受注テクニック 展示場接客術

展示場接客のポイント・・・畳コーナー

展示場接客のポイント・・・畳コーナー

展示場よって事情は違いますが、おそらくはほとんどの住宅展示場に和室が設定されていると思います。

しかし、本格和風の住宅を作る会社であってもそうでなくても、和室の説明にもう一工夫してほしいといつも感じています。

展示場における和室の説明で正しい形は何か、気づかないうちにやっている和室のヒアリング失敗事例とは何か、この辺りも意識しながら話を進めていきましょう。

展示場接客のポイント・・・畳コーナー

「和室は必要ですか?」とストレートに聞く

大事なのはこの質問。

ストレートな質問ですが、この質問から入るべきだと私は思います。

実際に行っている人はわかっていると思いますが、すべてはここから始めるのです。

「和室は必要ないかな・・・とも考えていますね」

「和室は要りません!」と即答する人は少数だと思いますが、若い人を中心にこのような考えを持っているケースが多いのが現実。

ですから、この答えが出た場合の対応方法を考えておきたいところ。

ただ、お客さんも確固たる信念をもってこう言っているケースは少ないと私は見ています。

「なんとなく和室はいらないよね・・・」

だいたいこんなところでしょうね。

展示場の接客現場を四六時中見ている私は、かなりの自信をもってこう断言します。

「本格的な和室が欲しいのですか?」

これは、お客さんが和室を欲しいと話した場合の応酬話法です。

一概に和室が欲しいといっても、話をよく聞いてみると人によってその内容が大きく異なるのが現実ですだからです。

ある人は書院造を伴うような本格的な和室を希望しているかもしれませんが、ある人は洋室に野郎畳を敷いたものをイメージしているのかもしれません。

「本格的な和室が欲しいのですか?」と聞いてほしい真意をお判りいただけたでしょうか。

親の影響度を探る

これがなかなか大事なポイント。

「和室なんていらないよ」と目の前の若夫婦は言うかもしれませんが、その親は違います。

もちろん、若夫婦が独力で家を建てる場合は基本的に問題は発生しないのですが、親がお金を援助したり土地を譲ったりしたらどうでしょう。

親の意見を無視するわけにはいかなくなります。

「自己資金を少し援助してやるけど家を建てるなら近所に恥ずかしくないような和室は作らないとまずいだろ」という横やりが入る可能性が生じるのです。

ですから住宅営業マンは初回面談の時はもちろんですが、折衝が具体的になったら親の影響がどの程度あるのかを探る必要があるのです。

最低限の名称は覚えておこう

床柱や欄間程度はいいのですが、落とし掛けや鴨居になると正確な部位を示すことができない若手営業マンが多数います。

和室の名称表を貼っておきますので、最低限このくらいは頭に叩き込んでおきましょう。

※住宅サポート研究所ホームページより転載

和室のうんちく話

「畳のヘリは踏むべからず」のいわれは?

子供ころ祖父の家に遊びに行ったときの話です。

和室に入って畳のヘリを踏んだところ、厳格な祖父が「ばっかも~ん!」と大炎上。

畳のヘリを踏むのは失礼だから絶対にやってはいけないというわけです。

もちろん、その時は理由などわからないわけですが、子供心に「畳のヘリを踏んだら大変なことになる」としっかり心にインプットされました。

でも、そもそもなぜそんなことが言われるのでしょう。

今から20年ほど前に調べたことがあるのでそれを書きたいと思います。

①畳が傷む

至極まっとうな理由です。畳の構造を見ればわかるように、ヘリの部分で畳の端を押さえていますから、あそこを傷めると畳がボロボロになって崩壊していくことは容易に想像できます。

②床下に潜んだ敵に殺される

物騒な話ですがもちろん現代の話ではありません。

戦国時代と推測されますが、敵側の賊は武家屋敷に侵入して床下から敵将を狙うわけです。

床下から狙うのは畳と畳の隙間。

この隙間に槍をあてて敵将が畳のヘリを踏んだら一気に突き上げて致命傷を負わせるわけですね。

つまり、畳のヘリを踏むなというのは、敵の攻撃をかわすという意味から来ているという説です。

ヘリを踏めば床下から槍で突き上げられるわけですからたまったものではありません。

和室の天井高はその昔はかなり低かった

今の住宅は違いますが、お城の和室の天井はかなり低かったようです。

江戸時代より以前の話ですので和室が低いというよりはすべての部屋が低いということになりますがね。

今ではこんな心配をする必要はないのですが、そこは武士が世の中を収めた時代です。

武家屋敷でお茶でも飲んでいるところへ敵が一斉になだれ込んだと仮定しましょう。

敵は狭い和室で刀を振りかざして首を取りに来るのです。

刀を大上段に構えて振り下ろす場面を想像して下さい。

天井が低ければ刀が天井に引っ掛かって素早い動きが取れないと思いませんか?

一般的に言われるのは天板の目の方向の話を引き合いに出して「刀が引っ掛かる」というのですが、天井自体が低いのも武士の時代であったことが大きく影響しています。

畳のある生活のメリット

赤ちゃんを寝かす場所として畳は必須

赤ちゃんがいる場合は畳のメリットは大きいといえます。

どんなシーンであれ、赤ん坊がいればおむつ交換の時には仰向けに寝かしますし、ちょっとその辺に寝かしておこうかなと思うときもあるでしょう。

そのような時、フローリングに赤ん坊を寝かすのは気が引けます。

やはり畳の上に優しく寝かししたいと考えるのが普通の親心というものでしょう。

赤ちゃんのいる家庭はこういう理由から和室があるべきだと私は考えますが、皆さんはいかがでしょうか。

洗濯物を取り込みいったん置く場所として必須

必須と書きましたが、私の妻はこの意見に激しく同意します。

脱衣洗面所で洗濯機を回し、それを庭に干すと仮定しましょう。

庭で干したものを回収してそれをいったんどこに置くでしょうか。

フローリングの上においても構わないのですが、やはり畳の上にいったんバサッと置き、そこで洗濯物を畳む作業をするのがしっくりくると思います。

洗濯の動線をイメージすると、畳部屋が1階にあることは非常に意味あることだといえるでしょう。

これも私は強く思うことです。

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森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

森住宅コンサルタント株式会社 森 雅樹

積水ハウスと超零細工務店での営業経験を積み独立。現在は工務店のコンサルティングや、セミナー、執筆などをメイン業務に活動。現場見学会は企画から携わり、営業マンロープレも自らが設定を考え客役となり実施。国土交通省の認可組織である住活協リフォームにおいては全国加盟店向けに営業アドバイスなどを行う。 twitter・・https://twitter.com/iezukuri21 Instagram・・https://www.instagram.com/iezukuri21/ note・・https://note.com/91008082 youtube・・https://www.youtube.com/user/mo9100/videos

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