住宅展示場の風呂の接客|客の半分以上が湯船に入った体験談

住宅展示場の風呂の案内で、住宅営業は大した説明をしていないのではないでしょうか。私もそうでしたし、コンサル先の営業マンの接客を見ていても、風呂では大した説明をしていません。
私が現役時代に続けていたのは、営業マンが自分から湯船に入ってお客さんを促す接客でした。さらに、風呂を脱衣洗面所とセットで案内すれば、洗面ボウルや収納の話から家族構成まで聞き出せます。
本記事では、住宅展示場の風呂の接客が素通りになる理由と、湯船・脱衣洗面所・収納を使った説明の仕方、ショウルームでの知識の付け方を解説します。
住宅展示場の風呂の接客が素通りになる3つの理由
どの住宅展示場にも風呂はあり、違いは1階にあるか2階にあるか程度です。設備として置かれている以上は説明する場面があるはずですが、住宅営業の説明がおろそかになるのには理由があります。
ユニットバスの機能やデザインがどこも似ている
どの住宅展示場にも有名メーカーのユニットバスが入っていて、多少の差はあっても機能やデザインはほぼ似たり寄ったりです。
ユニットバスという限られた範囲での勝負なので、差をつけろというほうが無理です。
細かく比べればジェットバスやミストサウナもありますが、住宅展示場の中でお客さんが体感することはできないため、営業マンから機能の説明を聞く程度で終わってしまいます。
大人が2〜3人で入れる広さがない
住宅展示場の浴室は、大人が2〜3人同時に入って接客できる広さではありません。そのため実際の現場では、営業マンも中に入らず、お客さんも中に入ろうとはしません。
風呂を目的に住宅展示場へ来る人はいない
お客さんはキッチンならまだ熱心に見てくれますが、風呂を見ないのは、来場の目的がそこにないからです。
住宅展示場はデザインや空間を体感する場所で、お客さんが住宅設備機器を見に来る場所ではありません。
PanasonicやTOTOのショウルームへ行くお客さんは真剣に風呂を見ますが、住宅展示場ではそうした動きは起きません。
住宅展示場の風呂は営業が先に湯船に入って接客する
私の現役時代に限った話ですが、ユニットバスを案内するときの私の接客方法はこれ一本でした。会話はだいたいこんな流れです。

私「こちらがお風呂になります。TOTO製ですね」
客「ふ~ん……」
私「せっかくですので湯船の広さを体感されてください……」
こう言いながら、私は率先して湯船に入り、どっぷりと浸かってお客さんを見上げます。そして、次のように声をかけます。
私「実際に入ると、おしりや肩の接地面などの具合も分かりますから、さぁ、どうぞどうぞ」
営業マンが先に入って促すと、半分以上のお客さんが湯船に入ってくれました。
お客さんが湯船に入ったら、私はその状態のままお客さんと会話を交わします。
これだけといえばこれだけですが、風呂の前を素通りするよりは効果があるので、ぜひ真似をしてみてください。
湯船から見た眺めを説明するのもよい方法です。
風呂の横に坪庭を設けている住宅展示場がたまにあるので、その場合は坪庭の説明もしてしまいましょう。
風呂以外も含めた来場者への接客の進め方は、住宅営業の初回接客のコツで解説しています。
風呂の中で機能紹介の動画を流す住宅展示場
私は実際にやっている住宅会社を見たことがありますが、浴室でミストサウナなどユニットバスの機能を紹介する動画を流す方法は面白いと思います。
私が見た中では、これが最も効果的な手法でした。
長い時間は無理ですが、お客さんの関心に合う内容がたまたま流れると、お客さんはしばらく動画を見てくれます。
私たち住宅営業マンは、ユニットバスの販売担当ではありません。風呂の機能説明は、ひとまずこのくらいでいいと私は思います。
風呂の説明は脱衣洗面所とセットで行う
住宅展示場の風呂だけを説明しても間が持たないので、住宅営業は風呂に併設している脱衣洗面所を一緒に案内しましょう。これが王道の案内の仕方です。
洗面ボウルはシングルかダブルかを話題にする
どの脱衣洗面台にも顔や手を洗うボウルがありますが、住宅営業に取り上げてほしいのは、シングルボウルかダブルボウルかの話です。私は奥さんに向けて、こんなふうに語りかけていました。
私「この展示場ではシングルボウルになっていますが、可能であればダブルにした方が良いですね。とくにお客さんの場合は、お子さんが女の子である姉妹ですので、年頃になったときのことを考えるとシングルでは大変ですよ」
このトークは兄弟の家庭でも使えますが、お子さんが姉妹だと確認できたときに効果的です。
住宅営業はこの会話で家族構成を把握でき、お客さんの今の生活の一端も知ることができます。
奥さんへの話しかけ方は、ハウスメーカーの営業トーク事例で解説しています。
家族5人分の下着を詰めた収納を見せる
脱衣洗面所には、風呂上がりに着る下着や寝巻を置くことになります。夫婦二人ならまだしも、子どもを含めて家族が5人になればかなりの数を収納しなければならないので、住宅営業は収納量に焦点を当てて話せばよいのです。
私が現在通っているクライアントの住宅展示場では、脱衣洗面所の収納に家族5人を想定した下着やバスローブをびっしりと入れてあります。
たいていのお客さんがこれを見て「あっ!すごい!」と声を上げるので、やるならこのくらい徹底してほしいと私は思います。
収納の見せ方は玄関脇でも使えるので、帰り際に案内する順番と会話例は住宅展示場の玄関脇収納の説明で解説しています。
2階の脱衣洗面所から洗濯機の横へ服を落とすシューター
別の住宅展示場では風呂が2階にあり、脱衣洗面所には、脱いだ服を1階の洗濯機置き場の横へ落とせるシューターが設置してあります。このシューターは、営業マンが案内するとお客さんから「おもしろい(笑)」と大うけする鉄板の説明ポイントです。
ショウルームで風呂の説明を聞いて知識をつける
住宅営業は、TOTOでもINAXでもPanasonicでも構わないので、風呂のショウルームへ行き、普段から接客しているショウルームスタッフの説明を受けてください。私もたまたまつい最近、新宿のあるショウルームでこうした説明を受けてきました。
餅は餅屋とはこのことで、ショウルームのスタッフは浴室の狭い空間で、機能面からお手入れの方法まで実にいろいろなことを話してくれました。ショウルームスタッフの説明は住宅営業が知識をつける最高の機会なので、私は強くお勧めします。
ショウルームそのものを接客に生かす方法として、お客さんの自宅に映して設備を提案する手順と注意点は、ディスプレイでのショウルーム生配信で解説しています。
まとめ
住宅展示場の風呂は、ユニットバスがどこも似ていて浴室が狭く、お客さんの来場目的でもないため、素通りされやすい場所です。営業マンが先に湯船に入って促し、脱衣洗面所でボウルの数や収納の話につなげれば、風呂の案内を家族構成や今の暮らしを知る時間に変えられます。
ぜひ本記事の湯船での接客と脱衣洗面所の説明ポイントを参考に、次の来場者から風呂の案内を変えてみてください。



