住宅営業の源泉営業は過去名簿から|3日目で初契約した体験談

住宅営業の源泉営業は過去名簿から|3日目で初契約した体験談

総合住宅展示場で10組を接客しても、営業社員が次回のアポを取れるのは3組あれば優秀なほうです。残りの7組に対して、多くの営業社員はDMを送り、たまに手紙や電話を入れるだけで、声を聞いたのは初回接客の1回きりという名簿が顧客リストに残っています。

1年以上接点のないそうした名簿は、事実上の新規客です。私は積水ハウスに新卒で入社したとき、先輩たちが回り終えた400件の名簿を訪問し、3日目にアポを取った案件が初めての契約になりました。

本記事では、住宅営業の源泉営業として過去名簿を掘り起こす方法を、コンサル先での指導と私の体験談をもとに解説します。

住宅営業の源泉営業に過去名簿の掘り起こしを含める理由

新規のお客さんを開拓する源泉営業には、過去の名簿を改めて掘り起こす行為も含めるべきだと私は考えています。住宅営業は新規開拓と聞くとまっさらな新規客を思い浮かべがちですが、過去に接点があったお客さん、とりわけここ数年まったく接点のないお客さんは、事実上の新規客と判断して問題ありません。

源泉営業のもう一つの進め方である、工事現場の周辺を訪問して見学会に誘う方法は、工務店の源泉営業の進め方で解説しています。

営業社員の心理としては、古い過去名簿を回るのは苦痛で、新規のお客さんを一本釣りしたい気持ちがあるのは当然です。

しかし、私はその発想をぜひ変えてほしいと思っています。

営業社員は、1年以上何のアプローチもしていない案件を、新規客だと思ってアプローチしてください。

まっさらな新規客を探す方法は、住宅営業の探客方法で解説しています。

住宅展示場でアポが取れなかった客が過去名簿に眠る

10組接客して3組とアポが取れれば優秀

住宅展示場に勤務している営業社員に質問です。住宅展示場で10組のお客さんを接客し、半分にあたる5組と次回のアポを取り切る営業社員は、日本に何人いるでしょうか。

私は、この水準を保ちながら奈良県内で住宅営業をしている女性に会ったことがあります。

ただ、その女性が勤務していたのは住宅街の中にある単独展示場で、遊びに来た人やふらっと立ち寄った人はほとんどいない環境でした。

総合住宅展示場ではないため、お客さんがアポを断るときの決まり文句である「他の会社もいろいろ見たいので」というトークも受けにくい環境です。

それでも、2組接客して1組をアポまで持っていく営業社員はそうそういません。一般論として、総合住宅展示場で10組を接客して3組とアポを取れれば、私は十分に優秀だと判断します。

残り7組は初回接客の後に声を聞いていない

10組中3組と次回のアポを取れたとして、残りの7組はどうなるのでしょうか。多くの営業社員は、おそらくこう答えるでしょう。

「定期的にしっかり追客をしています」

しかし、実際にお客さんを追い続けている営業社員はほとんどいないと私は推測しています。

営業社員の追客は定期的なDMが中心で、あとはたまに手紙を出したり電話をかけたりする程度でしょう。

営業社員は電話や訪問を何度かするものの、お客さんの声を聞いたのは初回の展示場接客だけで、そのままフェードアウトしてしまいます。

DMや手紙だけで終わらせない連絡の仕方は、口下手な住宅営業のお礼状とショートメール活用で解説しています。

そもそも営業社員はこのようなお客さんの顔を覚えていませんし、お客さんも営業社員の顔や声を覚えているはずがありません。なので、しばらく接点のないお客さんは、完全な新規案件と同じものと考えられます。

過去名簿の担当替えで眠った案件を動かす(コンサル先の指導)

私がコンサル先の住宅会社に出向いて実際に行っている指導を紹介します。この手法は営業社員が多い住宅会社ほどやりやすく、私は入社3年目以上の営業社員にこう指示を出します。

私「あなたが保有しているお客さんのリストの中で、脈がないと思われるものを下から10枚選んで出してください」

指示を受けた営業社員は、パソコンの画面を開いて「この人は言っても無駄だろうな」と呟きながら、ダメそうな名簿を10枚出してきます。

脈がない10枚を新卒社員に担当替えする

私は、出てきた10枚を新卒社員やそれに準じた中途社員に担当替えします。

新しい担当者が過去のやり取りを調べると、初回の住宅展示場で30分会っただけで、その後3年間やり取りがまったくないという案件ばかりです。

そのため、お客さんも新鮮な気持ちです。

新しい担当者がまっさらな気持ちで臨むので、タイミングさえ合えば話がトントン拍子で進むことがよくあります。

これは決して盛った話ではありません。担当替えした過去名簿から即契約につながるケースがあることを覚えておいてください。

担当替えのほかに自社名簿を掘り起こす方法と、新卒営業が名簿への電話から初契約した事例は、工務店の名簿活用による集客方法で解説しています。

家を建てた客や連絡がつかない客をリストから外す

一方で、担当替えした名簿の中には、とっくに家を建ててしまった人や、転居などで連絡がつかない人も一定数出てきます。

住宅会社がすでに存在しないお客さんを顧客リストとして持ち続けること自体が、ばかな話です。

担当替えで名簿を一度回ると、そうしたお客さんをシステムから外すこともできます。

自動追客メールで放置した過去名簿にアプローチする

住宅会社は、名簿を取得して顧客リストに載せたお客さんを追客します。

最近は、自動でメールを送信するシステムが人気になっています。

この手のメールシステムは、リスト化されたお客さんを的確に追っていく機能を持っています。

たとえば、3年前に住宅展示場に来場したお客さんに営業社員が2〜3回電話をしたものの、つながらず、その後ほったらかしにしていたとします。

営業社員に任せたままでは放置状態が続き、事実上のアウトカードになります。

ところが、メールシステムを導入すると、3年放置していたお客さんにも、それなりの文言でアプローチできます。

私は、自動追客メールで1年も2年もほったらかしにしていた案件にアプローチし、契約に至った事例を何件も知っています。

先輩の過去名簿400件から初契約を取った体験談(積水ハウス時代)

私が在籍していた積水ハウスのやり方を紹介します。私が新卒で入社したとき、先輩である店長からこう指示されました。

「ここに400件の名簿がある。先輩たちが回ったものだが、必ずここから契約できるから先輩たちの鼻を明かしてやれ」

当時はパソコンの時代ではなかったので、店長は紙の名簿400枚をさっと私の目の前に置きました。

新卒の私には接客能力がなく、住宅展示場で新規客を担当することはできません。

そのため、私は来る日も来る日も古い名簿を回りました。

「その後どうなりましたか?」の訪問で3日目にアポが取れた

私が名簿を回り始めて3日目に、いきなりヒットしました。私はなんのひねりもない、ベタなトークで突然訪問しました。

名簿のお客さんを予告なしに訪ねるやり方と、過去リスト客にメールで予告してから訪ねる方法は、住宅営業のアポなし訪問で解説しています。

私「その後どうなりましたか?」

ご主人「いいタイミングで君来たね」

私はその場でアポを取り、2回目の訪問からは店長がつきっきりで同行してくれました。

具体的な折衝はすべて店長に任せましたが、この案件が私の1件目の契約になりました。

訪問の約束を取るときの差別化の考え方は、住宅営業のアポ取りのコツで解説しています。

7つ上の先輩が放置していたK様

契約していただいたK様は、7つ上の先輩が担当していたお客さんでしたが、担当とは名ばかりでほったらかしの状態でした。私が訪問しなくても、先輩が定期的にフォローしていれば、K様と契約できた可能性は極めて高いと私は推測しています。

「このお客さんはアプローチしても無駄だろう」

先輩は、間違いなくこう思っていたはずです。

まとめ

住宅営業の源泉営業には、まっさらな新規客の開拓だけでなく、1年以上接点のない過去名簿の掘り起こしも含まれます。住宅展示場でアポが取れず、しばらく接点のないお客さんは、新規客と同じです。

脈がない10枚を新卒社員に担当替えする方法、自動追客メールで放置案件にアプローチする方法、新人に先輩の名簿を回らせる方法のどれも、契約につながった例があります。私の初契約も、先輩が放置していた名簿から生まれました。

ぜひ本記事の過去名簿の掘り起こし方を参考に、自社の顧客リストから脈がないと思っている10枚を選び直してください。

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