寝室リフォームの提案は不満データから|いびきで受注した体験談

寝室リフォームの提案は、寝室の不満を集めたアンケートデータをお客さんに見せて話を振ると、お客さんが抱えている悩みを引き出せます。
私も営業の現役時代、旦那さんのいびきに悩む奥さんが多いというデータを色付けして渡し、夫婦別寝室への寝室リフォームを受注しました。
本記事では、乾燥・空調・いびき・トイレの距離・物音という寝室の悩み別に、住宅営業が寝室リフォームを提案するときの切り出し方を解説します。
住宅営業の寝室リフォーム提案は不満データから入る
寝室のリフォームは、近年増えてきていると私は見ています。リフォームと聞くと多くの人は水回りを思い浮かべますが、家族構成の変化や、質の高い睡眠を求める人が増えていることが寝室リフォームの増加に影響しているのでしょう。
人生の3分の1は睡眠です。
寝る場所はそれほど大事なのに、ほとんどの人はベッドを置き、窓とカーテンを閉めて寝ているだけです。
光を完全に遮ることや、空気の流れや湿度まで考えに入れると、寝室にはリフォームの余地がいくらでもあります。
寝室に不満を持っている人はたくさんいますが、住宅営業がリフォーム提案のきっかけをつかむには、寝室の不満を集めたアンケートなどのデータを見るのがいちばんだと私は考えています。
大和ハウスの調査で2位は乾燥、3位は空調の不満
上の画像は、大和ハウスのホームページから転載したものです。
リフォーム営業をするなら、住宅営業はこうしたデータを徹底的に調べるべきです。
たとえば大和ハウスのデータでは、寝室の問題点の2番目に「乾燥がひどい」が挙がっています。
営業がこの結果を頭に入れていれば、お客さんのお宅でキッチンのリフォームの話をしているときに冬場の乾燥の話を振れますし、高い確率で次のような会話が成立すると考えられます。
営業「今は夏ですけども、冬場の乾燥とかひどいんじゃないですか」
お客さん「そうなんですよね、ただ、そんなのはどうしようもならないでしょう」
大和ハウスのデータでは3番目に「空調が快適ではない」が挙がっていて、乾燥がひどいという話とつながります。
お客さんとの間で乾燥と空調の2つの話が成立すれば、全面リフォームの可能性も出てきます。
全面リフォームはかなりの高額なので簡単に受注できるものではありませんが、まずはこの段階まで住宅営業がいかに話を持っていくかが重要です。
図書館でデータを探し回った積水ハウス時代
私は現役時代から、この種のデータを一生懸命探し回って営業に活用していました。
私の父は数学の教師で、祖父は科学者でした。
そんな家で育った私は、子どもの頃から「数字は嘘をつかない」「データやアンケートは必ず見て分析しろ」と言われてきました。
その影響で、私は積水ハウスで営業職に就いてからも、住宅に関するデータを図書館で探しまくりました。
今はこうしたデータを簡単に入手できますが、当時は図書館に行かないとこの手のデータはなかったのです。
私は図書館で見つけた本のコピーを取って自分の資料にしましたが、この資料が思いのほか役立ったことをはっきり覚えています。
集めたデータや第三者のアンケートを商談で見せて受注につなげる方法は、住宅営業のデータ活用術で解説しています。
いびきの悩みから寝室リフォームを受注した住宅営業の体験談
大和ハウスのデータには配偶者のいびきも載っていて、主に旦那さんのいびきだと思いますが、私が営業をしていた当時のデータでも同じように上位に入っていました。私は実際に、いびきの話を膨らませて寝室リフォームを受注したことがあります。
1回だけの成功体験ですが、私はデータをコピーして分かりやすく色付けしたものをお客さんに渡し、次のように説明しました。
私「これは寝室の悩みを集めたアンケートなのですが、旦那さんのいびきに悩んでいる奥さんがかなりいるんですよね……」
奥様「そうなんだよね、この人もうるさくてたまんないの。こういう時ってどうすればいいの(笑)」
この会話がきっかけとなり、そのお宅の寝室リフォームが決まりました。
正確に言うと、そのお宅では一人息子さんが大学に合格して上京し、部屋が一つ余っていました。
そこで私は夫婦別寝室を提案し、息子さんの部屋をそのまま奥さんの部屋に改造しました。
奥さんの部屋に化粧スペースを組み込む提案は、寝室に洗面コーナーを作った事例とあわせて奥さんへの化粧スペースの提案で解説しています。
私がこのデータを見せていなければ、この受注は100%ありませんでした。
寝室とトイレの距離は50代60代へのリフォーム提案材料
年齢が上がると、夜中にトイレに起きる回数は増えてきます。
かくいう私も頻尿気味で、ここ最近は毎晩トイレに起きるのが当たり前になってしまいました。
我が家はたまたま寝室からトイレまでが近いので都合がいいのですが、距離が遠い家庭の人が「寝室からトイレまで近いといいんだけどな」と思うのは当然です。
しかも築年数の古い家では冬場の廊下が寒く、夜中にトイレへ向かう住まい手は命の危険まで心配しなくてはなりません。この心配は決して大げさな話ではありません。
リフォームを検討する人は20代30代ではなく、50代60代が主流でしょう。
つまりリフォームの見込み客は、夜中のトイレに困っている層と重なります。
住宅営業は、加齢による頻尿やヒートショックについての資料を徹底的に集め、お客さんに説明できるよう準備しておくべきです。
50代60代のお客さんから体力の衰えや定年後の暮らしの悩みを聞き出す方法は、50代以上のお客さんの接客のコツで解説しています。
物音で目が覚める悩みを寝室リフォームの提案につなげる
年を取ると短い睡眠で目が覚める
住宅営業の方も若い頃を思い出してください。
若い頃はいくらでも眠れました。
私も学生時代は徹夜麻雀をすると朝方に下宿へ帰り、そのまま夕方まで12時間ほど寝ることがしばしばありました。
今の私は徹夜すること自体ができませんし、仮に徹夜して朝方に寝たとしても12時間も眠れません。
年を取ると早起きになり、短い時間で目が覚めるようになることを、私はこの年齢になってやっと実感しました。
さらに年を取った人は物音にも敏感になり、若い頃なら外がどんなに騒がしくても寝ていられたのに、ちょっとした物音で目が覚めてしまいます。
しかも一度目が覚めると簡単には寝付けず、寝不足を承知でそのまま起きることになります。物音に悩んでいる中高年は非常に多いと私は推測しているので、住宅営業は商談の中でこの話に触れてください。
外からの騒音と家の揺れ
家の内外を問わず、暮らしは騒音にまみれています。
外からの騒音で一般的に困りごとになるのは、家の前を通る車の音でしょう。
車の騒音は、サッシをしっかりしたものに替えれば軽減が期待できます。
騒音とは違いますが、振動も住まい手の悩みの一つです。
原因が地盤だとリフォームでは手も足も出ませんが、家の前を大型車が通ると家全体が揺れる古い家は日本中にあります。
振動の悩みはリフォームをあきらめて建て替えに発展することもあるので、住宅営業として注意を払っておきたいところです。
家族が立てる家の中の物音
問題は家の中の物音です。
家族の誰かが夜中にトイレへ行くと、水を流す音で目が覚めてしまう人もいるでしょう。
さらに敏感な人になると、冷蔵庫の電気音がうるさくて眠れないこともあります。
体験談で紹介したいびきも、家の中の物音の大きな原因の一つです。
住宅営業がこうした悩みを一つずつ取り上げていけば、寝室リフォームを提案する切り口はいくつも出てきます。
物音のほかに寝室の収納の悩みも提案の切り口になり、現地調査での質問や提案例は得意分野から考えるリフォーム営業の戦略で解説しています。
寝室に限らず、リフォーム案件全体の取り方はリフォーム案件の取り方で解説しています。新築のOB施主にリフォームを提案する流れは工務店のリフォーム受注の進め方で解説しています。
まとめ
リフォームと聞いて水回りを思い浮かべる人が多い一方で、寝室はリフォームの需要が多い場所です。乾燥と空調、配偶者のいびき、寝室からトイレまでの距離、外と家の中の物音といった寝室の不満が、提案のきっかけになります。
私がいびきのデータを色付けして渡したことで受注につながったように、住宅営業はデータを活用しながら話を振って、受注につなげてください。
ぜひ本記事の寝室の悩み別の切り出し方を参考に、次の水回りの商談で寝室の話を一つ振ってみてください。



