住宅営業の外構提案は図面だけで競合に勝てる?覚えたい外構知識4つ

私は住宅営業の現役時代、見積もりは付けずに外構の図面だけを建物のプランに添えて出し、それだけで受注率が上がることを経験しました。
外構の図面があると、お客さんのワクワク感が高まりますし、住宅営業はその図面を題材に話を広げられます。本記事では、住宅営業が外構提案で競合に差をつける理由と、商談の題材になる外構の知識を解説します。
工務店の住宅営業が外構提案を避ける理由
工務店であれハウスメーカーであれ、住宅会社が競合なしに受注を取ることはほぼありません。
どんな折衝案件でも大なり小なり競合会社が現れるので、住宅営業は競合会社を意識した折衝をせざるをえません。
私がかつて在籍した積水ハウスの店長は、常々こう話していました。
「競合なんか気にするなよ!!」
私もそれなりにこの指導を受け入れていましたが、競合を意識した動きをしないと受注が減ると私は考えています。
住宅営業が競合に振り回されるのは得策ではありません。
それでも、ちょっとした知恵と工夫で折衝を有利にできるなら、住宅会社は積極的に検討すべきです。
敷地調査のアポ取りでの差別化は、住宅営業の敷地調査のアポ取りと差別化で解説しています。
受注率が低く、本業とは違う分野だから
あなたの住宅会社では、お客さんにプラン提案をするとき、外構も同時に提案しているでしょうか。
多くの住宅会社は、おそらく外構提案をしていません。
外構提案をしても受注できないケースが圧倒的に多く、そもそも外構は工務店の本業とは違う分野だからです。
営業や設計にたまたま外構に明るい社員がいれば、その社員の知識でそれなりの提案もできます。しかし一般的にはそのような人材はいないため、住宅会社が外構提案をする場合は、外部の専門業者に丸投げして見積もりを出してもらうことが大半です。
丸投げでも受注さえできれば住宅会社は手数料を稼げるので、提案する意味はあります。
ところが住宅営業の現場では外構の受注率が低く、営業社員にとって外構の見積もりは単なる手間でしかありません。
簡単に言うと、面倒くさいのです。
営業社員が外構提案を避ける理由と、外構を提案すべきお客さんの見分け方は、住宅営業が外構提案をしない理由で解説しています。
見積もりは出さず、外構の図面だけを毎回添えた
私の現役時代もそうで、お客さんから外構の見積もりを取ってほしいと言われない限り、私が自分から見積もりを取ることは皆無でした。
ただ、見積もりまで出さなくても外構の図面を添えるだけで受注率が上がることを、私は経験から知っていました。
そのため私は、見積もりは出さないものの、毎回外構提案をしていました。
住宅営業の外構提案で受注率が上がる理由
外構提案で受注率が上がる理屈は、ものすごく簡単です。
競合会社が建物のプランだけを提案したとします。
これに対してあなたは、建物のプランに加えて庭のプランも描いて提出したとします。
見積もりは付けなくてもかまいませんが、営業社員にはその分の手間がかかるので、一見すると無駄骨に感じます。
では、お客さんが楽しいと感じるのはどちらの図面でしょうか。
無味乾燥な建物の間取りだけを描いた図面よりも、庭の絵がプラスアルファで描いてある図面のほうが楽しいに決まっています。これが私の答えです。
庭のプランを見せたときのお客さんの反応別の話し方は、住宅営業の庭の提案と反応別トークで解説しています。
庭の図面は見栄えがしますし、お客さんのワクワク感も高まります。
そのうえ営業社員とお客さんは、その外構プランを題材に話ができます。
これ以上の説明は不要です。
お客さんとの会話の運び方は、ハウスメーカー営業の奥さん接客トークで解説しています。
外構提案の前に覚えたい庭と駐車場の知識
営業社員に外構についてある程度の知識がなければ、外構図面を出しても話を膨らませられません。私が営業社員に覚えてほしい外構の知識は、シンボルツリー、芝生、カーポート、ウッドデッキの4つです。
シンボルツリーは品種名と特徴を言えるようにする
営業社員は、新築と同時に庭のどこかにシンボルツリーを植える提案をしてみたいところです。そこで営業社員に必要になるのが、木の種類の知識です。
「どんな種類でもいいからシンボルツリーを植えてみませんか?」
営業社員がこう言っても格好がつきません。栗の木でも樫(かし)の木でもいいので、営業社員は具体的な品種の名前を出し、それぞれの特徴を簡単に説明できる程度に理論武装しておきましょう。
シンボルツリー以外の樹種の話として、生垣の樹種から庭の話を切り出す方法は、生垣から始める外構の営業トークで解説しています。
芝生は根付かせ方とメンテナンスを話す
庭といえば芝生です。
芝生にもいろいろな種類がありますが、営業社員に覚えてほしいのは、芝生の根付かせ方やメンテナンスの話です。
芝生では、新築時にきれいに貼ったものの、うまく落ち着かずに結局枯れてしまうトラブルがよく起きます。
営業社員がこのあたりの話をできると、商談が盛り上がります。
カーポートは屋根の形と火災保険まで説明する
営業社員に駐車場全般の知識があると、さらに商談の幅が広がります。庭を作り込むとお金がかなりかかりますが、駐車場だけは最低限作るお客さんが圧倒的に多いからです。
カーポートの屋根だけをとっても片足と両足があり、素材や質感も多岐にわたります。
営業社員がそれぞれの利点と欠点を覚えておけば、ほかの話と同様に商談が盛り上がることは間違いありません。
余談ですが、台風などの災害でカーポートが壊れた場合は一般的に火災保険が適用されるので、営業社員はその知識も身に付けておきたいところです。
ウッドデッキとベランピングは外構提案の鉄板ネタ
ウッドデッキはベランピング・庭ンピングの話につなげる
ウッドデッキは鉄板ネタです。
ウッドデッキを付けるかどうかは、多くのお客さんが悩むところです。
私が今から家を建てるのであれば、たとえ庭が狭くてもウッドデッキを作ります。
また、ベランピング、庭ンピングという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
どちらも造語ですが、アウトドアブームを受けてにわかに注目されてきたキーワードです。
注目されているキーワードなので、営業社員がお客さんにこの言葉をぶつければ、商談が盛り上がる可能性は十分にあると私は推測しています。
特に営業社員に注目してほしいのは、アウトドアブームです。アウトドアというと郊外に出かけてキャンプをするイメージがありますが、そこまでいかなくても、自分の庭でアウトドアを実現することに注目が集まっています。
ベランピングの記事依頼でアウトドアブームを予期した裏話
私は住宅営業関連の記事はもちろん、エンドユーザー向けのウェブ記事も多数書いています。不動産会社のミカタさんで書いているコラムは、テーマ選定も内容もすべて私が決めていますが、エンドユーザー向けの記事では、依頼主の会社からテーマや記事内容を指定されることが結構多くあります。
今から3〜4年前、ある会社から私に次のような依頼がありました。
「ベランピングについて記事を複数書いてください」
同じような内容を書いてほしいという連絡は、その会社だけでなく複数の会社からありました。私はベランピングという言葉を初めて聞きましたが、「アウトドアブームを先取りして、新築一戸建ての庭でアウトドアを体感するブームを作り出そうとしているな」とすぐに分かりました。
広告媒体は、何でもブームを先取りして先に発信する手法を取ります。私のもとにはこうした情報が集まるので、私はアウトドアブームの波をある程度予期していました。
まとめ
住宅営業は、見積もりを付けなくても、建物のプランに外構の図面を添えるだけで競合との差をつけられます。私自身もそうしてきましたし、いまのコンサルティング先でも積極的に進めるよう指導しています。
そのうえで営業社員がシンボルツリーの品種や芝生、カーポート、ウッドデッキやベランピングの話をお客さんの前でできれば、商談は盛り上がり、和やかな空気で進む確率が高まります。外構の知識は知っていて無駄になるものではないので、営業社員は暇を見つけて情報収集に努めてください。
ぜひ本記事の外構提案の考え方と4つの外構知識を参考に、次のプラン提出から外構の図面を添えてください。



