住宅営業ツールに自社展示場の写真はありますか?会話例で解説

住宅展示場で接客をしていると、5分ほどで流すように見て帰るお客さんもいれば、着座誘導がうまくいって2時間ほど話し込むお客さんもいます。
着座後の深い話に欠かせないのに、ほとんどの営業社員が持っていない住宅営業ツールは、今まさに接客している自社展示場の内観と外観の写真です。夜に撮った外観写真や展示場にない設備の写真、レーザーポインターもそろえておくと、着座後の会話が深まります。
本記事では、住宅展示場の接客で使う写真資料の撮り方と使い方、あわせて準備したい住宅営業ツールを解説します。
住宅営業ツールで見落とされがちな自社展示場の写真
着座して深い話をするお客さんには、営業社員が様々な営業ツールを武器として身につけて臨む必要があります。
一般的には、iPadなどのITツールに加えて、カタログや手製のツールを準備している住宅会社が多いでしょう。
その営業ツールの中には、住宅会社がこれまで建ててきた家の外観や内観の写真集もたいてい入っています。
ところが、営業社員がいろいろな写真を持っていても、今まさに接客している自社展示場そのものの写真集を用意しているケースはほぼないと思って間違いありません。私は、住宅展示場の接客には自社展示場の写真が欠かせないと考えています。
私は大きな住宅会社の新卒研修を、年間を通して行っています。
8月25日にZoomで行う回に向けて、私は新卒社員に、自分が勤務する住宅展示場の写真を昼間と夜の両方で撮影して準備するよう指示を出しました。
必要な営業資料だと私が考えているので、研修でもこの指示を出しています。
住宅展示場に来るお客さんへの対応の幅については、住宅展示場の集客方法で解説しています。
住宅展示場の内観写真を住宅営業ツールとして使う理由
営業社員がお客さんを一通り案内した後、1階のリビングに着座した場面を想定します。
写真が手元にない営業社員とウォークインクローゼットの会話
営業「一通りご覧いただきましたけども展示場の印象はどうでしたか」
客「すごくおしゃれですよね。特に2階の主寝室にあったウォークインクローゼットがよく考えられてるな、と思いましたよ。色々と効率的に考えられていましたね。棚の幅とか高さとか右奥の部分も色々とあったじゃないですか・・・」
営業「右奥と言うとどんな部分でしたっけ?」
写真で造作部分を見せた営業社員の会話
客「・・・棚の幅とか高さとか右奥の部分も色々あったじゃないですか?」
営業「右奥の部分と言いますと・・・写真をお見せしますね。ちょうどここの造作部分のことでしょうか」
客「そうそう!この作り方がものすごく効率的というか考えられてるなあと思って、さっき感心したんですよ!」
展示場内外の細かい写真が手元にあると、営業社員はお客さんと一緒に見てきた部分を振り返れます。
営業社員は自分の勤務場所なので展示場の仕様を事細かに分かっていますが、お客さんにとっては初めて見る場所なので、感覚的に良いと思っても記憶は曖昧になります。
展示場の詳細な写真があれば、営業社員は着座してから話を詰めやすくなるのです。
着座して話せる場所の作り方や外観写真のイーゼルの置き方は、住宅展示場の装飾の考え方で解説しています。
展示場の外観写真は夜の撮影で他社と差をつける
外観を見ながら話す場面がない展示場接客
住宅展示場の接客では、営業社員がお客さんと一緒に展示場を外から眺めて説明する機会は、皆無と言ってよいほどありません。お客さんが来場すると営業社員は玄関ホールで「いらっしゃいませ」と迎え、帰るときも玄関ホールで「ありがとうございました」と別れるのが一般的です。
外観の説明が起こりやすいのは、むしろ現場見学会です。
現場見学会では建物の外に受付のテントコーナーを設けることが多く、営業社員はお客さんを車までお見送りします。
営業社員とお客さんが一緒に建物を出るので、そこで足を止めれば外観を一緒に見る構図が生まれます。
現場見学会で室内に入る前に外観の感想を聞く進め方は、現場見学会で外観の感想を聞く接客で解説しています。
住宅展示場の接客では、営業社員もお客さんも建物の中の話はあれこれするのに、外観はあまり話題にしません。
外壁のメンテナンスの話で外壁素材に触れることはあっても、バルコニーや外壁が外からどう見えるかまでは普通は話しません。
なので、営業社員は外観の写真を見せながら、自分の側から話を振って盛り上げてください。
夜の外観写真でお客さんの注目を集める
「建物の外観なんかどうでもいいよ」というお客さんは、おそらくいません。お客さんは数千万円の借入をして夢のマイホームを建てるわけですから、予算内でできるだけカッコいい家を建てたいと考えるのは当たり前です。
お客さんは複数の住宅会社に足を運びますが、ほとんどの住宅会社で見せられる写真は昼間に撮ったものです。
その中で夜間の写真を見せる住宅会社があれば、お客さんの注目を集めるのは言うまでもありません。
撮影の仕方にもよりますが、夜間の外観は室内からあふれる光の影響もあって、幻想的でおしゃれに映ります。
お客さんから「わぁ!素敵だわね~」という反応を引き出せるのが、夜の写真です。
私は、自社展示場だけでなく、実際に建てた建物も含めて夜に撮影するよう勧めています。
実際に建てた建物は、お客さんに一言断れば特に問題は起きないと思うので、営業社員はできる限り撮影してください。
写真はアナログの写真集でも、iPadに入れても構いません。
住宅展示場にない設備の写真を用意する
営業社員が勤務する住宅展示場が対面キッチンだとします。
この場合に営業社員が用意するのは、対面キッチンではないタイプの写真です。
対面キッチンは目の前にあるので営業社員は現物を見ながら説明できますが、目の前にないものの説明は大変になります。
奥様「対面キッチンが基本的にはいいんだけど、そうじゃないタイプってどんなのがあるの?」
営業「アイランド型と言いまして・・・えーとですね・・・・こんな感じで島のようになってるといえばおわかりになるでしょうか」
写真がなければ、営業社員の説明はこのような手探りになってしまいます。
写真があれば、一発で片がつきます。
営業社員はキッチンだけでなく、展示場のありとあらゆる場所で同じ発想を持ち、目の前にないものの写真を準備してください。
子供部屋を仕切る前の実例写真を見せて説明する方法は、住宅展示場の子供部屋接客のコツで解説しています。
実物を見せられる場所としてショールームを接客に使う方法は、住宅展示場のディスプレイ活用で解説しています。
レーザーポインターも住宅展示場の営業ツールに加える
余談になりますが、住宅展示場の接客ではレーザーポインターを準備しておくと役に立つことがあります。
1階の広いリビングのソファーに、営業社員がお客さんと一緒に座って話している場面を想像してください。
ソファーからキッチンまでは7~8mの距離があり、そこでキッチンの話になったとします。
一緒に歩いて行けば済む話ではありますが、レーザーポインターがあれば営業社員の説明は楽になります。
レーザーポインターは手の届かない天井などを説明するときにも活躍しますし、外に出て外観を説明するときには最強のツールだと私は思っています。
営業「レーザーポインターで指し示していますけども、あの部分のコーキングが剥がれやすいんですよね」
客「確かに傷みそうな部分だと私も感じます」
営業「ところで破風(はふ)という言葉をお聞きになったことありますか?」
客「聞いたことがありません」
営業「破風とはこの部分を指すのですが・・・」
レーザーポインターはネットで探せば1本2,000円から3,000円で売っています。住宅会社で1本買っていただき、展示場に常備してはいかがでしょうか。
まとめ
住宅展示場の着座接客では、iPadやカタログ、施工事例の写真集に加えて、接客している自社展示場の写真が欠かせない住宅営業ツールになります。内観の細部の写真があれば案内した部分を振り返れますし、夜の外観写真は昼間の写真しか見せない他社との差になります。
展示場にない設備の写真は営業社員の手探りの説明をなくし、レーザーポインターは離れた場所や天井、外観の説明を楽にします。
ぜひ本記事の写真資料の使い方を参考に、勤務する住宅展示場の昼と夜の写真を撮ってください。



