展示場のバルコニー接客は何を話す?布団干しと屋根のトーク例

住宅展示場の接客でバルコニーに出たとき、住宅営業が話す内容は「こちらがバルコニーです」「こんなバルコニーがあるといいですよね」「バーベキューをやるなんていう手もあると思います」が関の山です。私は今、さまざまな営業の展示場接客を見ていますが、バルコニーの接客はほとんどの営業がおざなりにしています。
住宅営業がバルコニーで話すネタは、バルコニーのある家に住んでいる人が実際にどう使っているかを調べれば作れます。話題にするのは、目の前のバルコニーに布団を何組干せるか、季節ごとに交換したタイヤをどこに置いているか、そしてバルコニーから見える近所の家の屋根がどんな形状か、といった内容です。
本記事では、住宅展示場のバルコニーで住宅営業が話す内容と、そのまま使えるトーク例を解説します。
住宅展示場のバルコニー接客で話すネタの作り方
私自身も現役時代を思い出すと、バルコニーの接客は難しいと感じたポイントの一つでした。それでも私は、バルコニーでは真に迫ったさまざまな話ができると考えています。
住宅営業がトークのネタを作るときは、最初に、バルコニーのある家に実際に住んでいる人がバルコニーをどう使っているかを調べます。よくある使い方は、物の置き場と布団干しです。
物置になったバルコニー(スノータイヤ・釣り道具)
住んでいる人のバルコニーで多いのは、物の置き場になっているパターンです。住んでいる人が目的を持って物を置くスペースとして使っている場合と、物を一つ二つと置くうちに雑然とした物置のような状態になった場合のどちらかに分かれます。
置かれている物として、まず挙げられるのはタイヤです。特に寒冷地では、スノータイヤの置き場がない家がバルコニーに置くケースが見られます。
私が取材した釣り好きの方は、釣り道具一式をバルコニーの片隅にうず高く積み上げていました。その方によると、当初はさほどの量ではなかったものの、余分な物はそこに置けばいいという形で、だんだん半分物置のようになってしまったそうです。
お客さんの家でバルコニーがどう使われているかを訪問時に見て提案につなげた事例は、顧客宅訪問での観察と提案で解説しています。
家族分の布団を干せるバルコニー
多くの方は、バルコニーを布団の天日干しの場所として使っています。布団を干す作業は毎日ではありませんが、家族分の布団を3組、4組と外に干すには、バルコニーは絶好の場所です。
布団干しから始める住宅展示場のバルコニー接客トーク
布団を干す、叩くという作業は、どの家庭でもやっていることです。布団を干すのは主に奥さんだと思いますので、住宅営業はバルコニーに出たら、奥さんに次のように聞いてください。
営業「布団をたまに干されると思うのですけれども、今はどんなところに干していますか?」
奥さんが今の干し場所を答えたら、住宅営業は目の前のバルコニーの話につなげます。
営業「奥さんは布団をこのような形で天日干しとかしたりしますか?大変な作業だと思いますが、こればかりは手で抱えて布団を持って行かざるを得ませんね。このような形でバルコニーがあると、布団を干すという作業がとてもはかどります。
また、効率よく進むんですよね。例えば、ここのバルコニーを見ていただきたいのですけれども、バルコニーの長さが全部で8mぐらいあります・・・」

このトークでは、「8mぐらい」という具体的な長さを出すことが重要です。
住宅営業は、目の前のバルコニーの長さを伝えたうえで「ここは〇〇mありますから、3組~4組布団を干すことができます」と、干せる布団の組数まで話します。
住宅営業が実際にこの話をすると、お客さんとの会話は思いのほか弾みます。
奥さんへの接客の考え方は、契約客への取材をもとにしたハウスメーカー営業の奥さん接客トークで解説しています。
スノータイヤの置き場を聞くバルコニー接客のトーク
物置になったバルコニーの話は、タイヤの置き場の質問として使えます。住宅営業の切り出しは、次のようなトークで大丈夫です。
営業「このようなバルコニーがあると非常に便利なんですけども、ついつい物置みたいなスペースになってしまうというケースを見受けるんですよね」
住宅営業は、その次にこう続けてください。
営業「タイヤを季節によって交換しますが、その交換したタイヤの置き場に困るのですよね。そのタイヤがバルコニーを占領してしまうのです」
タイヤに何も困っていないお客さんは、「タイヤの置き場所とか問題ありません」と答えるでしょう。
一方で、スノータイヤを4本持っていて、アパートなどの狭いところで保管しているお客さんは、間違いなくタイヤの保管場所に困っています。
お客さんがこれに当てはまれば、話が弾んで会話は続いていきます。
バルコニーから近所の家を指して屋根の形状を説明する
住宅営業がバルコニーで話せるのは、バルコニーの使い方だけではありません。
メーカーがひしめき合う総合住宅展示場でも単独展示場でも、バルコニーやベランダに出たら「家の屋根の形状というのは色々あります」と切り出して、屋根の形状の話をしてください。
入母屋(いりもや)、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)といった類の話です。
住宅展示場の接客は室内が中心になるため、住宅営業は建物の外観の説明まで手が回りません。
しかし、実際に家を建てるときには、屋根の形状が外観の印象に大きく影響します。
そのため住宅営業は、屋根の形状の話をお客さんにしたうえで、バルコニーから見える周囲の家の屋根を指し示して説明します。
たとえば、バルコニーの正面の道路を渡った反対側に一戸建てが建っていて、その家の屋根が入母屋だったとします。その場合、住宅営業は次のように切り出せばよいのです。
営業「あの屋根を入母屋というのですがご存じでしたか?」
お客さんが「はい」と答えても「いいえ」と答えても、住宅営業は入母屋の説明に入れます。同じように、見える家に合わせて切妻、寄棟、陸屋根(ろくやね)、片流れ(かたながれ)など、さまざまな屋根の説明ができます。
周辺の環境を使って説明する進め方は、住宅営業の初回接客のコツで解説しています。
バルコニーが外観のアクセントになることも伝える
住宅営業は、バルコニーには実用的な意味だけでなく、外観を引き締める効用もあることを話しておきましょう。
建物を外から見たとき、かっこいいと感じる外観もあれば、格好悪いと感じる外観もあります。
かっこいいと感じる外観は、バルコニーが大きなアクセントになっているケースが多く見受けられます。
まとめ
住宅展示場のバルコニー接客は、住んでいる人がバルコニーをどう使っているかを材料にすると、話す内容が決まります。布団干しなら目の前のバルコニーの長さと干せる組数を伝え、物置の話ならタイヤの置き場を聞き、最後にバルコニーから見える近所の家で屋根の形状と外観の話をします。
ぜひ本記事のトーク例を参考に、次の展示場接客でバルコニーに出たときに話す内容を組み立ててください。



