工務店のOB顧客リフォーム営業|築15年×資金力の上位5件から

工務店のOB顧客リフォーム営業|築15年×資金力の上位5件から

新築を専門にしてきた工務店の経営者は、「リフォームも手掛けないとまずいな……」と頭では分かっています。

それでも、実際にリフォームを積極的に受注するところまでは動けていないケースが多いようです。

私はコンサル先の工務店でこの相談を受けると、ハードルの高い新規客ではなく、その工務店が新築をお手伝いしてきたOB顧客にアプローチしてもらっています。

具体的には、OB顧客を築年数と資金の余裕で並べ、築15年以上で上位の5件に手紙を書いてから電話をかけてもらいます。この手順で動くと、少なくとも半分程度のお客さんからアポイントが取れます。

本記事では、OB顧客リストの作り方と、手紙・電話・訪問の進め方、外壁塗り替えの受注を逃さない考え方を解説します。

工務店のOB顧客は築年数と資金の余裕でリフォームの見込みが変わる

工務店がこれまでに施工した案件が100件あったとします。100件のOB顧客の中には先月引き渡したお客さんもいますが、そのお客さんにアプローチしても、工務店がリフォーム受注を取れるとは考えられません。

築20年のお客さんでも、リフォームに進むとは限りません。

失礼ながら、当時は資金的にかなり厳しく、ぎりぎりのラインで一戸建てを建てたご夫婦だったとします。

そうであれば、20年経ったからといって「500万円ぐらいで水回りを直そうかしら」となる確率は低いと私は推測します。

反対に、15年前に大きな家を建て、4,000万円の工事を即金で支払ったお客さんがいたとします。

工務店がいまアプローチすれば、このお客さんは「ちょっと傷んできた部分もあるし、デザインも飽きたからリフォームでもやってみようかな」となる可能性が十分にあります。

ただし、懐具合の温かいお客さんでも、築3年ではなかなかリフォーム工事には至りません。

このように考えると、資金的に余裕があり、築15年、築20年と経過したOB顧客にアプローチするほど、工務店がリフォーム受注を取れる確率は高くなります。地域工務店がリフォーム受注に動くべき理由は、工務店がリフォーム事業を手がけるメリットで解説しています。

必要性は分かっていても工務店がリフォームに動けない理由と、OB客への連絡から訪問までの進め方は、工務店がリフォームに動けない理由で解説しています。

OB顧客リストの作り方(施工100件の工務店の場合)

築15年以上の15件を資金の余裕で1番から15番まで並べる

工務店の担当者は、まず100件のOB顧客リストを眺め、築15年以上のお客さんを抜き出します。抜き出した結果が15件だったとして、その15件を新築当時の資金の余裕で並べていきます。

「この15件の中でダントツのお金持ちだったのは加藤さんだよな……そして次に余裕だったのは佐藤さんだ。でも、お次の林さんは、たしかカツカツの予算で新築したんだよな」

担当者がこうして思い出しながら分類していけば、15件を1番から15番まで順位付けできます。

築10〜15年と築5〜10年のOB顧客も同じ手順で並べる

工務店の担当者は、築10年から築15年のお客さんにも同じ並べ方をします。

築5年から築10年のお客さんも、念のために分けておきます。

100件程度であれば、比較的簡単に整理できます。

整理し終えたあと、工務店が最も注目するのは、築15年以上のリストで1番に来たお金持ちの加藤さんです。

リフォーム営業は上位5件のOB顧客への手紙から始める

専属の営業が複数いる住宅会社であれば、一気呵成に営業をかけられます。しかし、小規模な工務店や家族経営の工務店では、100件ものお客さんに一斉にアプローチできるものではありません。

私であれば、加藤さん、佐藤さん、〇〇さん……と並んだ15件のうち、上位5人にコンタクトを取ります。

上位のお客さんがすでにリフォームを済ませている可能性はもちろんありますが、アプローチの順番としてはこれが正しい方法です。

この順番で動くと、アポイントが取りやすく、具体的な商談の土俵に乗る確率も高まります。

手紙には「会いたいので時間を取れませんか」と書く

工務店の担当者が上位5件に最初に送るのは手紙です。

手紙には、お客さんに「会いたいので時間を取れませんか」という趣旨をつづってください。

長く訪問していないOB施主を訪ねてリフォームを受注した例は、OB訪問で外壁リフォームを取る方法で解説しています。

手紙を書いた後の電話でアポイントは半分以上取れる

工務店の担当者が手紙を書いた後に電話をすると、少なくとも半分程度のお客さんからアポイントが取れます。コンサル先で実際にこの手順を試してもらったある工務店では、手紙を送ったほぼ全員からアポイントが取れました。

手紙を送ったあとに電話で確認する手順と、訪問時の仮説提案の例は、OB客へ送る手紙と電話の手順で解説しています。

5年ぶり・10年ぶりの訪問から見積もり・工事請負契約まで

アポイントさえ取れれば、たとえ5年ぶりでも10年ぶりでも、工務店の担当者はお客さんのお宅に堂々と上がれます。担当者がそこでリフォームの話をすれば、話の持っていき方によっては、見積もりを取るところまでは意外と簡単に進みます。

見積もりから実際の工事請負契約までには、もちろんハードルがあります。それでも、工務店が訪問の数をある程度こなせば、契約できる物件が出てきます。

契約の段階で交わす書面は、建設業法の記載事項を入れた工事請負契約書テンプレートで解説しています。

築10〜15年の外壁塗り替えを訪問販売業者に取られない

一戸建ての外壁は、一般的に10年から15年経てば塗り替えをすることは周知の事実です。

外壁の塗り替えには一回で100万円、150万円という大きなお金がかかりますが、余裕のあるお客さんであれば“ポン”と出せる金額です。

そのため、塗り替えの時期に差しかかった余裕のあるOB顧客は、外壁のリフォームをする確率がかなり高いと私は考えています。

工務店はOB顧客の築年数も資金の余裕も把握しており、これだけのアドバンテージがそろっています。それなのに工務店が外壁リフォームの受注を取れないのは、何かがおかしいとしか言いようがありません。

実際には、外壁リフォームの訪問販売業者が、工務店のお世話したお客さんのお宅を外から見て訪問販売をかけています。

驚くべきことに、訪問販売業者はそれなりの営業成績を上げて受注を取っていくのです。

工務店がこの事実を知っていれば、外壁リフォームの受注をみすみす訪問販売業者に取られることはありません。

リフォーム専業会社が工務店の施工物件を狙う動きは、OB施主のフォローを怠る工務店の弱みで解説しています。

訪問予告チラシを撒いてから古い住宅に飛び込む営業の流れと点検商法の実態は、外壁リフォームの営業方法で解説しています。

まとめ

新築専門の工務店がリフォーム受注を増やすには、新規客より先に、自社で新築したOB顧客にアプローチするのが近道です。OB顧客を築年数と資金の余裕で並べ、築15年以上の上位5件に手紙を書いてから電話をかけると、少なくとも半分程度のお客さんからアポイントが取れます。

築10〜15年で外壁の塗り替え時期を迎える余裕のあるお客さんは、工務店が動かなければ訪問販売業者に受注を取られます。

ぜひ本記事のOB顧客リストの作り方を参考に、自社の施工物件を築年数と資金の余裕で並べ直してください。

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