住宅営業のコツは競合対策|勝った客から他社資料を集めた体験談

私が入社1年目から続けた住宅営業のコツは、競合に勝った後でお客さんから他社のプレゼンテーション図面や資金計画書をコピーさせてもらい、それを真似して上回ることでした。
本記事では、三井ホームやセキスイハイムとの競合で実践した、他社資料の集め方と使い方、お客さんからの聞き込み方を解説します。
住宅営業で競合に勝つコツは他社を研究すること
営業社員が契約を多く取るには、競合したときの勝率を上げることが欠かせません。
競合会社と比べられた場面で勝率を上げるには、気合いや根性だけでは話になりません。
営業社員が自社の提案内容のレベルを高めるのは当然で、それと並行して他社を徹底的に研究するからこそ勝率が上がります。
私は現役当時から競合会社の実状を調べるのが大好きで、手を尽くして実態を調べ、競合対策に役立てました。
コンサル先で競合対策を依頼されたときも、私の考え方はまったく同じです。
私はあらゆる手法で競合会社の情報を調べ上げ、競合に勝てる方策を営業マンに伝えて実行してもらっています。
契約したお客さんから競合他社の図面や資金計画書のコピーをもらい、それを上回る資料を作る進め方は、住宅営業が競合に勝つ方法の事例で解説しています。
「競合先なんて気にする必要ない」と言った他営業所の上司
私が現役の営業マンだったころ、他営業所のある上司から次のように言われたことがあります。
「競合先なんて気にする必要ないんだよ。お前は自分のことだけじっと見ていればいいんだ。ブレずにまっすぐ行け」
私は内心「それはおかしくないか。戦争でもなんでも敵のことを徹底的に調査するのが常道だと思うけどな」と、いぶかしく聞いていました。
私はこの話を聞き流し、敵会社の情報をこれでもかというほど集めましたが、上司の指摘をすべて否定する気はありません。
営業社員が敵を意識するあまり、本来提案したいプランを他社に合わせて修正すると、お客さんの本来のニーズからずれたり、単に迎合しているだけだと見られたりする危険が十分にあるからです。私はこの点を踏まえたうえで、敵会社の情報や手の内を調べる癖を付けました。
三井ホームの図面を真似した住宅営業のコツ(入社1年目の体験談)
三井ホームに競合勝ちした案件で、奥さんが三井ホームの提案図面をやたらと褒めるのが私は気にかかっていました。私は折衝中には口にしませんでしたが、決着が着いた後で奥さんとこんな会話を交わしました。
私「三井ホームさんのプレゼンテーション図面がすごく素敵だったとよく口にしていましたけども、何がそんなに良かったんですか?」
奥様「おそらくは営業さんが作ったんじゃないと思うんだけども、なんかすごくオシャレな感じなのよね。さすが三井ホームって感じだったわよ」
私「それ今お手元にありますか?」
奥様「もちろん」
私「問題なかったら、勉強したいのでコピーさせてもらえませんか?」
奥様「そうね・・・ 別に問題ないか・・・ いいわよ」
私はこうして三井ホームのプレゼンテーションを手にしましたが、確かによくできていました。私が出したものに比べると量も質も圧倒的にレベルが高く、細かいところの仕上げもきれいで、雲泥の差があったのは間違いありません。
格上のプレゼンテーションをそのまま真似る
私の発想は簡単でした。私は自分よりレベルが高いプレゼンテーションを見たわけですから、それをそのまま真似すれば、私のレベルが上がるのは明らかです。
私はこの手法を続けました。
競合負けしたときは他社の資料はなかなか手に入りませんでしたが、競合勝ちしたときは比較的簡単に手に入りました。
私がこの簡単なやり方に気づいたのは入社1年目ですが、周りを見渡すと、同期も先輩も、ある一定の型にはまったプレゼンテーション手法から抜け出せずにいました。
型にはまったプレゼンから抜け出すために、お客さんが興味を持っていることと困っていることに絞った図面を加えるやり方は、住宅営業のプレゼンのコツで解説しています。
競合先ごとに資料を作り分ける住宅営業の提案
三井ホームの一件で味をしめた私は、その後も競合勝ちするたびに、敵会社のプレゼンテーションや資金計画書を次々にコピーさせてもらいました。初めは私一人でしたが、同期社員にも声を掛けて同じことをやってもらい、資料を共有するようになってからは、資料の数が倍々ゲームで増えていきました。
私は自分より優れた資料を猿真似するわけですから、日を追うごとにプレゼンテーションのレベルが高くなります。
ただ、私が競合に強くなったのは、単にレベルが上がったからだけではありません。
私は競合する会社ごとに、その会社が過去に出したプレゼンテーションを参考にして資料を作る方式をとり、戦略的に勝つ確率を増やしていきました。
過去の資料を参考にセキスイハイムを上回る
例えば、私がセキスイハイムの営業マンAさんと新たに競合したとします。
セキスイハイムも私も同じお客さんにプレゼンテーションするので、私は手元にある過去のセキスイハイムの資料を参考にしてプレゼンテーションを仕上げます。
私が目指す着地点は、セキスイハイムより質量ともに上に行くことです。
中身の薄い資金計画書を出すメーカーとの競合
どの会社でも構いませんが、中身の薄い資金計画書を出すメーカーがあったとします。
いま競合している相手がそのメーカーなら、お客さんには高い確率で同じような薄い資金計画書が出されると推測できます。
私がそれを把握したうえで、いつもより資金計画書のレベルを上げて出せば、資金計画書では完勝できます。
私は事細かに書いた資金計画書をお客さんに出しながら、こう話しました。
「資金計画は住宅作りにおいて最も重要なものですから、どのハウスメーカーでも、このような形で細かい出費まで含めありとあらゆる観点からお客様に提案すると思います」
お客さんは、私の資金計画書と、もう一社の営業が出した資金計画書を比べます。
私は敵が出すレベルを把握したうえで、それを上回るものを出しているので、その部分で負けることはありません。
さらに私が「このぐらいは最低限やらないとおかしいですよ」と添えると、お客さんは敵の資金計画書に不安を覚えるでしょう。
私はこうした積み重ねで、競合に勝つ確率を高めていきました。
相手が手を抜いた項目で上回る資料を出して勝率を上げた資金計画書と敷地調査の事例は、日本一の営業マンとの競合に勝てた理由で解説しています。
契約したお客さんから競合の営業トークを聞き込むコツ
プレゼンテーション図面や資金計画書は形のある資料ですが、私は担当営業がどんな話をしたか、連れて行かれたショールームでどんなアピールを受けたかもお客さんに聞きました。
正確には「ガンガン聞き込んだ」と言うほうが近く、私は細かいところまでお客さんから情報を得ました。
私がお客さんに聞いたときのやり取りを紹介します。
私「Aハウスさんの展示場に行った時に最も印象に残ったものは何ですか?」
ご主人「いろいろ良かったけども、デザインのことは営業さんがかなり強く話していたね。インテリアコーディネーターがピッチリつくので、お客さんの要望に寸分たがわず答えることができます・・・こんな感じで話したかな」
私がこのように聞き込んでいくと、敵会社がお客さんに何をアピールしているかが、なんとなく分かってきます。
しつこくなるのはよくありませんが、相手は契約をしてくれたお客さんですから、ざっくばらんに聞いても問題ありません。
契約したお客さんへの取材から分かったことは、ハウスメーカーの営業トーク事例で解説しています。
今の時代の住宅営業ならSNSで競合を調べる
私が今の時代に現役で営業しているなら、敵会社のホームページはもちろん、Instagram、Twitter、Facebook、LINEなど、ありとあらゆる媒体をチェックして調べ上げます。私が調べること自体が好きだという面もありますが、戦をするには、まず敵を知らなくては話になりません。
まとめ
私がライバルより多く新築を受注できた理由の一つは、競合対策を万全に行ったことです。私は競合に勝った後でお客さんから他社のプレゼンテーション図面や資金計画書をコピーさせてもらい、競合先ごとに過去の資料を上回るものを作り、営業トークの聞き込みも重ねて勝率を上げました。
こうした地道な努力を1年も続ければ、あなたの会社は競合に強い体質に生まれ変わります。ぜひ本記事の三井ホームとセキスイハイムの事例を参考に、次に競合勝ちしたお客さんから他社の資料を見せてもらってください。


