新築マンションのゴキブリ騒動|北九州の事例と営業への影響

2週間ほど前、九州北部の北九州市門司区にある新築マンションで、共用部からワモンゴキブリが大量に見つかったというニュースが流れました。原因はまだ分かっていませんが、私は、工事中に職人が食べた昼食のごみが上層階の床下や物陰に残り、それを餌にゴキブリが繁殖したと推測しています。
ゴキブリでなくても、労働者不足が続く日本の建設現場では、似たようなトラブルが今後頻発する恐れがあります。本記事では、北九州の新築マンションで起きたゴキブリ騒動の経緯と原因の推測を解説します。
九州北部の新築マンションで起きたゴキブリ大量発生の経緯
ゴキブリが見つかった主な場所が室内ではなく共用部だったのは幸いでしたが、新築の建物でこれだけのゴキブリが出るのは前代未聞の異常事態です。
朝日新聞が報じた被害の内容
朝日新聞の報道をもとに、マンションの概要と確認されたゴキブリの数を表に示します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 北九州市門司区 |
| 完成 | 2022年5月 |
| 規模 | 12階建て、2LDK~4LDKの42戸 |
| 2022年6〜9月 | 廊下や階段などの共用部でワモンゴキブリの死骸191匹 |
| 2023年6〜9月 | 共用部で死骸221匹 |
| 住居部 | 生きた個体を確認、上層階での発生が多い |
住民側は、ゴキブリのほかにもマンション全体で大量のひび割れや水漏れが起きていると主張しており、住民側が主催する説明会も開かれました。
住民と販売会社の話し合いは平行線
住民でつくる管理組合は昨年8月、北九州市の販売会社を相手取り、販売会社による住民説明会の開催などを求めて小倉簡易裁判所に調停を申し立てました。住民は施工業者に激しく抗議していますが、施工業者はどうやら突っぱねているらしく、話し合いは執筆時点でも平行線のまま決着していません。
新築住宅でゴキブリが大量発生した原因の推測
私はマンション専門ではなく戸建てが本来の領域ですが、今回の原因はほぼ絞られると考えています。
新築の段階でゴキブリが大量発生したということは、建物のどこかに餌が大量に放置され、それをもとにゴキブリが繁殖したと考えられます。
施工の過程で明らかに大きなミスがあったのは間違いないでしょう。
私が考える餌の出どころは、工事中に職人が摂った昼食のごみの後始末です。
職人がコンビニ弁当などを最初から上層階に持ち込み、その場で食べて、ごみを床下や物陰に置きっぱなしにした可能性があります。
1日の工事が終わったときに職人がごみを持ち帰れば問題はありませんが、ごみをそのまま放置したり、床下の見えない部分に置いたまま床を貼ったりしたことが強く推認されます。
これもあくまで仮定ですが、現場で働く職人の質が低下していた可能性も十分に考えられます。特に外国人労働者の急増による変化は、これまでの日本の建設現場に大きな影響を与えたと私は思います。
外国人職人の採用面接に立ち会った体験談
現在の日本では多くの外国人労働者が建設現場で働いていますが、私はその人材の採用面接に現地で立ち会ったことがあります。私の同級生が人材派遣会社をやっている関係で、私はオブザーバーのような立場で同席しました。
左官作業を1人3分で見る採用面接
面接を受ける人は全員がお揃いのヘルメットにそれぞれのゼッケン番号を付け、1人3分の持ち時間で左官作業をしました。倍率は結構高かったのですが、その中から3人が採用され、3人は現在も日本で働いています。
人材派遣会社が技術より重視する性格と語学力
先日、その同級生が興味深いことを話していました。
人材派遣会社は即戦力として日本で活躍してほしいので、左官なら左官の技量、配筋工ならそれなりの技術をチェックするのは当然です。
しかし、人材派遣会社が最も気にするのは、その人物の性格と語学力だそうです。
語学力がある職人は日本人と意思疎通が正しくでき、ホームシックになる確率も下がります。
人材派遣会社が一番恐れているのは、日本に来て数か月で職人に飛ばれてしまうことです。
そのため人材派遣会社は、日本に長く滞在しても順応できる性格か、まじめさや社交性があるかを、独自のノウハウで審査しているそうです。
設計士や現場監督として外国人を採用した住宅会社の事例は、住宅会社の外国人採用の実態で解説しています。
ゴキブリ騒動が起きた販売会社の評判と営業への影響
私は、このマンションを施工した福岡のマンションデベロッパーを知っています。
このデベロッパーについて、際立って評判が悪いとか施工が粗いとかいう噂を私は聞いていません。
このデベロッパーの営業が若干強引だという話は聞いたことがありますが、問題になるほどのマンション業者ではありません。
今回の騒動は特殊なケースと言えますが、マンションの購入者は頭を抱えているようです。
私はマンションの場所も知っていますが、マンション周辺の住民の間では有名な話になっているようで、北九州でマンションを買おうと考えている人の多くは、このデベロッパーの名前を認知していると思われます。
こうなると、このデベロッパーの営業にも大きな影響が出るでしょう。
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まとめ
九州北部の北九州市門司区の新築マンションで起きたゴキブリの大量発生は、滅多にないケースですが、執筆時点でも現在進行形のトラブルです。原因はまだ分かっていませんが、私は施工中に放置された昼食のごみを餌にゴキブリが繁殖したと推測しています。
今は昔と違い、このようなニュースがデジタルタトゥーとして残ってしまいます。私たち住宅業者は、本当に気をつけなければなりません。
ぜひ本記事の騒動の経緯と原因の推測を参考に、自社の現場でのごみの扱い方を見直してください。



