気にするお客さんはまず間違いなくいると言っていいでしょう。
1000件に1件でも確率的に存在するのであれば、営業は雑談の中で「ひょっとして風水とか気にされますか」と軽く振ればいいのです。
お客さんに関心がないと言われれば、話はそこで終わるだけで、何の問題も起きません。
私が現役のときに出会った、風水や家相にうるさいお客さんは3組だけでした。確率はかなり低くても、数多くのお客さんと接していれば、営業はどこかでそうしたお客さんに出会います。
寝室の収納リフォームは築年数で提案を変える
築30年程度の家の寝室には、クローゼットが併設されていることが多くあります。ところが、それ以上の築年数の物件になると、寝室にウォークインクローゼット自体がなく、収納が圧倒的に足りないケースがよく見られます。
築40年・50年の家にはウォークインクローゼットを新設する
40年、50年といった古い家では、リフォーム営業は寝室の収納でもお客さんが困っていると当たりをつけましょう。
ウォークインクローゼットが無い家のお客さんは、服や下着をタンスや、家具屋で後から買ってきたクローゼットのような家具にしまっていることが多いはずです。
その場合、営業はリフォームでウォークインクローゼットを新設することを提案してください。
築20年程度の家でも小物の置き場で困っている
寝室でほかによく聞かれる悩みは、帽子やバッグ、時計などの小物の置き場です。
小物の置き場の悩みは、40年、50年といった古い住宅だけでなく、築20年程度の築浅物件でも多発しています。
築20年程度の家の寝室にはウォークインクローゼットがあっても、大きな空間を取って棚を付けただけのものが多いからです。
リフォーム営業は、お客さんが今何の収納に困っているかをしっかり聞き出したうえで、困っている物を取り出しやすく、見つけやすく、しまいやすくする方法を考えてください。この提案ができると、お客さんは営業の話に身を乗り出してきます。
寝室の収納以外の乾燥やいびきといった不満から話を振る方法は、寝室リフォームの提案の切り出し方で解説しています。
得意分野を打ち出すリフォーム営業の準備
通販サイトで商品数の多い悩みを探す
リフォーム営業の必携ツールの1つが、通販サイト(通販カタログ)です。
通販サイトには、生活に関するありとあらゆるニーズに応じた隙間商品があふれ返っています。
通販サイトにたくさんの商品が並んでいるのは、その商品で今の困りごとが解消されると考える消費者が多いことの裏返しです。
「なんか便利な商品ないかな~」
消費者はこう思いながら通販サイトを眺めているので、リフォーム営業がこの情報を使わない手はありません。
キッチンの折りたたみテーブルのような引き出し式の収納も、通販サイトに多数載っています。
私が今リフォーム営業をするのであれば、通販サイトを徹底的に見て、扱われている商品数が多いものに着目し、お客さんに提案していきます。
まとめ
リフォーム営業の戦略は、お客さんが悩みと地域名で検索することから逆算して、得意分野を確立し、アピールすることです。収納を得意分野にするなら、キッチンの壁や多機能家具、玄関の匂いや傘、寝室のウォークインクローゼットと、誰もが悩む場所ごとに提案を用意しておくと、他社より厚みのある商談ができます。
ぜひ本記事の場所ごとの収納提案を参考に、自社の得意分野を決め、次の現地調査で使う質問を用意してください。



