建売住宅の販売方法|学校の悪い噂がある分譲地が完売した事例

建売住宅の販売方法|学校の悪い噂がある分譲地が完売した事例

2021年6月にある県で売れた8区画の〇〇分譲地では、お客さんの不安を一つずつ証拠で消したことが決め手になりました。販売側が用意したのは、校長先生への取材ビデオ、警察での聞き取り、12時間の日照撮影などです。

本記事では、条件の厳しい分譲地で建売住宅を売るための販売方法を、実際の事例をもとに解説します。

建売住宅の販売方法は「売れる理由」を現地で用意すること

建売住宅は、簡単といえば簡単に販売できる商品です。

土地の場所も建物もすでに決まっているので、お客さんとの間に妙な交渉の余地はありません。

しかし、条件の良い物件でもお客さんが購入を決めるときには理由があり、条件の厳しい場所であればなおさら、売れるだけの理由が要ります。

条件の厳しい分譲地で弱点を認めたうえで地域のニーズに合う強みを打ち出すやり方は、建売の集客方法と接客術で解説しています。

8区画・各60坪の〇〇分譲地の条件

2021年6月に売れた〇〇分譲地は8区画で、どの区画も60坪程度を確保していたため、広さに問題はありませんでした。

南隣には100坪程度の公園があり、昔ながらの滑り台とちょっとした遊具が少し置かれています。

各区画の形も悪くなく、擁壁もきちんと整っていました。

なお、この案件には建売住宅のほかに売り建ての区画もありました。

小学校の悪い噂を校長先生の取材ビデオで消した建売分譲地

見学客のほとんどがネットの噂を知っていた

小学校や中学校が荒れていると聞けば、お客さんがその地域を敬遠するのはよく理解できます。

〇〇分譲地の学区の小学校も、ネット上で「荒れている」と評判になっていました。

ところが、この評判は実態と異なっており、嘘のうわさ話がネットに広まったものでした。

実際の小学校は何の問題もないどころか、校長先生をはじめ教育に熱心な学校でした。

以前は本当に荒れていた時期があったケースです。

それでも噂というのは恐ろしく、分譲地を見学するお客さんのほとんどが噂を知っていたため、販売側はこれを払しょくするのに苦労しました。

校長先生に出した3つの取材条件

販売側は苦労の末、小学校の校長先生に掛け合い、10分程度の短い取材に応じてもらいました。取材はビデオで撮影し、販売側と校長先生は次の3つの条件で合意しています。

  • ビデオの中で住宅会社の会社名を出さない
  • 映像を校長先生に渡し、他の業者から希望があれば使ってもらう
  • ホームページには掲載せず、その都度お客さんに見せる

取材の中で校長先生は、ネット上に出回っている噂はすべて悪質な嘘であると語ってくれました。

校長先生はさらに、自ら音頭をとって勉学、友人、情操、健康といった大事な項目に積極的に取り組んでいることも話してくれました。

校長先生の個性なのでしょうが、噂の話も取り組みの話も実に熱く語ってもらいました。

取材ビデオを見たお客さんの反応

販売側がビデオをお客さんに見せると、大好評でした。

お客さんはビデオの内容はもちろん、販売側が校長先生のところまで行って取材したことに驚いていました。

学校長自身が小学校のことを語っているため、お客さんがみんな惹きつけられるように話を聞いていたのも印象的です。

お客さんがその土地でどう暮らすかを映像と写真で見せる提案資料の作り方は、住宅営業の土地のプレゼン術で解説しています。

〇〇分譲地から小学校までは1500mほどあり、普通であればお客さんが気にする距離です。

しかし、ビデオを見たお客さんにとって、距離の問題はごく小さなものになりました。

私の目の前で、次のように話して購入の意思を示したお客さんもいたほどです。

「1500mっていうと子供の足では少しあるけど、こういう教育方針の小学校だなんて知らなかったです。これはいいですね」

隣の公園の治安は警察で確かめて建売の見学客に伝える

南隣の公園について、「若者がたむろしないか」と尋ねたお客さんが数人いました。その中の一人は、営業マンがある行動を取っていたことで納得し、購入契約に結びつきました。

ご主人「横に公園があるのはいいのだけど、夏場に若者がたむろして嬌声を上げたり花火で騒いだりとかいう話があるじゃないですか」

営業「実は警察に行って、そのあたりをしっかり聞いてきました」

警察は公園に関する苦情の具体的な数字までは教えてくれませんでしたが、大きな問題になるような事案が起きていないことは事実でした。

営業マンはその事実をお客さんに伝えたうえで、ネットには載っていない情報も入手して見せています。

営業マンが見せたのは、その地域の空き巣や痴漢といった刑法犯の発生状況の数字です。

営業マンから聞いた話では、警察の担当者は「公に教えるわけにはいかないので今から独り言を話しますから。いいですか、それをあなたが勝手に聞いてしまったんですからね」と言ったそうで、嘘のようなホントの話です。

「警察に聞いてきた」と言うだけではお客さんに眉唾ものだと思われかねませんが、警察の担当者とのこのやり取りがあったことで、営業マンの話の信ぴょう性ががぜん高まりました。

案内の前に家族構成や趣味を聞き出し、物件の合う点を用意しておく接客は、建売の集客を契約につなげる接客で解説しています。

日当たりと通学路は建売住宅の現地をビデオで撮って見せる

隣家が近い区画は日影図と12時間の撮影で日照を見せた

〇〇分譲地の一部の区画は隣家が接近していて、視線と日照の問題が懸念されました。仕方がない話ですが、お客さんもそこに気づいて営業マンに指摘します。

視線の問題は販売側でも解消できず、お客さんの「気になるといえば気になりますかね……」という言葉で話が終わりました。

一方、日照については、販売側が設計に日影図を書いてもらって提示しました。

販売側はさらに晴天の日を選び、陽の入り方が分かるようにビデオを12時間固定で撮影して、早回しに編集した映像をお客さんに見せています。

映像は一目瞭然で、嘘偽りもありません。お客さんはいたく納得した様子で、視線の問題も大きな障害にならずに購入契約となりました。

娘を持つ家庭には昼間の通学路を撮影して見せた

「娘がいるので通学路が心配です」と言うお客さんもいました。親にとって小学校の通学路は重要な問題で、とくに女の子がいる家庭は、交通だけでなく防犯も考えなくてはなりません。

〇〇分譲地は小学校まで距離があったものの、通学路は比較的良好で、街灯もきちんとついていました。

そこで販売側は、昼間ではありましたが通学路を撮影し、お客さんに見せました。

小学生の女の子を持つお客さんがこの通学路ビデオに納得したと、私は営業マンから聞いています。

現地を撮った映像を集客にも使う方法は、工務店のYouTube集客で解説しています。

売り出す前に建売住宅の弱点と答えを準備する手順

懸念ごとに「誰に聞くか」と「何で見せるか」を決める

〇〇分譲地の販売側は、学校の噂は校長先生に、公園の治安は警察に、日照は設計に聞きに行き、答えを映像や図面の形にしました。地域の情報を足で集めるやり方は、住宅営業の探客方法で解説しています。

まとめ

完璧な分譲地はありませんし、そんな土地が流通しているはずもありません。

それでもお客さんにとっては一生に一度の家ですから、簡単に妥協できないのも当然です。

そのために住宅営業がいて、完璧な土地がないことを伝えて納得してもらうのが営業マンの仕事です。

ただし、営業マンが口頭でペラペラと話すだけでは、お客さんは納得しません。

〇〇分譲地の販売側が校長先生や警察に足を運び、日照を12時間撮影したように、手間を惜しまずに動いて証拠を見せることが、条件の厳しい建売住宅を売る方法です。

手抜きをせずに汗をかきましょう。

ぜひ本記事の〇〇分譲地の事例を参考に、販売中の建売住宅の弱点を書き出し、それぞれに見せられる答えを用意してください。

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