住宅営業の集客をAIに聞いてみた|Grokが答えた展示場接客3つ

すべての業界でAIが欠かせなくなるのは時間の問題です。ところが住宅業界では、AIの活用が頭の片隅にあっても、営業活動で実際に使っている住宅営業社員はほとんどいないのが現状だと私は思います。
私がAIの「Grok」に新築するお客さんの探し方を聞くと、自社ホームページのSEO、SNSのターゲット広告、現場見学会、不動産業者との提携という答えが返ってきました。住宅展示場でのアポの取り方や、一条工務店に競合で勝つ方法を聞いた回答には、住宅営業の現場で使える内容も含まれていました。
本記事では、Grokが3つの質問に返した回答を私の現場経験で評価しながら、住宅営業の集客と住宅展示場でのアポ取りにAIをどう使うかを解説します。
住宅営業の集客にAIを使う前に知っておきたい仕組み
私は今の仕事でAIを使うことはほとんどありませんが、中国の企業が新たにAIを開発したという世界的なニュースを見て、「住宅営業にAIを活用したらどうなるだろうか?」と思いつきました。
そこで私は、自分が現役の住宅営業社員だと仮定して、仕事の中でAIをどう使うかをシミュレーションしてみました。
チャットGPTという言葉は、中身や何ができるのかが分からない人でも聞いたことがあるほど認知度が高く、住宅営業社員も知っておくべき言葉です。たとえばチャットGPTに「石破内閣が抱える大きな問題点は何でしょうか」と政治的な質問を投げかけると、チャットGPTは経済、外交、選挙、LGBT問題などを含めて幅広く調べた結果を、瞬時にパソコンのモニターに表示します。
この答えは、コンピューターが独自に考えたものではありません。
チャットGPTは、ネット上に無数に書き込まれている意見やWeb記事の内容を一瞬で集め、それをまとめて表示しています。
同じ仕組みで、住宅営業についての質問を投げれば、AIはさまざまな答えを返します。
今回、私はチャットGPTではなく、Xが無料開放しているGrokを使っていろいろな質問をぶつけてみました。
追客メールの下書きや反論の想定など、住宅営業の仕事でAIを使える場面は、住宅営業のAI活用の6つの使い道で解説しています。
AIが答えた住宅営業の集客方法(住宅展示場以外で新築客を探す)
最初に私は、「新築するお客さんの探し方」をGrokに聞きました。住宅展示場があればそれが1つの解決方法になりますが、それ以外の方法をAIがどう答えるのかを知りたかったので、私はストレートに質問しています。
自社ホームページのSEOで検索されるキーワードを散りばめる
Grokの答えの冒頭には、WEBを活用せよという内容が出てきました。要約すると、住宅会社は自社ホームページのSEOを意識し、住宅を探している人が検索しそうなキーワードをホームページに散りばめなさいということです。
言われてみればそのとおりですが、工務店でここまで考えて実践しているところはかなり少ないのではないでしょうか。
工務店がホームページで集客するための対策は、小さな工務店のホームページ集客対策で解説しています。
SNSのターゲット広告は横文字の回答を読み解く
Grokからは、こんな文章の回答も出てきました。
ソーシャルメディアプラットフォームでターゲット広告を出稿し、新築に興味があるお客さんを集める
AIの回答には、このように意味の分かりにくい横文字が多くなるケースがあり、そこが厄介な点です。
このほか、Grokは現場見学会や不動産業者との提携も挙げましたが、それ以外に目新しい内容はありませんでした。地域の調べ方を含めた新規顧客の探し方は、住宅営業の探客方法で解説しています。
住宅展示場の集客をアポにつなげる接客(Grokの回答3つ)
次に私は、「住宅営業における住宅展示場の上手な接客方法は?そこでアポイントを取るにはどうすれば良いのか?」と、少し突っ込んだ質問をGrokにしました。
Grokの回答の中で、私の目を引いたものは3つです。
お客さんが質問したくなる接客
Grokが最初に挙げた「質問を促すような接客をする」は、なかなか核心をついています。住宅営業社員が一方的に説明するのではなく、お客さんが営業社員に質問したくなるように誘導せよという意味です。
この内容は、私が研修会やコンサル先で実演を交えて頻繁に話していることです。ただ、私はこうした内容をWeb記事でいろいろ書いており、AIはそうした文章を拾ってまとめているので、ある意味当たり前の結果です。
次に会うメリット(インセンティブ)を用意する
Grokは「インセンティブの提供」とも答えました。この言葉だけでは何のことかよく分かりませんが、回答の文章をしっかり読み込むと意味がはっきりします。
アポイントを取るとは、お客さんと次の約束を取り付けることです。Grokの答えは、お客さんが次に住宅営業社員と会うことで何らかのメリットを得られるように、営業社員が商談を組み立てよという内容でした。
ものすごく分かりやすく例えれば、「次回来ていただければ3万円の商品券をプレゼントします」となるでしょうか。
これはあまりにも下世話な例なので、「次回会っていただければ腕利きの外部設計士が同席します」という形でもいいでしょう。
とにかくアポを取るには何らかのインセンティブを準備することが大事だと、AIは回答しました。
敷地調査を次の約束に使う方法は、住宅営業のアポ取りと敷地調査での差別化で解説しています。
来場直後の感謝メールと次回の打ち合わせ提案
展示場訪問後即座に感謝のメールを送り、次回の打ち合わせの提案をします
これもGrokの回答をそのまま載せましたが、要はコテコテのことをやれと書いてあります。
確かにこの答えも間違ってはおらず、住宅営業社員が展示場での初回面談の後にフォローを重ねていけば、次のアポが取りやすくなるのは説明するまでもありません。
お礼状やショートメールを使ったフォローの方法は、住宅営業のお礼状とショートメールの使い方で解説しています。
一条工務店との競合に勝つ方法をAIに聞いた結果
3つ目に私がGrokに投げた質問は、「住宅営業で一条工務店に競合勝ちするにはどうしたら良いでしょうか」です。AIが何と答えるのか私も大変興味がありましたが、答えはすぐに返ってきました。
地元の特徴と地元の職人で地域密着をアピールする
Grokは、一条工務店は全国規模で展開しているので特徴がない、という趣旨の回答を挙げました。そのうえでGrokは、地元の特徴や文化を反映した設計や地元の職人の活用によって、地域密着型のサービスをアピールできるとしています。
この指摘は全国展開のハウスメーカーならどこにでも当てはまるので、一条工務店に限った話ではありません。それでも、指摘していること自体は的外れではないと私は思います。
「営業が強引」というネット上の情報から接客を変える
Grokは、一条工務店では営業スタイルが強引に感じられる顧客もいる、とも回答しました。
そのうえでGrokは、あなたが親身で丁寧な接客を提供すれば一条工務店に競合で勝つ可能性が高くなる、と結論づけています。
この結論自体は当たり前で、大した答えにはなっていません。
それでも私は、AIが一条工務店の営業を強引だと答えたことに注目しています。
AIの回答がWeb上の情報をまとめたものである以上、Web上には一条工務店の営業が強引だと匂わせる文章が多く書かれていることになります。
一条工務店と競合した場合は、住宅営業社員が一条工務店の営業が粗い可能性を念頭に置いて通常以上に丁寧に接客すれば、お客さんがその差に気づく可能性が高まると私は推測しています。
資金計画と建築基準法を説明できる知識で信頼を得る
Grokは、建築基準法や資金計画など知識豊富なスタッフによる教育的なアプローチで顧客の信頼を得ましょう、とも答えました。
AIの意図は推測するしかありませんが、一条工務店の営業がお客さんに資金計画や建築基準法を曖昧に説明しているのではないか、と私は考えています。
ただし、実際の一条工務店の営業がこれに当てはまるかどうかは定かではありません。
大手ハウスメーカーやそれに準ずる大きな住宅会社であれば、Web上に情報がかなり流れています。住宅営業社員が競合の社名を入れてAIに質問すれば、競合対策の材料をある程度集められます。
競合の弱点や紹介の取り方をAIに聞いた結果は、AIに聞いた住宅営業のノウハウで解説しています。
まとめ
住宅営業の集客をGrokに聞くと、自社ホームページのSEOやSNSのターゲット広告といった答えが返ってきました。
住宅展示場の接客では、質問を促す接客、次に会うメリットの用意、来場直後の感謝メールの3つが挙がりました。
どの答えも目新しさは少ないものの、一条工務店の営業が強引だというWeb上の情報まで拾ってくる点は、競合対策に使えると私は感じています。
住宅営業社員がAIにどんどん質問していけば、営業の参考になる内容はある程度引き出せます。
ぜひ本記事のGrokへの質問と回答を参考に、自社の商圏や競合の社名を入れた質問をAIに投げてみてください。



