子供連れ客の接客で受注を増やす方法|住宅営業の名刺と取材事例

子供連れ客の接客で受注を増やす方法|住宅営業の名刺と取材事例

展示場などには、若いお客さんがお子さんを連れて来ることが多くあります。子供が騒ぎ出すと親は落ち着かなくなり、住宅営業の説明を聞いてもらえなくなるため、子供連れのお客さんを嫌がる営業マンもいます。

私は住宅営業の現役時代、子供連れのお客さんを大歓迎で応対し、子供を味方につけることに力を入れていました。2004年に私が取材した施主の奥さんも、決め手に営業担当者を挙げ、その営業担当者が息子の名前を覚えてくれたことに触れています。

本記事では、取材事例と私の接客経験をもとに、子供連れのお客さんを味方にする住宅営業の接客方法を解説します。

子供連れ客の名前を覚えた住宅営業が選ばれた取材事例(2004年)

2004年、私はすでに現在のコンサルタントの仕事をしており、愛知県に本社を置く住宅会社に2年ほど頻繁に通っていました。その住宅会社は当時ジャスダックに上場しており(現在は未上場です)、新規部門が三階建ての住宅を強力に推していました。

分譲地の施主が挙げた決め手は営業担当者

三階建てのシリーズは大変人気で、私は定期的に行っていたお客さん取材の一環として、八区画の分譲地の一つを購入した施主に話を聞きました。

私「〇〇ホームさんに今回決めたわけですが、決め手となったのは何ですか?」

主人「分譲地だから場所も当然良かったこともあるし、価格もありましたけども、なんといっても営業の〇〇君が良かったですね」

私「奥様はいかがでしょう」

奥様「私も全く同じなんですよ。特に彼はうちの息子の名前もしっかり覚えていてくれましたし、そのせいもあって商談の度にお会いすると、息子が彼に抱きつきに行くぐらいでしたからね(笑)」

この施主だけでなく、私が20数年続けてきた取材の中でも、同じようなことを言うお客さんがポツポツといらっしゃいました。契約したお客さんへの取材から分かる奥さんへの接し方は、ハウスメーカーの営業トーク事例で解説しています。

子供の名前を呼ばれた親が感じること

住宅営業の方も、自分がお客さんの立場になったと考えてみてください。小学1年生の男の子を住宅展示場に連れて行き、営業マンと話をしたとします。

営業マンが子供の名前を確認してすぐにその名前で呼べば、親は親近感がわき、名前を覚えてくれたのだと感じます。小学1年生の子供にとっても、自分の名前を呼ばれること自体が楽しいので、営業マンとの距離が近くなります。

そして、子供が営業マンになつく様子をそばで見ている親は、なんとなくほんのりした雰囲気を感じ、その場を心地よい空間だと受け止めます。私が子供を味方にすることは注文住宅の営業に必須だと考えているのは、子供への接し方が親の気持ちまで和ませるからです。

住宅展示場の初回接客で子供連れ客の名前を呼ぶ方法

コピー用紙で作った子供用の名刺を渡す

先ほどの取材をしながら、私は住宅営業の現役時代のことを思い出していました。私は当時、子供用の名刺を作っていたのです。

住宅展示場で子供連れの家族に名刺を渡す住宅営業

私は小さなお子さんが来ると、通常の名刺をご主人と奥さんに渡した後に、子供にも名刺を渡しました。子供用の名刺はコピー用紙で作ったペラペラの手作りで、会社名と私の名前を書いただけのものです。

この名刺はなかなか好評でした。

半分ぐらいの子供は何も反応しませんでしたが、中には露骨にうれしそうな顔をして「こんなのもらったよ!」とはしゃぐ子供もいました。

アンケートの家族構成を見て子供の名前を聞く

住宅展示場に置いてあるアンケートには、お父さん、お母さん、子供などの家族構成を書く欄があります。たとえば男の子の欄に「一人」と記入したお客さんが、幼稚園くらいの子供を連れて来たとします。

アンケートに子供の名前を書く欄はないので、営業マンは接客の中で自然に「僕の名前なんて言うの?」と聞いてみてください。

このような時代ですから、お客さんから「子供の名前を聞くのはやめてください!」と反撃を食らうこともあり得ますが、現実にはそのようなリスクはほぼないので、私は普通に聞けばよいと考えています。

分譲地での初回接客の流れは、住宅営業の初回接客のコツで解説しています。

「翔太君はどうかな?」と子供部屋の話を振る

仮にその男の子の名前が翔太君だったとします。営業マンは住宅展示場の子供部屋で、お父さんとお母さんに語りかけながら、翔太君本人にも話を振ります。

住宅展示場の子供部屋で、仕切る前の実例写真を見せながらご両親と話す方法は、住宅展示場の子供部屋接客のコツで解説しています。

「翔太君だったらこんな子供部屋どうでしょうかね」「翔太君はどうかな?こんな部屋、あったらいいよね」

何気ないコミュニケーションですが、私は現役時代にこのような接客を毎回していました。当時の私は自分なりに正しいと思ってやっていただけでしたが、現役を引退してお客さん取材を行う中で同じような話がちょくちょく出るたびに、「俺の考え方は正しかったのだ」と自信を深めています。

小学2年生の女の子に子供部屋の希望を聞いた接客場面

幼稚園の子供から家の希望を聞くのはさすがに無理ですが、小学生の高学年ぐらいになると、自分の希望や意志をはっきりと前面に押し出す子もいます。つい先日、私はある住宅展示場の接客で、小学2年生の子供が希望をはっきり話す場面を目の当たりにしました。

子供部屋の希望について話す親子

「自分の部屋からお花が見えるようにしたい」と話した女の子

接客していたのは20代中盤の女性営業で、お客さんは30代半ばのご夫婦と小学2年生の女の子でした。女性営業は子供部屋に入ったところで、女の子に話しかけました。

営業「こちらが子供部屋ですが・・・あっ、そうだ、〇〇ちゃんはどんな部屋がいいとか希望はあるの?」

私は子供部屋の中から見えない位置の廊下に立って話を聞いていましたが、女の子はこう話しだしました。

女の子「私はお花が好きだから壁にお花の絵がたくさん欲しいし、お庭に花を植えたら自分の部屋からお花が見えるようにしたい」

女の子はこれ以外にもいろいろな希望を出し、この話をきっかけにお父さんとお母さんとも話がはずみだしました。

ご両親は最後に、子供部屋を作る際には娘の要望を極力取り入れたいと考えている、とまで口にしてくれました。

この情報は、住宅営業にとってとても大きいと私は考えています。

子供の希望が商談の提案ネタになる

このお客さんと具体的な商談に進んだ場合、営業は子供部屋の提案で花柄の壁紙を勧められます。さらに、庭を見下ろせる位置に子供部屋の窓を作るプランも提案できます。

他社がしないヒアリングで両親の満足度が上がる

このお客さんは他社の住宅展示場にも行くはずですが、小学校低学年の女の子に営業がヒアリングをすることは、まずないと考えてよいでしょう。そのため、ご両親には女性営業の話の振り方が新鮮で興味深く映ります。

ご両親は提案への期待値が上がり、娘のことをよく考えてくれる人だという印象も持ちます。子供の意見を聞くことは、住宅営業が受注へ近づくための作戦の一つになります。

初回接客でお客さんの希望を聞き、三社競合を値引きなしで受注した女性営業の例は、初回接客で和室を聞く営業トークで解説しています。

子供部屋だけを拡大したプレゼン図面を1枚加える

プレゼンテーション図面を出すとき、ほとんどの住宅営業は平面図・立面図などのおなじみの三点セットを出しています。私は、その図面の中に子供部屋だけを大きく引き伸ばした図面を1枚加えることを勧めます。

図面を説明する相手はお父さんとお母さんですが、子供は自分のためだけに何かを作ってくれたと感じてワクワクします。

小学生には難しいかもしれませんが、中学生以上であれば、営業はその図面を見ながら子供本人にもプレゼンテーションしてください。

こうしたプラスαの気配りが、他社との競合で住宅営業を圧倒的に有利にします。

競合で選ばれなかった側の提案資料の見た目やアフターサービスの説明不足は、小規模工務店が9,000万円の契約を逃した理由で解説しています。

まとめ

住宅営業にとって、子供は折衝の邪魔者と捉えられがちです。しかし、子供の名前を呼ぶこと、子供用の名刺を渡すこと、子供部屋の希望を聞くこと、子供部屋だけのプレゼン図面を加えることで、子供は営業の味方になり、その姿を見た親の気持ちも和みます。

「子供を折衝から除外しない」という考え方は、失敗したところでダメージがありません。子供を味方にする発想がなかった住宅営業の方は、次回の折衝から考え方を180°転換してください。

ぜひ本記事の取材事例と接客場面を参考に、次に来場する子供連れのお客さんの名前を呼ぶところから始めてください。

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