トップ営業の接客は即答で信頼を得る|紹介8割の展示場営業の習慣

トップ営業の接客は即答で信頼を得る|紹介8割の展示場営業の習慣

従業員1,000人を超える住宅会社でトップを走る入社10年目のAさんは、初回接客の5分で「私が全てお答えします」と言い切り、初対面のお客さんから信頼を得ています。取材した時点で、Aさんの受注は8割が紹介でした。

本記事では、私が取材したAさんの接客トークと練習方法、契約客の声をもとに、住宅展示場で信頼される営業マンの条件を解説します。

住宅展示場のトップ営業マンが初回接客で言い切る一言

優秀な住宅営業のパターンは人それぞれです。

理路整然と住宅性能や間取りを話し続ける営業マンもいれば、お客さんの話をひたすら聞き続ける営業マンもいます。

私が取材したAさんを分類するなら、自信たっぷりタイプです。

「私についていらっしゃい」

Aさんは、文字どおりこう言い放ってしまう営業マンです。誰もが真似できるとは私も思いませんが、高額商品を売る営業マンは、お客さんから見て頼もしい存在であるべきだと私は考えています。

入社3年目からトップに上がったAさん

Aさんの成績は2年目までは中の上だったそうですが、3年目からいきなりギアが入り、社内でぶっちぎりのトップになりました。Aさんをトップに押し上げたのは、お客さんに自信満々で対応する営業スタイルです。

「私が全てお答えします。何かわからないことや不安なことがあれば全て私にお聞きください」

Aさんは初回面談で接客を始めてから、ものの5分でこのトークを切り出すそうです。

「最初は怖かったですよ」と語る理由

Aさん自身は、このトークを「最初は怖かったですよ」と振り返ります。

「私が全てお答えします」と言い切る以上、Aさんは何を聞かれても答えなくてはなりません。

一般的な説明なら問題ありませんが、資金計画の込み入った話や、市街化調整区域・都市計画といった突っ込んだ相談にも、Aさんは明確に答える必要があります。

それでもAさんがこれまでの営業経験で答えられなかった質問は、数回しかなかったそうです。そのときばかりはAさんも「調べてご連絡します」と答えましたが、ほとんどの質問に即答してきたため、お客さんからの信頼感は抜群です。

私も現役時代にはそれなりに勉強しましたが、さすがにここまで言い切る勇気はありませんでした。Aさんの上司によると、Aさんは自分を追い込むためにあえてこう言い放ち、自ら梯子(はしご)を外しているということです。

住宅展示場の営業マンが即答できるようになる録画練習

Aさんの練習方法には驚きました。

住宅営業であれば、お客さんに耐震等級を説明する場面があります。

Aさんはスマートフォンを録画モードにして、耐震等級をお客さんに説明する場面を一人芝居で撮影するそうです。

撮った動画をすぐに見返し、Aさんは悪い部分や足りない部分をその場で直していきます。

私は実際にAさんの動画を見せてもらいましたが、ノートパソコンの中に膨大な量が入っていて驚愕しました。私も積水ハウス時代には定期的にロープレを行い、撮影もよくしていましたが、Aさんは量も徹底ぶりも桁外れです。

Aさんが動画で確かめているのは、説明の内容が合っているかどうかだけではありません。

Aさんは身振り手振りはもちろん、話すスピードや表情まで分析しています。

お客さんから見てどんな表情で話せば信頼を得られるのか、どの一線を超えると尊大な態度に映るのかまで、Aさんは研究し尽くしているそうです。

録画を使った接客トークの直し方は、住宅営業の初回接客の台本の作り方で解説しています。

疲れた来場客を1時間半引き止めた一言(Aさんの契約客への取材)

私は研修の前に、研修に参加する営業マンが契約したお客さんを取材し、その記録を研修の題材にしています。

Aさんのお客さんにも、一人だけ取材したことがあります。

ご夫婦ともに40代半ばの方で、ビデオにはこんな会話が記録されています。

住宅営業がお客さんと打ち合わせをする様子

私「Aさんと最初に会ったのは展示場ですか?」

ご主人「そうですね。近所の総合展示場に行って5~6社見て、もう帰ろうかと思ったときに、ふと立ち寄った最後の一社だったんですよ」

私「どんな会話をしたか覚えていますか」

ご主人「かなりヘトヘトに疲れていたんですけども、玄関に入って出てきたAさんは、開口一番“お疲れですよね。ポイントだけご説明しますので、何かお聞きになりたいことありますか?”こう話してきたんですよ」

私「表情を見ていたのですかね」

ご主人「おそらくそうでしょう。だから私も妻もびっくりしたんですよ。この人よく見てるなと思って(笑)」

ご夫婦は、最初の鋭い一言をきっかけに、そこから1時間半もAさんと話し込んだそうです。ご夫婦は「なんでも私に聞いてください」というAさんの言葉を聞いて、初対面でありながら大きな信頼を寄せたとのことでした。

Aさんの上司に話を聞くと、Aさんと契約したお客さんはみな、最初にAさんと会ったときに引きつけられ、心酔してしまうらしいです。

私自身はAさんの接客を受けたわけではないので、これ以上の説明はしようがありません。

契約客への取材を接客の見直しに使う方法は、ハウスメーカーの営業トーク事例で解説しています。

初対面のお客さんとの距離を詰める行動は、住宅営業のトップセールスの共通点で解説しています。

紹介受注が8割になった住宅営業マンの数字

毎月5〜6件の紹介から1.5件を受注

初対面のお客さんを引きつけるくらいですから、Aさんのもとには紹介情報がどんどん集まります。

Aさんが紹介の話をもらうのは、毎月平均で5〜6件だそうです。

住宅展示場で毎月5〜6組を接客して1件契約できれば、その営業マンはかなり優秀といえますが、Aさんは紹介の中から毎月平均1.5件を受注しています。

Aさんは紹介からの受注に加えて、展示場接客でも1件から2件を契約しているとのことです。

Aさんのペースで進めば、年間で24、25件を平均的に受注していく計算になります。

注文住宅の受注で毎月2件のペースを保つのは、そうそうできることではありません。

紹介中心の受注が止まる原因と紹介元の見直し方は、紹介営業が止まる原因で解説しています。

初回面談から紹介をもらうイメージを描いている

Aさんの発想にも驚きました。

Aさんは契約どころか、10分ほど前に初めて顔を合わせたお客さんに対しても、「この人から紹介をもらうんだ!」というイメージを頭に描いているそうです。

Aさんは通常の営業マンとまったく違う発想を持っていると私は感じました。

私が積水ハウスに新入社員として入社したとき、直属の上司だった店長は紹介だけで食べていました。

店長の指導は「人の顔を見たら紹介をくださいと言え」というもので、Aさんに通じるところがあったのかもしれません。

紹介のもらい方は、紹介営業のコツで解説しています。

まとめ

住宅展示場でトップを走るAさんは、初回接客の5分で「私が全てお答えします」と言い切り、ほとんどの質問に即答することでお客さんの信頼を得ていました。Aさんの即答の裏には、表情や話すスピードまで分析する録画練習の積み重ねがあり、信頼を寄せたお客さんからの紹介が受注の8割を占めるまでになっています。

ぜひ本記事のAさんの事例を参考に、住宅展示場での初回接客で即答できる質問を一つずつ増やしてください。

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