紹介受注を増やす仕組み|積水ハウスの営業に紹介が多い理由

紹介受注を増やす仕組み|積水ハウスの営業に紹介が多い理由

紹介受注は、すべての住宅会社が頭を悩ませているテーマです。私が3月17日にZOOMで行った勉強会でも、依頼主の住宅フランチャイズ本部から頼まれたのは「紹介に関するネタ」でした。

積水ハウスの営業に紹介が多いのは、特殊な秘密があるからではありません。

私が在籍していた支店では、支店長が営業会議のたびに紹介の棟数を聞いていました。

さらに、回覧板で紹介情報数のトップを全社員に知らせ、営業マンは自分から口に出して紹介をお願いしていました。

本記事では、積水ハウスの営業が紹介受注を増やしていた社内の仕組みと営業個人の頼み方を、私の体験談をもとに解説します。

積水ハウスの営業に紹介が多い理由(住宅営業の現場で見たこと)

住宅フランチャイズ本部から頼まれた紹介の勉強会

勉強会の依頼主は、私が昔から懇意にしている住宅フランチャイズの本部です。

勉強会の前月に本部から久しぶりにメールが届き、「紹介に関するネタを本部向けにやってくれる?」という内容でした。

フランチャイズ本部にとって、加盟店の売り上げアップは至上命題です。

本部は展示場の来場を増やす方策やイベントの内容を考えますが、加盟店の紹介受注を上げさせるのも大きな仕事の一つになっています。

今回の依頼は、紹介受注をテコ入れする一環として「なんかいいネタないかな?」というものでした。

紹介受注は、住宅営業にとって究極の営業手法です。

積水ハウスは今も昔も紹介が多い住宅会社として知られており、私が在籍していた当時も同じことが言われていました。

ただ、積水ハウスが何か特殊なことをやっていたわけではありません。

それでも、紹介が多い住宅会社だったのは紛れもない事実です。

「紹介受注こそ理想の営業のお手本」という空気

積水ハウスが多くの紹介受注を得ていた理由の筆頭は、空気感です。見方によっては精神論にもなりますが、私は営業現場の全体にこうした空気がみなぎっていることが大事だと考えています。

私の記憶では、営業会議のたびに支店長が紹介について話す時間がずいぶんと長くありました。支店長からは、毎回のように次の質問が飛んできたのです。

「先月の紹介受注は何棟だ?」「そもそも紹介の情報は何件あったのか?」

毎回の営業会議でこんな雰囲気を出されれば、営業マンの心の中に「紹介受注を取らなくてはいけない!」という気持ちが育つのは当然です。

紹介受注を増やしたい住宅会社の経営者が最初に手を付けるのは、この空気づくりです。

社長が紹介を会社の方針に決め、全社員の意識と契約後の対応を管理する進め方は、紹介営業の仕組み化で解説しています。

紹介を取った積水ハウス営業を評価する仕組み(工務店の経営者向け)

紹介情報を得た営業マンを評価すべき理由

工務店や住宅会社の経営者から見ると、新規来店の受注も紹介受注も、会社の利益には関係がないように一見感じます。

しかし、私はその見方は間違っていると考えています。

紹介受注には、住宅会社にも営業マン個人にも大きなメリットがあるからです。

住宅会社にとって、紹介は集客の経費を使わずに得られるお客さんです。

営業マンが初回で契約を取ってくるのは願ってもないことですし、経費0円の紹介情報も実にありがたいものになります。

営業マンにとっても、汗や知恵を絞らずに出てくるお客さんの情報は、言うまでもなくありがたい存在です。

集客の経費をかけずに得られる紹介に工務店が取り組む意義は、工務店の紹介受注で解説しています。

こんな簡単な理屈なので、経営者は紹介情報を得た営業マンを評価し、契約まで至れば最大限に賛辞を贈るべきです。

営業マンも一人の人間ですから、「今月も紹介受注を取ったか!よくやってくれるな。大したもんだ!」と上司にほめられれば気持ちが高揚します。

回覧板で発表された「紹介情報獲得NO1」

私のいた支店だけかもしれませんが、支店では営業マンの士気を高める面白い仕掛けもしていました。当時はメールがなかったので、昔ながらの社内回覧板のようなものがあり、支店はそこに次のような内容を紛れ込ませていたのです。

【4月の紹介情報獲得NO1・・・〇〇店 森雅樹 紹介情報数4件 紹介契約数2件でトップ】

営業マンだった私の心境としては、まんざらでもありません。

しかも、この回覧は会社の上層部はもちろん、同期のかわいい女の子まで、すべての社員が目にするのです。

士気が上がるのも当然でした。

支店が最も大事にしていたのは契約数ですが、紹介契約数と紹介情報数も重視していました。

この回覧があったので、私を含めた営業マンの頭の中には「紹介受注を増やすのが究極の目標だ!」という認識が定着しました。

協力業者にも紹介を強く頼んだ

積水ハウスに限らず、多くの住宅会社が協力業者への紹介依頼をしているはずですが、積水ハウスはかなり強烈に頼んでいました。

協力業者さんは内心面白くないこともあり、大変だったと思います。

それでも結果的には協力業者からもたくさんの紹介が出てきましたし、現在も話を聞くと、業者経由の情報が大量に出てくるとのことです。

積水ハウスの全国トップ5の上司に教わった紹介の頼み方

住宅営業の担当者がお客さんと打ち合わせをする様子

私が積水ハウスに入社したときの上司は、当時全国TOP5に入る辣腕(らつわん)営業マンでした。全国TOP5に入るには新規営業だけでは足りず、上司の受注は必然的に紹介営業が大半を占めていました。

「まずは口に出してみろ」

私は上司に「どうしたらそんなに紹介がもらえるのですか?」とストレートに聞いたことがあり、そのときに上司から返ってきた答えを今でもはっきり覚えています。

「まずは口に出してみろ」

言われてみればたしかにそのとおりですが、私はなんだか釈然としなかった記憶があります(笑)。

それでも、上司の答えは的を射ていました。

営業マンが頼みもしないのに、お客さんが勝手に紹介を出してくれるという都合の良いことを期待してはいけません。

お客さんが紹介をためらう理由

住宅は高額商品なので、お客さんはおいそれと知り合いを紹介できません。紹介した友人が紹介先の住宅会社とトラブルを起こしたら、紹介したお客さんはいたたまれない気持ちになります。

そのため、紹介はあくまでも営業マンからお願いするのがベターです。

営業マンの依頼に応じて、お客さんが「そういうふうに頼まれれば、いないでもないけどね……」と言う状況に持っていくのです。

もちろん積極的に紹介をくれるお客さんはどんどんくれますが、基本は営業マンが口に出してお願いします。

OB施主に紹介をお願いするときに渡すカードと、添えて送る手紙の書式は、紹介カードテンプレートで解説しています。

入社2年目で地域トップの紹介受注を取った体験談

私は積水ハウスの2年生のときに、紹介受注で表彰されました。全国1位とはいきませんでしたが、全国を6ブロックに分けた中の1地域で、紹介受注のトップを取ったのです。

入社2年目の営業マンでも、紹介受注ではベテラン営業マンを負かすことができます。この結果は、私が上司の教えどおり、お客さんに口に出してお願いしまくった結果です。

紹介ハガキの配り方や契約翌日のノーアポ訪問など、表彰につながった具体的な行動は、住宅営業で紹介受注を増やす方法で解説しています。

紹介の土台になる誠心誠意と、住宅営業が心理を読む動き方

紹介の基本は、やはり誠心誠意です。私はこれを否定できませんし、誠心誠意が根本にない住宅営業マンは、どんなに頑張っても紹介を得られる営業マンにはなれないと考えています。

ただ、紹介受注を得るには、誠心誠意以外のテクニックや動き方があるのも事実です。

簡単に言えば、営業マンはお客さんの心理を読むのです。

お客さんが思わず「この人だったら友人を紹介してもいいな」と自然に思ってもらえるようにするのです。

まとめ

積水ハウスの営業に紹介が多いのは、特殊な秘密があるからではなく、支店長が営業会議で紹介を話題にし続ける空気と、紹介情報数と紹介契約数を回覧板で発表して営業マンを評価する仕組みがあったからです。そのうえで、積水ハウスは協力業者にも紹介を頼み、営業マン個人は上司の教えどおり口に出してお願いしていました。

営業マン個人は、入社2年目で地域トップになった私のように、まずは口に出して頼むことから始められます。

ぜひ本記事の積水ハウスでの体験談を参考に、自社の営業会議と評価の仕組みに紹介受注を組み込んでください。

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