大阪ガスのリフォームが満足度1位の理由|本社取材で分かった強み

大阪ガスのリフォームが満足度1位の理由|本社取材で分かった強み

「そろそろリフォームかな」と考えたとき、関西に住むお客さんの頭に、大阪ガスのリフォームがすぐ浮かぶとは私には思えません。大阪ガスとリフォームは、すぐには結び付かないからです。

それでも大阪ガスのリフォームは、ダイヤモンド社の不動産サイトが行った大手リフォーム会社の満足度調査で1位になりました。その満足度を支えているのは、関西エリアに200か所あるサービスショップの点検員が定期的に家庭を訪れ、お客さんが顔見知りの担当者に気軽に見積もりを頼める仕組みです。

本記事では、大阪ガスの本社で取材した話をもとに、大阪ガスのリフォームの満足度が高い理由と、工務店やリフォーム会社が取り入れられる点を解説します。

大阪ガスのリフォームが満足度1位に選ばれたリフォーム会社調査

大手出版社のダイヤモンド社は、不動産に特化したウェブサイトを運営しています。そのサイトで大手リフォーム会社の満足度調査が行われ、大阪ガスのリフォームが1位になったという情報を私はキャッチしました。

なぜ満足度がここまで高いのかに興味を持った私は、旧知の大阪ガス社員に連絡を取りました。

そして、紹介されたリフォーム部門の女性担当者から、本社でいろいろと話を聞いてきました。

話を聞くうちに、私は「なるほどな」「確かにそれは言える」と思うポイントをいくつも見つけました。

大阪ガスは超巨大企業で、大阪ガスならではの特殊性も支持される要因の一つですが、工務店やリフォーム会社の参考になる話も多くありました。

リフォーム会社の満足度を決める3つの要素

リフォーム会社が満足度で上位に来るには、だいたい3つの要素が中心になると私は考えています。

  • 工事に対する満足度
  • コストパフォーマンス
  • 人(担当者)に対する満足度

見積もりを依頼されなければ満足度は生まれない

3つの要素が重要なのは言うまでもありませんが、どれも受注を取った後の話です。

リフォーム会社は受注を取らなければ工事の満足度を測りようがなく、お客さんもコストパフォーマンスを判断できません。

そう考えると、満足度1位の陰には、お客さんが見積もりを依頼しやすい環境があると見るべきです。

大阪ガスのリフォームに対するお客さんの信頼感は圧倒的ですが、会社への信頼という点では、LIXILやTOTOも条件はまったく同じです。しかし、大阪ガスのリフォームには、LIXILやTOTOにはない独特の仕組みがあります。

大阪ガスのリフォームを支えるサービスショップ200か所

大阪ガスは関西エリアに200か所のサービスショップを持っており、その存在がお客さんの見積もりへの心理的なハードルを下げています。

大阪ガス管内に住む家庭には、大阪ガスの担当者が定期的にやってきます。

サービスショップはその担当者の基地で、点検員はここを拠点に地域の家庭を訪問しています。

点検員が定期的に訪問していれば、住人と点検員は自然に顔見知りになります。住人にとっては知っている顔なので、安心感を覚えるのも当然です。

点検員が「リフォームのご計画はありませんか?」と聞く場面

定期的に訪問してきたサービスショップの社員がこう問いかければ、一定数のお客さんはそれなりの反応を示すはずです。たとえば、こんな会話が考えられます。

大ガス「リフォームなどをお考えではありませんか」

お客様「話はたまに出るけども結構お金もかかるでしょう?」

大ガス「水回りなどを大々的にいじれば、それなりの金額はどうしてもかかりますけども、家が古くなってくるといつかやらなくてはいけないので皆さんどこかで決断するんですよ」

お客様「うちも話が出ないことはないけどね」

大ガス「簡単に見積もりを出せますからとってみますか?」

お客様「だけど、まだ全然やる気ないし、そんな事お願いしたら悪いからいいわよ」

大ガス「そんなことは全く気にされなくていいですよ。皆さん気軽にとっていただいて、金額と気持ちが合えばやればいいだけの話ですから。それと今できなくても大体の目安になるでしょう」

一般に、リフォームの見積もりは、お客さんが自分から動かなければ業者が見積もりを出す段階に至りません。

まれに訪問販売業者がやってきて見積もりを勧めることはあっても、基本はお客さんの積極性次第です。

大阪ガスのリフォームでは、お客さんがガス機器の定期巡回で担当者と自然に顔を合わせるので、その場で気軽に見積もりを依頼できます。

訪問予告チラシを撒いてから古い住宅を訪ねる営業の進め方は、外壁リフォームの営業方法で解説しています。

知らない業者が家に来ることへのリフォーム客の不安

アジアを舞台にした大規模なオレオレ詐欺の話題が日本中をにぎわせましたが、自宅に知らない人がやってくることへのお客さんの抵抗感は、以前より増したのではないでしょうか。取材に応じてくれた女性社員の方からも、同じ趣旨の話が出ました。

「顔を知らない人への不安が増すようになると、普段から知った顔を見るとより安心だと感じられるのではないでしょうか」

私もこの意見に全面的に同意します。お客さんが見積もりを取るにしても、まったく知らない業者では誰が来るか分からない不安があります。

有名企業のリフォームでも担当者は初対面

「有名な会社であれば、そのような心配はないじゃないか」と言われるかもしれませんが、大阪ガスのリフォームとは明らかに違います。

誰もが知る会社が手掛けるリフォームでも、お客さんが信頼を置くのは法人としての会社名です。

その会社から来る社員は、お客さんにとってはあくまで一個人であり、まったく知らない他人です。

会社の安全性への不安など、施主が小規模な会社を避ける理由とその解き方は、小規模工務店が避けられる理由で解説しています。

大阪ガスの知名度は文句なしなので、会社への信頼性は他社と同じレベルと言ってよいでしょう。

しかし、大阪ガスのリフォームでは、やってくる担当者が初対面ではありません。

お客さんは、何年にもわたって定期的に顔を出している社員との何気ない会話から「リフォームの見積もりでも取ってみようかな」という気持ちになり、軽い気持ちで依頼できます。

もちろん大阪ガスのリフォームにも、お客さんが自分から見積もりを取る通常のルートはあります。

ガスが絡むリフォーム工事はガス会社に頼みたくなる

リフォームの中には、ガスが絡む工事が多くあります。お客さんの要望としては、たとえば次のようなものです。

  • お風呂の中でミストサウナを浴びられるようにしたい
  • ガスを使った床暖房を入れたい
  • ガス代が安くなるようなリフォームをしたい

大阪ガスに限った話ではありませんが、ガスが絡む工事をするなら、お客さんがガス会社の経験や力量に期待するのは自然なことです。この点も、大阪ガスのリフォームが持つ強い武器の一つです。

ガスが絡むキッチンや浴室のリフォームで、部位ごとのメーカー・品番・色・数量をお客さんと確認する書式は、リフォーム仕様書テンプレートで解説しています。

工事担当者の評価が高い大阪ガスのリフォーム

1時間の取材でさまざまな話を伺いましたが、私の印象に最も残ったのは人に対する評価です。ダイヤモンド社のアンケートでも、大阪ガスのリフォームは他社と比べて、人に対する評価が高いという結果が出ています。

他の大手リフォーム会社も人材の質は高いと考えられ、逆に大阪ガスのリフォームであれば人のレベルが高いという合理的な理由も見当たりません。

これは私の推測ですが、サービスショップの担当者を通じてリフォームをした場合、お客さんと担当者は顔見知りの状態からスタートします。

大阪ガスのリフォームは、他社と比べてスタートの時点ですでに有利な立場にあると言えます。

この絆が、結果として人に対する高い評価につながっていると私は分析しています。

リフォーム会社で働く人の評価については、仕事を手抜きせず完璧にこなす社員が社長から手放したくないと評価される理由を、リフォーム営業の女性社員への取材で解説しています。

工務店・リフォーム会社がサービスショップの仕組みから学べること

工務店やリフォーム会社が200か所の拠点を持つことはできませんが、お客さんにとって「知った顔」の担当者をつくることはできます。

引き渡し後の点検は同じ担当者が回る

大阪ガスの点検員がお客さんと顔見知りになれるのは、同じ地域の家庭を定期的に訪ねているからです。

工務店であれば、新築やリフォームを引き渡したOB施主の家に、点検のたびに同じ社員が顔を出すようにすると、その社員はお客さんにとって初対面の業者ではなくなります。

OB施主からリフォームの受注につなげる進め方は、工務店のリフォーム受注の進め方で解説しています。

点検の日程を幅を持たせて約束し、10年・15年点検までOB施主との接点を残す方法は、小規模工務店のアフターサービスで解説しています。

点検のついでに「今できなくても目安になる」と伝える

サービスショップの社員の会話にある「今できなくても大体の目安になる」という一言は、工務店の点検訪問でもそのまま使えます。

工務店の担当者が水回りの古さなどに気づいたとき、お客さんの「まだやる気がないのに悪い」という遠慮をこの一言で外せば、見積もりを勧めやすくなります。

訪問の間が空く時期は、礼状やショートメールで担当者の名前を思い出してもらう方法もあり、住宅営業のお礼状の書き方で解説しています。

まとめ

大阪ガスのリフォームが満足度1位になった裏には、お客さんが見積もりを頼みやすい環境があります。サービスショップの点検員が何年も顔を出し、お客さんにとって知った顔になっていることが、見積もりの依頼のしやすさにも、担当者への高い評価にもつながっていると私は考えています。

工務店やリフォーム会社にサービスショップは無くても、引き渡し後の点検で同じ担当者が訪ね、「今できなくても目安になる」と見積もりを勧めることはできます。

ぜひ本記事の大阪ガスのリフォームの事例を参考に、OB施主の家へ同じ担当者が定期的に顔を出す仕組みを作ってください。

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