住宅展示場のブラックボードに何を書く?ヘーベルハウスの事例

住宅展示場のブラックボードに何を書く?ヘーベルハウスの事例

住宅総合展示場では、各社が展示場の前にブラックボードを立てて集客を目指しています。神戸駅前の住宅総合展示場では、他のハウスメーカーのブラックボードに、分譲地の案内と「最新の土地情報が展示場内にはありますのでぜひお越しください」という似た文言が並んでいました。

似た文言が並ぶ中で私の足を止めたのは、神戸駅前の住宅総合展示場にあったヘーベルハウスのブラックボードでした。

そこには「我々は土地探しのプロフェッショナル集団です」と書いてありました。

来場者の80%は土地なしのお客さんなので、住宅会社はブラックボードを土地を探す人に向けて書けば、通りがかりのお客さんを自社の展示場に呼び込めます。

本記事では、住宅展示場のブラックボードに書く文言とテントでの呼び込み方を、各地の住宅総合展示場で見た体験談をもとに解説します。

住宅展示場で来場を呼ぶのはテントとブラックボード

住宅総合展示場は、1社単独で建つ住宅展示場ではありません。

複数の住宅会社がモデルハウスを並べ、しのぎを削っている住宅展示場です。

日本一の住宅総合展示場は横浜にあり、全部で40棟以上が入っています。

お客さんが自社の展示場に入ってくれなければ、住宅営業は接客のしようがありません。

そのため各社は、2つの手で集客を目指しています。

1つは展示場の前にテントを建てて呼び込みをする手で、もう1つはブラックボードや懸垂幕など目に見えるもので訴える手です。

テントでの呼び込みの声かけの工夫は、呼び込みから始めるモデルハウス接客で解説しています。

住宅展示場のブラックボードを読むのは土地なし客

住宅展示場の来場者は、20年前、30年前も土地なしのお客さんの比率が高く、その傾向自体は変わっていません。

最近の来場傾向を見ると、土地なしのお客さんがほぼ80%を占めています。

この現実を考えると、住宅営業として成功できるかどうかは、土地なしのお客さんをいかに落とすかにかかっていると言っても過言ではありません。

土地がないなら、不動産会社に聞き回って土地を3、4軒紹介すればよいと単純に考える人もいます。

気に入ってもらった土地で、土地と建物の両方を契約してもらえばよいという考え方です。

しかし、住宅営業として実際に勤務してみると、土地が簡単に決まらないことにすぐ気付きます。

各ハウスメーカーも、この難しさを何とか乗り越えようと努力しています。

中には簡単なお客さんもいて、住宅展示場で分譲地を紹介すると、それを気に入って翌日には契約という事例もあります。

ところが現状は、2年も3年も土地を散々探し回った挙げ句に「いい土地はないです」と言うお客さんが大半です。

こうしたお客さんは極めて厄介です。

しゃかりきになって土地を探してきたお客さんに2、3の土地を提案しても、「これいいですね」と簡単に決まるとは、私には到底考えられません。

土地なしのお客さんを集める企画は、展示場の再来場を生むイベント企画で解説しています。

神戸駅前の住宅総合展示場で目を引いたヘーベルハウスのブラックボード

兵庫県の神戸駅前にある住宅総合展示場に行ったとき、私はヘーベルハウスの前にあったブラックボードに目が止まりました。他のハウスメーカーのブラックボードには、自社の分譲地の案内と、土地情報が展示場内にあるというごく一般的な文言が書いてあるだけでした。

ヘーベルハウスのブラックボードは、他社とはまったく違う文言でした。

【我々は土地探しのプロフェッショナル集団です。提携している不動産会社とがっちりスクラムを組んで、徹底的に隅から隅まで神戸市内の土地の情報を集めています】

もし私が神戸市内で土地を血眼になって探しているとしたら、ヘーベルハウスのブラックボードの文言にはかなり気持ちを引っ張られます。そして高い確率で、展示場の中に入ると思います。

テントの呼び込みの体験談(横浜と小倉北の住宅総合展示場)

TVKハウジングセンターで「見るだけでもいいですから」と声をかけられた

横浜のTVKハウジングセンター展示場は、とにかくたくさんの住宅会社がひしめき合っている住宅総合展示場です。

今はコロナ禍で多少控えていますが、コロナ以前はこの展示場に足を踏み入れると、あちこちから声がかかりました。

私が3年前に行ったときも、たまたまヘーベルハウスの前を通りかかると、テントの前に立っていた女性がさっそく声をかけてきました。

「見るだけでもいいですからどうぞ!」

まるでキャッチのようでしたが、展示場全体がこんな勢いでした。

あるハウスメーカーでは、テントの中にいる派遣社員の女性は、集客人数で歩合給が決まる仕組みになっていました。

そのためお客さんの側からすると、しつこいと思うぐらいに声をかけられることが起こります。

このハウスメーカーは大手でしたが、全国でやっていたわけではありません。

その支店だけで、たまたまやっていた仕組みです。

一条工務店のテントで10分話した小倉北住宅総合展示場

もう1つ印象深かったのは、福岡県北九州市にある小倉北住宅総合展示場でのことです。

駐車場に車を停めて降りると、30メーターほど離れたところに一条工務店の展示場が建っていました。

一条工務店の展示場の前のテントにいた女性が、私に向かって大きく手を振り、大声で「どうぞこちらへ!!」と叫んでいるのです。

その日は展示場への来場者が少なかったこともあり、ぽつりとやってきた私を何としてでも自社に引き込もうという強い意欲の表れだったのでしょう。私は全く別の住宅会社に用事があったのですが、あれだけ大きな声で呼ばれると「まあ、ちょっとぐらい行ってもいいかな」と思い、ふらふらとテントに向かいました。

女性「どこかお目当てのハウスメーカーはあるのですか?」

私「いえ、ただブラブラと見ているだけです。まだ予定はありませんので」

女性「そうですか。それならば、まだ先の話とはいえ一条工務店をぜひ見学してください」

結局、私は展示場の中には入りませんでしたが、テントの前でその女性と10分程度、あれやこれやと話をしました。せっかくなので、私はどんな返事が返ってくるかと思い、一条工務店の良さを聞いてみました。

世間話をしに来るだけの来場者への対応は、住宅展示場の冷やかし客の見分け方で解説しています。

私「一条工務店というのは何がいいのですか?」

女性「いや、実はその辺は私もよく分からないんですよ(笑)詳しくは中に営業マンがいますからぜひ聞いてください。ただ、私の友人も一条工務店で建てましたが、とにかく冬暖かく夏涼しいということに驚いていました。」

「私もよく分からないんです」には、さすがに私もずっこけてしまいました(笑)。

それでもテントの女性は、必死になって一条工務店の良さを語りかけてきました。

その熱量は、私が「一条工務店というのは何か良さそうだな」と思うには十分でした。

私は仕事で来ていたので一条工務店には行きませんでしたが、本当に家を検討していてなんとなく車を停めた人なら、おそらく展示場の中に入ると思います。

一条工務店を検討して住宅展示場に来たお客さんへの対応は、住宅展示場の集客方法で解説しています。

住宅営業が当番制でテントに立つ

住宅総合展示場に勤務する住宅営業は、当番制で順番でよいので、展示場の前に立ってお客さんに声をかけるべきだと私は思います。

ただし、あまりしつこくなってはいけません。

中に入るとお客さんにどんなメリットがあるのか、ほかの展示場と比べて自社の展示場のどこが面白いのかを、声をかけたお客さんにしっかり説明しましょう。

まとめ

住宅総合展示場では、お客さんが自社の展示場に入らなければ、住宅営業は接客ができません。

来場者の80%を占める土地なしのお客さんに向けて、土地探しへの姿勢と土地情報の集め方をブラックボードに書けば、通りがかりのお客さんの足を止められます。

神戸駅前の住宅総合展示場で見たヘーベルハウスのブラックボードが、その書き方でした。

テントでの呼び込みは、住宅営業が当番制で立ち、しつこくならない範囲で、自社の展示場に入るメリットを伝える方法が向いています。ぜひ本記事のヘーベルハウスのブラックボードの事例を参考に、自社のブラックボードの文言を、土地を探すお客さんに向けて書き直してください。

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